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代打の代打
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はじまりのあの日22 違和感の正体と告白

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「必死だったよ『妹にトキメイてる、マトモか、俺』そんなこと思ってた」

言い終えて、微笑みが優しいものにかわる

「でもさっき『結婚したい』って言ってくれた。きっと茶化されてる、そう思おうとした。そしたらさ『違う』って。あの言葉、驚いた」

わたし、いつの間にか彼の腕を掴む。汗で、手のひらが湿る

「初めて言ってくれた。初めて『大好き』って。アレで気付いちゃった、俺、キミが好きだって。気付いたら、想いが溢れ出た。全部が表返った『ああ、やっぱり俺はリンが好き』って」

指で、涙を拭ってくれる。でも無駄だ。しばらく、わたしの涙、止まらないだろうから

「もう無理だと思った。これ以上隠し通せない。なら、いっそ振られようと思ってた。言って、振られて、イカレタ阿呆で、はい、お終い。メンバーからも抜けるつもりでさえいた。あのPV観ながら考えてた。きっとキミとした、最後の仕事の証だと思って、観てた。そしたら、先にキミが言ってくれた。これ以上無い、本気の『好き』を」

何時かのように、私は彼の膝の上

「俺は、キミが好きだ。迷惑になんか思うな」

彼の言葉は止まらない

「リンなんだ。キミだけなんだ。他の誰かじゃ、ダメなんだ」

わたしの涙も止まらない

「キミしかいない。こんな気持ちになるの」

彼の顔が、近づいて。何処までも真剣に

「キミと声を重ねた。NYで、京の都で。大人になってくキミが、輝いて見えた。キミの事になると、俺はムキになって腹たてた。それ、キミが一番大切だから。商店街のあの夜、キミを誰かに盗られたくなくて、だからきっと説教した」

囁くように

「キミが、この手を引いてくれた。俺と歌ってくれた。はじめて会ったあの日、エントランスで結んだリボン。きっと、俺とキミを結びつけてくれたんだ。キミと歌ったから、素敵な女性(ひと)が、頼れるダチが、妹が、弟が。可愛い子共達が。最高の仲間が。何より愛しいキミが今、俺の傍にいるじゃない」

じゃないの語尾がなによりも心地よい

「リン好きだ、大好きだ。キミが居てくれるから、きっと今の俺が有る。リン、最低四年。長ければ、何時になるか解らない。でも、時が来たら、そして『許されたたら』キミの気持ちが変らなければ」

一呼吸溜めて、弩真剣に目を合わせて

「俺と、結婚してほしい」

告げてくれた。もう、なにがどうなっても良かった。彼がわたしを受け入れてくれた。その事実が、今、目の前にある。もう、それだけで良かった

「は~い、そこまで~」

パンパンと乾いた音、めー姉が手を打ち鳴らす

「こんな大勢の前でラブコメ見せつけてくれちゃってさ。今まで、どんなに周りが焦れてたと思ってるの~」
「なんなら、もっと見せつけてやろうじゃな~い」

彼は、わたし姫だっこに変え、立ち上がる。そして、高らかに、宣言した

「お・ま・え・達~、リンは今から『俺の嫁』だ。ダレも手を出すんじゃな~いっ」

勝ち誇った仕草と物言いで。しばしの静寂の後

「「「「「「「「「※※※※※※※※※※※※※※※※※※」」」」」」」」」」

嘘だろって驚嘆(きょうたん)よく言ったって感嘆(かんたん)祝福の賛嘆(さんたん)入り交じる中

「よく言った、二人ともっ。も~、焦れったい(じれったい)ったらありゃしなかったわ~」

大層愉快そうに破顔するめー姉、わしたちを抱きしめる

「あれ、メイコ、肯定派なの、俺とリン。よりにもよって、俺とリンじゃない」
「むしろ応援してたわよ、神威君。っていうか、ここにいるメンバー、途中からず~っと応援していたはずよ~。ね~え、みんな~」

