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代打の代打
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はじまりのあの日17 中華の街へ

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宣伝を終えて14時、商店街に戻って私服に着替える。遅めの昼食。ぶらついて、好きなお店のお総菜を買おうと提案するのは、めー姉。何故なら

「今日はもう、この後オフでしょう。ホテルに入って、飲み始めない、神威君」
「飲む気満々じゃない、メイコ様。ま、いいか。でも、明日が本番って忘れるんじゃないぞ~」

昼酒モード全開の女王様。早めの夕食になってしまった。まあ、明日のことを考えれば、早めのほうが良い。いや、呑まないのが一番か。主催者様が用意して下さったホテル。その日の午後は、ラウンジ貸し切りで。ただ、食事は商店街のモノを食べて欲しいとのこと。好きなお総菜を買って帰る事になる。カイ兄、リリ姉も提案に乗る

「じゃあ、銘々別れてお総菜買おうか、殿。オレは、めーちゃんに付き合うよ」
「拙者も邪魔して宜しいデゴザルか、カイト殿。メイコ殿は、きっと酒屋へも行かれるユエ」
「かるも行く。最近のお酒屋さん、じゅーすもたくさん。種類がたくさん、もりだくさんさん」

酒好きのアル兄も続く。カル姉がソフトドリンク選びに参加

「ウチはセンセとお菓子見ようかな~。みんなで行こうぜっ」
「「「「みんなでいこ~う」」」」
「リリちゃ~ん、ゎたしも甘いの選びたいな~」

天使様は、リリ姉、キヨテル先生と手を繋ぐ。この時は別行動、IA姉が加わって、それぞれ別れ、目的のお総菜へ

「神威さん、お刺身を見に行きませんか。ワタシ、先程のお店が気になりますの」

彼をさそうルカ姉。背の違いからして仕方ないのだが、な~んとなく上目遣いのおねだり顔

「付き合おうじゃない、ルカ。珍しいな、俺誘うのって」

そうでもないと、勝手に思うわたし。京の都でも、腕組みで買い物に行っていたじゃない。心の何処かが『嫉妬』のサインを送る『付き合おうじゃない』という、彼の声。破顔するルカ姉に反応したのだろう

「がっくん、わたしも行っていいかなぁ」
「いいじゃない、リン。一緒に行こう」
「もちろんですわ、リンちゃん」

断る事などきっと無い。そんな子供の考えを、見事に裏切らない彼と姉。ここまで来て、よく気付かなかったものだ。自分の中の『想い』というものに

「アニキ、アニキ~、うちもお魚食探しに行く~。ピコきゅん、行こうよ~」
「Mikiちゃん、一緒します~。かむさんっ、ぼくもお魚さん食べたいです~」

恋人繋ぎに手を繋ぎ、わたし達と歩き出すのは、Mikiちゃん、ピコ君の仲良しペア

「ボクはとにかく肉、見に行くぜ。命の源お肉様」

メンバーから、肉食獣とさえ表されるテト姉。ジャブを乱打、跳び蹴りを虚空に放ち、一目散に、肉系総菜店へ向かう

「じゃ~、わたしはお野菜かな。果物も見たいかも~」
「っす、グミさん、自分もいっすか。荷物持ちまっす」

お魚、お肉に、お野菜。バランス大切。葉物惣菜を探しに行く、めぐ姉、勇馬兄。ここら辺が、メンバーの良い個性が表れる所

「おれはご飯モノ探そっかな~。さっき見た中華ちまき、美味そうだったし~」
「わたしもレンくんと一緒に行こ~。さっき白ネギ山盛りにしてたお店が気になるんだ~」

片割れはミク姉と歩き出す。各々作戦行動を開始。彼と手を繋ぐわたし、と手を繋ぐルカ姉。ヘタをすると、いや、しなくても。あの日は見られていたかもしてない『子連れの超美形若夫婦』に。その美人二人に手を引かれ、連れられてきた鮮魚店。お造りを品定めしていると『新鮮なの捌くよ』と大将の声

「わざわざすみません」

頭を下げるルカ姉、特別の扱いに恐縮する。旬魚のお刺身盛り合わせ。目の前で前で捌かれるお魚。肉厚のアジ、ニシン、シマイサキの刺し盛りが完成。ルカ姉好物の、トロの切り落としまで別に用意してくださる。オマケに付けてくださったのは、おまけというには豪勢を極める、牡丹エビのお刺身。値引きまでしてもらい、恐縮しきりで会計を済ませ、店を出ると

「わあっ、美味しそう。ありがとうございま~す」
「申し訳ないですぅ、明日は頑張ります~ぅ」

素晴らしく美味しそうな香り漂う、別の店先、Mikiちゃん、ピコ君。喜びと申し訳なさが混合された声をあげている

「そっちも心配り、頂いちゃったみたいじゃない。店長さん、本当にありがとうございます」

二人に混じって頭を下げる、紫の彼

「あ、神威のアニキ。すっごいよ、肉厚のうなぎ~。白焼も蒲焼も」
「鰻ご飯、サービスで頂いちゃいました~。絶対おいしぃですよ~」

この商店街を盛り上げて欲しい、そんな声が聞こえてくる。気がつけば人だかり。中心にわたし達。もの凄くありがたい。記念写真、握手にサイン。ここにいるメンバー、心からお礼を言う。皆さんと交流を深める。こういう『あたたかさ』モールには無い。気がつけば、甘い物も、天津も、両手に持たされる。ニンニク使ってないから安心して。誰かが教えてくれる

「ありがとう~みんなさ~ん」
「明日はヨ・ロ・シ・ク~」

わたし、上半身をおってお辞儀。紫様、お礼を言って、別れを告げる。ホテルに向かう、わたし達一団

「すっごいね~ピコきゅん。うちら来るだけで、こんなに喜んでもらえるなんて~」
「明日、本当に頑張らないとですね、Mikiちゃん。期待に応えなきゃですぅ」

驚きに、表情が呆けるMikiちゃんの隣、拳を握るピコ君。その両手にも、お総菜の袋がいっぱい

「CMもやったし、後は本番。力尽くそうじゃない」
「神威さんはまず、露払いのお役目がありますものね。リンちゃんも」

出陣行列、稚児行列の事を言うルカ姉。わたしはお役目を想う。とても楽しみになってくる

「ツユハライ、行列、盛り上げようねがっくん」
「出陣しちゃおうじゃな~い」

15時半にはホテルに入る。まず向かうはラウンジ。両手一杯の心配りを置くためだ。わたし達より早く、そこに居たのは

「ああ、皆さんにも、同じ出来事があったようですね。私達も恐縮しきりでした」
「天使様がモテモテでさぁ。マジで、サーセンってカンジ~」
「「「「ありがとうで~す」」」」

デザートを探しに行っていた、キヨテル先生ご一行。結局は、数多の甘味にお総菜まで頂いてしまったとのコト

「ごめんね感もあるけど、ぅ~れしいよね~。こんなに歓迎してもらえて~」
「ほんとうですね。たいへん、ありがたいことです」
「ありがたいよね、リュウト君。こんな風にしてくれて。IA姉、感謝しないとね~。わたし達、大好きな『歌う』ってこと、してるだけなのにさ~」