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キス10題(前半+後半)

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「 8Let's kiss and make up! 」







※史実に沿ってのお話し。見方はいろいろあると思います。苦手な方はご注意ください。

 1919年 パリ講和条約交渉 後





  パリ講和条約交渉にて、日本は21か条の要求を突きつけられる。
  英国は、日本の自国への貢献の大きさを無視せず、日本を援護しようとするが、
  国内にて、脅威とする声が大きく、限界があった。



 大きな対戦が終わった。舞台となったヨーロッパで勝利を収めるには、あいつの、日本の力は見逃せなかった。素直に謝辞を述べただろうか、俺は。何かと忙しくて、日本とまともに顔を合わせていないように思う。いい訳だ。

 勝利国だけが軒を連ねる会議は、なにを奪ってやろうかと意気込む態の悪い奴らばかりで、俺もその一人なのかと思うと、吐き気がする。否定できないのがまた腹が立つ。その中で、緊張も相まってか、毅然とした態度を続けていた人物いた。そいつが、槍玉に挙げられた。

 ぐ、と奥歯をかみしめ、理不尽な話の流れに成すすべを持たないそいつは、堪えるだけだった。



 イライラする。一体、何に対してだろう。イライラする。



 会議室から出る前の日本を捕まえた。引きずり出して、控え室に引っ張り込んだ。薄い肩が、今は惨めに思える。可哀想なんて、思って良い義理じゃない。俺が手を切った関係だから。

「放してください」

 一言漏らしたのは、そんな言葉。俺の腕の中で、日本は立っているだけだ。俺に寄りかかるでも、腕を回すでもなく、己の足で以って、立っているだけ。

 イライラする。

「ごめん」

 言いたいことはいろいろあったけれど、まとめるとそういうことだった。率直に、簡潔に伝えた。
 しばらく無言だったが、日本はようやく息を吐き出した。

「貴方の援護は、そのお気持ちは、大変嬉しいです。ですが、この世界は、結果が全て、でしょう」

 日本の、言う通りだった。いくら俺が日本を助けたいと思っても、どれだけ感謝をしようとしていても、所詮俺は一人だ。だから、国内での反対が多ければ、俺一人がそれに対抗したって、事態は返らない。悔しいけれど、それが現状だ。

「ごめん」

 抵抗はしたんだ。反対はしたんだ。日本は、俺を助けてくれた、そうだろうって何度も問いかけた。けど、お前を脅威としてみてしまう眸の色を、変えられなかった。

「イギリスさん、離してください。離れましょう。それが、今の我々の為です」

 日本を拘束していたはずの俺の腕に、力はなかったらしく、日本は自ら解いていった。
 そうして向き合って、ひたと頬に添えられる掌。身を任せていると、ほんの一瞬だけ掠めた唇が目に入った。
 離れてく、そう分かったのに、動けない。
 出て行く日本は、最後に残していった。

「健闘を――」

 それを、いいたいのはおれのほうなのに。
 さいごまで、まもりたかった。
 にほん、おれはおまえがすきだったよ。















......END.
作品名:キス10題(前半+後半) 作家名:ゆなこ