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はじまりのあの日13 一緒と内緒の古都巡り

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「除夜の鐘も、有名じゃない。なんか『技』みたいで。毎年観てるじゃない、TVでさ。イク年、来ちゃう年~」
「ぁ~あれ、このお寺なんだね~に~さ~ん」
「ぉあ、そっか、此所その寺なんだぁ、おにぃ」

どんなに静かに歩いても、キュッキュと音が出る床が面白かった。大きなお寺を、じっくりと観覧させていただく。隅々まで観ると、時間は二時半を回る。参拝を済ませ、タクシーへ戻る。移動して、お菓子屋さんの前で降ろしてくれる。一日、私達に付き合ってくれた運転手さん。仕事とは言え、本当にありがとうございます。お礼をいう。すると運転手さん、怖ず怖ずと色紙を差し出してくる。娘さん、奥さんがわたし達のファンと打ち明ける、わたし達号車の運転手さん。子供さんがPROJECT『中毒』という天使カーの運転手さん。みんなでサイン色紙をプレゼント。記念写真にも収まり、固く、握手を交わす。車の料金は、大人達が事前に支払ってくれていた

「ここココ。センセ、ウチ気になってたんだ~。この店、ぜんざいがうっまそ~なんだ。モチも豆もでっかくてさ」
「それは、本当に美味しそうですね。リリィさんのお眼鏡にかなうお店です。間違いないでしょう」

趣のある店内、テーブル三つに分かれて座る。注文を取りに来てくれた店員さん。わたし達が歌い手だと気付いてくれる。店の店員さん、お客さん。それぞれ集合で写真に収まる。即席サイン会にも笑顔で応じる。本当にありがたい。お店への、連名サインを書き終えて、注文を受け付けてくれる。運ばれてくる和菓子。湯気を発てる、温かなぜんざい。大きなお豆にたっぷりあんこ、大きいお餅にかけられている

「ぅわ~、お~いしそぅ~」
「すっご~い、いいにお~い」

大喜びのIA姉。いろはちゃんも大興奮。アル兄や先生も頬が緩む

「あの、この栗羊羹は―」

頼んでいない生菓子を認める彼。その質問に『お店からです』と。なんと、羊羹を一つずつ、心配りで付けてくれる『ありがとうございます、恐縮です』と返す彼。まずは、ぜんざいを味わう。温かな品物、熱々のうちに楽しまなくては、作った職人様に失礼だ

「んま~ぃ。もちもちぉ餅~。さすがリリィちゃんが、選んだぉ店~」
「素晴らしいお仕事ですね、小豆の舌触りも堪りません」
「っだろ~っ。とか言って、ウチも初なんだけどさっ、超ウマ~」

甘い物大好き、IA姉、先生ご満悦。リリ姉も堪能する

「ちょ~おいしいぃ~。よかったね、オリバー君、リリちゃん達といっしょで~」
「ゼンザヒ、ハジメテデフ~。オイヒイ~」

いろはちゃん、口の周りを汚す。オリバー君、伸びるお餅に舌鼓、笑顔が『完璧天使』の天使様。メンバー一同、お菓子に大満足。羊羹の栗もポクポク。皿まで食べる勢いで完食した後