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miss you 4

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レズンもそれに対して茶化す様な事は何も言わず、アムロを見つめ返す。
「成る程ね。分かったよ」
レズンはグローブを外すと、アムロに握手を求めて手を差し出す。
「レズン・シュナイダーだ。第一モビルスーツ隊の隊長をしている」
潔いレズンの態度に、アムロもグローブを外して握手に応える。
「レズン少尉、よろしく頼む」
こうして、どうにかアムロはモビルスーツ隊に受け入れられた。


それを、モビルスーツデッキの上からシャアが見つめる。
「あのニュータイプ嫌いのレズンが認めるとはな」
「そうですね。少し驚きました」
シャアの言葉にナナイが答える。
「命懸けで戦うパイロット達には何か通ずるものがあるのだろうな」
事実、グリプス戦役時、エゥーゴでクワトロ・バジーナがジオンの赤い彗星だと知っても、パイロット達が態度を変える事は無かった。
パイロット同士、信頼して共に戦える仲間かどうかは感覚で理解るのだ。
「それよりも大佐、例の作戦ですがアムロ大尉の出撃は如何されますか?」
「……あの作戦は…アムロにとって間違った方法だろうな。アムロはスウィート・ウォーターに待機だ。出来れば屋敷に閉じ込めておけ」
「畏まりました」





アムロとジョルジョはギラ・ドーガで訓練空域まで移動する。
「アムロ、ジオンの機体は初めてだろう?どうだい?」
「ジオンの機体と言うより、実はアームレイカータイプのモビルスーツに乗るのは初めてなんだよね。それに宇宙でモビルスーツを操縦するのなんて一年戦争以来だ」
「ええ⁉︎大丈夫かい?」
まさかのアムロの答えにジョルジョが驚愕する。
「大丈夫、なんとか感覚が掴めてきた。このアームレイカーって、初めは戸惑ったけど慣れるとかなり繊細な動きが出来るし凄いね!」
「あ、ああ…」
正直、側で見ていてそんな危うげな動きなど微塵も感じさせなかった為、まさかアームレイカーの操作が初めてとは思わなかった。
そしてそれを瞬時に乗りこなすアムロの技量に感服する。
「流石は元連邦のエースパイロットだ…、驚いたよ」
「大袈裟だよ。それよりも久し振りの宇宙の感覚に酔いそうだ」
「無理しないでいいよ、辛くなったら言ってくれ」
「ありがとう」

《ジョルジョ中尉、アムロ大尉、後方のヤクト・ドーガのギュネイ准尉と合流して下さい》
「了解した」
オペレーターの指示に従い、ジョルジョとアムロがヤクト・ドーガに合流する。
アムロはそのヤクト・ドーガのパイロットから、ニュータイプに似たプレッシャーを感じる。
「このプレッシャー…強化人間か…」
アムロは顔を顰めつつ、アームレイカーを操作してヤクト・ドーガに追従する。
《ギュネイ准尉、ポイントBに到着後、レズン少尉とチームを組んで訓練開始、対戦チームはジョルジョ中尉とアムロ大尉のチームだ》
オペレーターの指示にギュネイが叫ぶ。
「はぁ⁉︎何で俺がレズンと!」
「それはこっちのセリフだよ!ボウヤ!」
ギュネイのヤクト・ドーガにレズンの青いギラ・ドーガも合流し、悪態を吐くギュネイに言い返す。
「何だと!レズン」
「文句があるならアンタは横で見てな!私が一人で相手するよ!」
「ふざけるな!アムロ・レイが相手だぞ!お前こそ下がってろ!」
「紛い物のニュータイプが本物に勝てるのかい?」
「紛い物じゃない!俺はニュータイプだ!」
「おいおい、二人共いい加減にしろ。いきなり仲間割れか?」
二人の言い争いに、ジョルジョが呆れ顔で止めに入る。
「えっと、ジョルジョ…この二人は仲が悪いのか?」
そんな二人に、アムロも思わず呆気にとられる。
「良くは…ないかな…」
「大体、二人は現役だろ?私はブランクもあるし、そんなに期待されても困るんだけど」
「まぁ、それは仕方ないかなぁ。モビルスーツ乗りにとって君は伝説だからね」
「伝説って…、きっと幻滅するぞ?」
「そんな事はないさ」
数年前ではあるが、ジョルジョはカラバ潜入時にアムロがリックディアスやディジェを駆る姿を見ている。
その時も、とても七年のブランクがあったとは思えない見事な動きだった。
「とりあえず、ジョルジョの足を引っ張らないように頑張るよ」
「ははは、本当に殊勝だなぁ。まぁ、実際あの二人はネオ・ジオンでもかなり腕のいいパイロットだ。アムロに頑張って貰わないと僕一人じゃ敵わないよ」
「ジョルジョの腕だって大したもんだろう?」
レウルーラを出撃してからのジョルジョの動きは無駄のない完璧なものだった。
パイロットとしての経験がかなり長い事を窺わせる。
「どうかな?さぁ、そろそろポイントに到着する。行くぞ!アムロ」
スラスターを吹かし、ジョルジョのギラ・ドーガが先行する。
「了解!」
それに追従して、アムロのギラ・ドーガもポイントへと向かった。

