はじまりのあの日~一夏の恋の物語1~
じゃがいも五十個。芋山(いもざん)芋餅用、フライドポテト用のも含め、大量の芋の皮を剥いていく。取り分けて、茹でる。玉子も茹でる。串がすっと通るようになったら、芋潰し。玉子つぶし。マヨ和え。ハム和え。ってかもう全部あえ。子供用を取り分けて、大人用には胡椒と玉ねぎ。二種類作るじゃない
「一品完成~。ヒトシナだけど、結構労働だよね」
「数が数だからじゃない。さて次、カマ焼き、焼きネギ、枝豆、めだまやき。冷蔵庫にマグロのカマが鎮座してた」
「ん、殿、めだまやきリクにあったっけ」
頭に疑問符が浮かぶ親友
「いや、俺たちの朝食。作っちゃおうじゃない」
「ああ、納得。あ、ごはんとお味噌汁どうしよう」
こんな事もあろうかと、ってヤツじゃない
「お米は昨日の晩、神威家にセットしておいた、電子ジャーに。味噌汁は、頃合いみて作ろうじゃない。さて、二十個イッキに焼くぞ。ネギもカマも焼く」
「焼くのみ、茹でのみのしばりだね。さすが殿、ご飯ありがとう」
「朝ご飯、白飯必須じゃない、メンバー。さて、手間かかんないヤツから行くぞ」
鍋に水を張るカイト。俺、フライパンをコンロにセット
「じゃあ、オレ枝豆作っちゃうね。塩でもんでそのまま鍋。水から茹でて沸騰したら、五、六分」
大鍋に水を張る、カイト。この人数分の枝豆、大漁ゆで
「ネギは、一回軽く茹でる。それから焼くと、とろとろでうまい」
「カマ焼きは、蒸し焼きにしてっと」
「火、通るまでにタッパ、重箱洗っとこうじゃない」
「保温ジャーとクーラーボックス、用意しとくね」
ほかほかの、枝豆、ネギ、カマ。そして、目玉焼き。ついでに、朝食用のサラダも二品。野菜サラダとツナサラダ。割愛するケド、ここまでもけっこうな格闘じゃない。特に、二十一個のめだまやき。フライパン、二つ使って、計四回。半熟、全熟、その中間。好みで焼き分け計四回。皿にうつして、テーブル拭いてって辺りで
作品名:はじまりのあの日~一夏の恋の物語1~ 作家名:代打の代打