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先生の言葉 全集

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6.アラクノフォビア



 あ、皆さんどうも。お元気そうで。おや、今日は五人でいらっしゃったんですか、珍しいですね。死体の回収にでも来たんですか?でも、私に倒される冒険者なんて滅多にいませんから、それは違いますね……。では、少しでも経験の取り分を多くしようとして、少人数でいらしたと。
 え? 実は、うちの戦士が一人引きこもっちゃって、どうしても迷宮に入ろうとしない?

 あららら、それは大変です。何か心当たりとかあるんですか。ふむふむ。先日、四階で大きなクモに出会ったんだ、そしたら、いきなり戦士が勝手に逃げ出しちゃって……、城に帰ったら一応落ち着いたんだけど、今度は冒険を引退するって言い出したんだ……、とりあえず、「引退の件は、もう少し良く考えろ」と言い聞かせて、ここに相談しにきた、と。なるほど、そんな事があったんですか。
 そうですね。まず、戦士の方を責めないであげてください。結構いらっしゃるようですよ。もうとにかくクモが苦手だっていう方。それも、我々が想像するような生半可なレベルじゃなくて、小さい奴を一匹見かけただけでも呼吸困難になる方とか、クモの絵や「クモ」という文字だけでも震え上がる方とか……。
 個人的には、その戦士さんはもう退くことを希望されているようなので、惜しいですがこのまま引退させてあげた方がいいかと思いますね。どうしてもというのなら、金銭管理とか、司教に転職してもらって鑑定をしてもらうとか、あまり迷宮に入らないで済む形で協力してもらうのがいいかもしれません。

 それでも、あいつと一緒に冒険がしたい?

 うーん、だとすると……。それじゃ、魔法使いの方が頑張って高レベルの魔法を覚えてください。魔法使いの高位魔法には空間転移の魔法があります。その魔法なら、クモのいる階をすっ飛ばして下層へ瞬時に移動することができます。ただし、座標を間違うと悲劇が待っていますし、冒険のたびにその魔法を使わなければなりません。この魔法を用いて、クモに出くわす階層には絶対に足を踏み入れない、という条件で話し合えば、もしかしたら復帰を考えてくれるかもしれません。でも、仮にこれで断られても、無理に冒険に連れ出すのは絶対に止めてあげてくださいね。そうですか。じゃ、魔法の習得頑張って下さい。それでは。

 あ、あと、仮に復帰したとしても五階六階あたりに連れてくのは厳禁ですよ。あそこ、四階のよりさらに大きくておぞましい奴がうろついていますからね。


作品名:先生の言葉 全集 作家名:六色塔