ポイントに到達すると、レズンのギラ・ドーガからアムロに向かってビームライフルが放たられる。それを合図に戦闘が始まった。
アムロはビームをヒラリと躱すと、そのまま流れるように後方にいたギュネイのヤクト・ドーガへとビームライフルを放つ。
おそらくレズンが囮でビームを避けたアムロをギュネイが後ろから攻撃するつもりだったのだろう。
しかしアムロはそれを察知し、ギュネイがビームを放つ前に牽制する。
「ギュネイ!何やってんだい!」
「うるせーな!お前の囮が下手くそなんだろ!」
そう言いながらもギュネイは背中に嫌な汗を掻く。
「チッ!後ろに目でも付いてんのかよ!」
ギュネイがライフルを構えた時には既に目の前にビームが迫ってた。
ギリギリで回避できたが、一瞬判断が遅れたらまともに食らっていた。
「攻撃を避けながら背後の敵に正確な射撃って…化け物か!」
冷や汗をかきながらもギュネイは直ぐさま態勢を立て直す。

「流石だね、アムロ」
アムロのフォローに入ったジョルジョが嬉しそうに声をかける。
「マグレだよ。それにギュネイ准尉に躱されてしまった。彼も中々いい腕だ!」
アムロはニヤリと笑うと、アームレイカーを操作して反撃に入る。
「今度はこっちの番だ、ジョルジョ」
「了解!」
アムロとジョルジョのギラ・ドーガが重なるようにギュネイのヤクト・ドーガに向かって進む。
「来い!アムロ・レイ!」
アムロがビーム・ソード・アックスを構え、振りかざす。
「接近戦か!」
ギュネイがそれに対抗する為ビームサーベルを構えたその瞬間、アムロのギラ・ドーガ急上昇する。そして、隠れるように後ろに追従していたジョルジョのギラ・ドーガからビームが放たれた。
「何⁉︎アムロが囮だと!」
「そういう事、悪いなギュネイ」
ギュネイが避けきれずに身を硬くしたその時、盾を構えたレズンのギラ・ドーガが横から入ってそのビームを跳ね返す。
盾はビームで大破したが、ギュネイとレズンのギラ・ドーガ無傷で離脱する。
「チッ!やるな、レズン少尉」
舌打ちしながらも、すぐ様回避行動を取って離脱するジョルジョにレズンもニヤリと笑う。
「ジョルジョ中尉、アンタもやるじゃないか」
「レズン少尉も流石だね」
「面白い!アンタの相手は私だ!」
レズンのギラ・ドーガとジョルジョのギラ・ドーガが交戦するのを視界の端で確認しながら、アムロは前方のヤクト・ドーガへと視線を向ける。
作品名:miss you 4 作家名:koyuho