めー姉、メンバーに呼びかける。わたし、意識が急速に引き戻される。恥ずかしさが込み上げる。そうだ、みんなの前。公然告白だったのだ。観る。顔が真っ赤なの、泣いてるの、目を輝かしてるの、混乱してるの。その中心にわたしたちが居る。長身の彼に姫抱っこされ、目線がやや高くなる

「ソレデコソ、拙者が憧れたサムライッ。好きなオナゴ一人、幸せニ出来ヌハ漢デハナイッ。さすが神威殿ッ。己が信ずる道をツキススムデゴザル」

皆の顔が良くみえる。納得顔で涙をながし、ゆっくり手をたたきながら、アル兄が言う

「かんっ、感動しちゃった。ぽ兄ちゃん、リンちゃんっ。わたしだってずぅっと応援してたんだよ。絶対、絶対幸せにならなきゃダメっ。二人は幸せに成らなきゃだめなの~」
「ぅ~うっ、全、かるが泣いている、感動した~。あにさま、りんりん、しあわせに。ようやくようやく、たどりついた」

そう、ずっと応援してくれためぐ姉、大泣きしている。こんなに泣くカル姉、初めて観た

「は、何コレ。がく兄と、リン。は、ねぇだろ。え、そういう『好き』だったん、はぇぁ」

一人呆然のレン、さっぱり気付いていなかったようである

「っしゃ~あ、明日結婚『約束』式挙げような、おにい、義姉(おねえ)ったく、よ~やくひっついた。あ~スッキリしたぁ~」

笑いながら、抱きついてくるリリ姉

「あ~あ、や~っぱり。リンの想い人は、殿だったね~。まあ、許せるの殿ぐらいしか居ないや」

少し気落ちして。でも、微笑みながらカイ兄、乾杯ポーズ

「ですよね~、カイトのアニキ。バレバレだよね~、ピコきゅん。お似合いだよ、神威のアニキ」
「かむさんしか、リンちゃんのお相手はいませんよ~、Mikiちゃん。や~っと、お二人が結ばれました~」

楽しそうにMikiちゃん、ピコ君、アホ毛が♪三人とも気付いてたのね

「いや~いい画が撮れたっ。ぐっじょぶ、ふたり。ようやくこの画(え)が撮影で~きたっ」
「しっかり撮っとけよ~ミク。俺達の告白の義を」
「これ良い記念になるねっ、がっくん」

マイペースミク姉。ちなみにこの公然告白、残念ながらハードディスクに残っていない。余裕が出来て、勝ち誇る彼。わたし、姫だっこで上機嫌

「うふふ、Best of couple(ベストオブカップル)ですわぁ。神威さん、リンちゃん。ちょっと妬けちゃいますの」

頬を染め、笑顔のルカ姉

「もぅ~萌え萌え。神威のに~さん、リンちゃんをお嫁さんにしてあげなきゃだめだよ~」

めぐ姉と共に『応援』し続けてくれていたIA姉。笑顔でいつもの優しい物言い。でも、目の端に、浮かぶ涙の玉

「かむい~、お前ろりこ―」
「重音、それってさ、リンに失礼だよな」
「ん、がっくん、なんで~」

その単語さえ知らない世間知らずのわたしに

「あのね、少しずつ大人びてきてるの、リン。なのにさ、ユキみたいにまだ、ず~っとお子様~言ってるの、重音。ある意味バカにしてるわけ。で、俺はそのお子様好きの弩変○。昔、主二人が言った、ハンザ―」

言われた途端に、カッチンと来た。やっぱり子供に観られたくなかった。そう思う時期だった。それに、彼の言葉の続きを聞きたくなくて

「な゙っ神威、そんなことは言って―」
「ひっど~い(非道い)テト姉。わたし、今度それ聞いたら、テト姉『埋葬』しちゃうかも」
「言ってるようなもんだろ。昔っからしつこいですよ~、重音さま~」