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友達ごっこ

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中学の頃、俺は、友達の家を転々と泊まり歩き、そのうち、高校を中退した先輩達と24時間営業のファミレスで一晩中だらだらしたり、そういうどうしようもないクズにテレクラで呼び出した親父をボコらせて金を巻き上げたりするようになっていた。チームのようなものを作り、俺は参謀のポジションに就いた。リーダーを影から操ることで、チームを好きに動かしていた。当然学校にはほとんど行かなかった。

高校では、さすがに真面目を貫いたけど、入学当初、俺の友達は新羅だけだった。
小学校の頃、俺は苛められていて、中学ではその頃俺をボコッてた不良みたいな奴らと友達になっていたので、それが原因でいろんな奴らから距離を置かれていた。まぁそれに、不登校だったしね。
ちなみに中学の頃、新羅はクラスの女からキモい変態と言われて滅茶苦茶ひかれていた。
そういうわけで、新羅は同じ中学だったけれど、ちゃんと喋ったのは高校になってからで、友達になったのも高校に入ってからだった。

高校に上がってから数日後、俺は新羅の小学校の頃の友達を紹介された。それが平和島静雄、シズちゃんだ。

初対面から気に入らなかった。喧嘩が強いというのにもむかついたし、そのせいで孤高を気取っているのもむかついた。でも、俺は嫌いな奴と友達になるのは得意だったので、ちゃんとシズちゃんと仲良くした。最初、シズちゃんも俺の事を気に入らなかったみたいだけど、新羅を間に挟んで俺達は表面的にはそこそこ普通の友達になった。

実際には、俺はどっちとも学校の外では会わず、中学の頃の不良チームをいじって遊んでいたのだが、その辺りの事情は誰も知らないと思う。

俺は、シズちゃんの喧嘩の強さを確かめたくてチームの傘下におさめた別チームの奴らをシズちゃんにけしかけたり、自分が人質になってシズちゃんを抵抗できなくさせて、シズちゃんをリンチさせたりという事を数回やった。その数回で、俺はシズちゃんの強さを痛感した。それで、俺は俺のチームには「平和島静雄に手を出すと命が無い」という教えを徹底させた。ちなみに俺のチームの傘下に入っただけの他のチームの連中は俺の蒔いた種のおかげでシズちゃんを標的に、勝手に色々やった。俺の目論見通りだった。俺はその全てを傍観して、時々新羅も連れてシズちゃんの喧嘩っぷりを見物し、「さっすがシズちゃん最強じゃん!」と冷やかしたりもして楽しんだ。


さて、俺は新羅と二人でいる時、「君が都内で一番キレてるチームにいるって噂あるんだけど」とか「援交の元締めって聞いたよ」とかきわどい話題が出ても否定しなかった。ちゃんとした倫理観を持っていない新羅なら気にしないだろうと思っていたのだが、その通りで、新羅は「さっすがだねー!」と笑っただけだった。
「刺されないように気をつけなよ~、あと静雄はそういうの大嫌いだから静雄に聞かれたら否定するんだよ」

その忠告は無駄になった。

作品名:友達ごっこ 作家名:うまなみ