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ディアブロスプリキュア!

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異世界 洗礼教会本部

 無数の水晶の中に忽然と建造された教会こそ、洗礼教会の本部である。
 キュアベリアルとの勝負に敗れたエレミアは、一旦体勢を立て直すために自分の根城へと戻り――此度の戦いについて上司や仲間たちに報告する。
「悪魔がプリキュアの力を手に入れただと?」
「はい……」
 大聖堂中央のステンドグラスに描かれた主に向かって祈りを捧げていたエレミアの上司こと、洗礼教会の大司祭ホセアは背中越しに聞かされた言葉に耳を疑う。エレミアは膝を突いて深々と頭を垂れ、ありのままの事実を報告する。
 周りの信徒たちに動揺が走った。当然だ、彼の認識では邪悪な存在である悪魔が聖なる力の象徴であるプリキュアの力を手に入れることなどあってはならないのだから。
 そんな中、報告を聞くなり深く溜息を吐いたのは緑のラインが入ったローブを身に纏った美少年・サムエルだった。
「エレミアさ。自分が悪魔に負けたからって、そんな聞き苦しい言い訳なんかするほど落ちぶれちまったわけ?」
「違う! 言い訳などではない。私はこの目ではっきりと見たのだ!! ピースフルがまるで赤子の手を捻るように投げ飛ばされたんだ!!」
 ピースフルは洗礼教会の布教活動に支障をきたす邪悪――例えば悪魔を排除する戦士であり、重要戦力のひとつだ。人間の力を遥かに凌駕する彼らを倒すことは、それこそプリキュアの力でなければならない。だが現にプリキュアとして覚醒したリリスはピースフルを退けるばかりか、圧倒していた。エレミアにとってそれはかつて味わったことの無い驚きであり屈辱だった。
「お前の証言が嘘でなかったとしても、どうにも解せん」
 ホセアが訝しげな表情を浮かべると、エレミアが名誉挽回のために提案した。
「はい。悪魔の身でありながらどうやってプリキュアの力を手に入れたのか……私にもう一度奴を討伐する機会をいただけませんか? 今度こそ、悪魔如きに後れはとりません。必ず仕留めて参ります!!」
「いいだろう。エレミアよ、貴様に主の加護があらんことを祈っている」

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