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代打の代打
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はじまりのあの日23 それからの四年間

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わたしの『求めるもの』が、変わってしまったから。だからきっと、彼のつらさは相当なものだっただろう。きっと彼を傷つけ続けただろう、わたしは。それでも、側にいてくれて、傍らにいさせてくれて。少しは伸びた身長、彼との差は、30㎝以上あったけれど

「まあ『ごっこ遊び』くらいならイイんじゃない」
「あ、ひっど~いっ『ごっこ』じゃないも~ん」

そう言って、腕組みで歩いてくれて。今までと違う『恋人繋ぎ』で手を繋いでくれて

「目印ってトコロかな。キミは俺の、俺はキミのって。意味が有るか無いかは解らんじゃない」
「ぅふふふふっ、でも、嬉し~な~『エンゲージリング』み・た・い。わたしは貴男の、貴男はわたしの、っだよ」

たまに同級生と交わす『恋バナ』思い人は『年上の、とても優しくて素敵な人』言うと結構、冷やかされたっけ。ネダルわたし、彼、マセてきたわたしと会話しながら、ペアリングを買いに行って

「お休み、リン。明日また、幸せに会えるように」
「ありがとうがっくん。良い夢みてね」

お休みの魔法は変わらずにかけてくれて。ただ、マセが出はじめたその辺りから、オデコ併せは無くなってしまった。過度の『スキンシップ』を警戒していたという彼

「まだ早い、我が儘言わな~い」
「ケチ~、イイじゃな~い」

だけど決して『恋人』ではなくて。だからこそ、無理矢理に『スキンシップ』を取ろうとするわたしを

「こ~ら、リン、はしたない」
「いいじゃ~ん、このくらい~」

窘めて。少し身に余る『背伸び』の服を着たわたしに

「それ、まだ早い。似合ってない」
「あ~ひっど~いっ、がっくんなんか嫌いだ」

幾度かあった、小さな衝突。拗ねるわたし、だいたいフテクサレテ部屋に籠もる。でも結局、わたしの方が心細くなって

「がっくん、ごめん」

半泣きで謝りに行く

「俺もごめん、言葉が足りなかった。でも、やっぱりあの服は似合ってない、いただけない。ねぇ、リン、今度買いにいこうじゃない。大人っぽくて、今のリンに似合う服」

たちまちに、涙を笑顔に変えてくれた彼。彼から部屋を訪れないのは、わたしの気を落ち着かせてくれるため。とことん、考えて貰うため。そして、確認のため。そんな些細な衝突で壊れてしまう関係なら、きっと『壁』を越えられない。彼が後から言ったこと

「俺も恐いんだぞ~、キミに『嫌いって』言われるの。本当に嫌われて、捨てられそうじゃない」
「ん~、なぁに~がっくん、そんなにわたしが好き~。う~ん『おこモ~ド』のがっくんは嫌いかな~ぁ。ふっふ~ぅ、本当に嫌いになったらどうする~」

意地悪く言うわたし、浅知恵の意趣返し。彼にオミマイしてみた、ら

「どうしよっかな」

彼の手が、わたしの頬を包む。肩と心臓が跳ね上がる

「今の俺、嫌いかな、リン。俺はキミのこと大好きなんだけどな」

少し悲しそうな目をする彼。その表情さえ『色っぽく』て、早まる鼓動は収まらない

「ごめんね、きっと俺のせい。リンに、こんなに無理矢理背伸びさせてさ、ごめんね」

両頬を包まれた状態で、顔が近づいて

「可愛いと思っちゃう、その『背伸び』は。俺の『気』をひいてくれようって、必死になってるその姿。あ~あ、カワイイ、俺のリン」

『ぎりぎり』のところまで、彼の顔が近づけられて

「でも、合わせようとか、近づこうとか。前言ってたっけ『見合う』ようにとか。そんなの気にしないで」

眼前に彼の顔。感じる吐息、甘い。恐ろしく綺麗な瞳の光り

「無理な背伸び、して欲しくない。ヤメさせる権利なんて無い。でも、言っちゃう。あんな格好して、他の『変なの』に盗られたくナイじゃない、大好きなキミを」

ああ、彼のお小言が幸せで、中華の街で感じた痺れに襲われて。思わず彼のシャツ、お腹の辺りを掴む

「もう少し、任せようじゃない、流れにさ。時間はイヤでも過ぎるから。リン、キミが大好き」

彼の両手が放されて

「大好きなキミに、西洋式、かな。親愛の情をあらわす」

両頬、わたしの両頬、彼の両頬があわされる。初めて、こんなことをされる。ただ『頬』を合わせただけなのに、照れくささがもの凄い

「ごめんね、リン。大好き」

彼の顔が離れ、いつもの距離感。さらなる『照れ』が、足の先からこみあげる

「もぅ~ぅ、もお~っずるいっ、こんなコトしてぇっ」

彼のシャツを掴んだまま、照れたまま、気持ちを隠すため猛抗議。豪快に笑われて

「そ~う、大人はずる~い」
「なにそれぇ~、ワケワカンナイ~」

シャツを離し、平手で彼の鳩尾辺りを叩く。さらに紫様

「ほ~ら、可愛い、そのリアクション。ま~だまだ子供じゃない、まだ早~い」

軽々抱き上げて、高いたかい。脚を痛めた、あの日よろしく

「も~ちょっとじゃない、超えていこ、二人で」

三回目で止めて、わたしの腰辺りで抱き留める。肩の上のわたし

「ぅっう、許してあげるぅ」

彼の想いさえ理解しなかったあの頃、きっと彼を苦しめた。でも、そんなふうに『大事に』してくれるのが嬉しくて、だから益々調子に乗って

「いいじゃな~ぃ、がっくんっ。そろそろさぁっ。恋人にしてくれてもさ」
「も~うちょっと待とうじゃない、イイコだから~」
「あ~、ま~た子供扱いして~」

誕生日の度に我が儘を言って『恋人』にしろとせがんで。告白のその年、鏡音の誕生会から始まった。彼とわたし『二人だけ』の時間。メンバーが気遣いで作ってくれた、二人っきりの『時』必ず、ワガママを言うわたしに、たった一度

「リン『あめ玉~』って大きな声で言ってみて」
「あ―」

大口を開けた瞬間、入れられたキャンディー。三十分、時間をつぶせるというキャンディー。わたしの口に入れられるその直前、彼が『口づけ』していた棒付きキャンディー

「今、キミが口に入れてるソレ『俺』の味じゃな~い。甘~いあま~いCandy」

口いっぱいに拡がる、カカオの甘み。少しだけ苦い、でも甘い甘い、棒付き飴。この味は『彼』の味だという、他ならぬ『彼』甘みと僅かな苦み。あまりにも『彼』の味に似合いすぎる。耳元で囁かれ、頬が灼熱化した覚えがある

「三十分、保つらしいじゃない、その棒付き飴。あと三十分、キミの口の中、俺ま・み・れ」

とんでもないことを言う彼。耳元に吐息が振りかけられて、もう全身が灼熱化

「恋人じゃなくたってさ、知ってるのはキミだけ。今『俺』の味を知ってるのは」

その炎のようになった頬を、彼の両手が包んでくれて、不意に顔が近づいて。わたしの心臓は、よく耐えたと思うほど早鐘を打って

「キミだけ」

そう言ってほんの一瞬だけ、わたしのおでこに押し当てられた、彼の唇

「おやすみ、大好きなお姫様。俺だけの姫君様」
「―っ~」

その夜はもう、眠るどころのはなしじゃなかった。家族の顔さえ見ることが出来ず、自分の部屋に逃げ帰ったわたし。みんなが寝静まった後、歯を磨いても、口をゆすいでも。舌に残ったのは『彼の味』実は、今も忘れられない。額に残る『彼』の熱。この世に『彼』以上の感触があるのか解らない、至上の『唇』柔らかさ。ベッドの上で、枕を抱いて

「っっっ~~~~~っ」