二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

先生の言葉 全集

INDEX|27ページ/123ページ|

次のページ前のページ
 

97.トイレ事情



 今まで、いろいろな情報を教えてもらってきたし、そのおかげで強くなれたから、恩返しをしたい?

 いや、雑談ついでに話していただけですから、礼には及びませんよ。それに、恩返しっていったって、何をするんですか。お金やアイテムをもらっても、私のようなものは困るだけですし。

 情報には情報でお返しをしたい? なので、今日は今までとは反対に、私たちに質問をしてほしい。もちろん誠実に答えるし、あなたの知識欲も満たされるだろう、ということですか。

 うーん。そういうことなら、常々知りたかったことがあるんですよ。冒険者の方々は、私のようなアンデッドではなく、ちゃんと生きているわけじゃないですか。そうなると当然、食事や排せつをすると思うんです。まあ、大抵の方は迷宮に入る前に街でちゃんと済ませてくると思いますし、食事のほうはちょっとしたものを持ち歩いたりできると思うのですが、ふいにおなかが痛くなってしまったり、恐ろしい敵に出くわして尿道が緩んでしまうことってあると思うんですよ。ちょっと汚い話で恐縮なんですが、そういった冒険者の方々のトイレ事情って、一体どうなっているんでしょう。

 ええ。冒険者は訓練場の兵士や先輩冒険者から、迷宮内のトイレの情報を教えてもらっているんですか。で、どうしてもというときは、そこで用を足して、最終的に掃除をしてから立ち去るようにしているんですね。

 なるほど、そうなんですね。こう言ってはなんですが、案外きちんとしているという印象を受けました。皆さんにとってはここは敵地なので、そんなふうに気を使っていないように思っていたもので。でも、そんな感じできれいに迷宮を使ってくれているのなら安心かもしれませんね。

 え? それらのトイレは、人型のモンスターと共用? だから、トイレで敵のプリーストやサムライに出くわして、お互い用を足したあとに戦いになることもあるんですか?
 でも、そこは先制時の魔法使用が禁じられているように、相手が用を足している間は戦わないルールになっている、と。そうなんですか。でも、サムライの方とかはそこらへん、きちっとやりそうですが、ニンジャの方などは容赦なくすっぱり首を落としてきそうな気がしますね。

 いや、貴重な話を聞くことができました。ありがとうございます。でも、正直ちょっと面倒くさいなあと思ってしまいました。もしかしたらこれまでで一番、アンデッドで良かったと感じているかもしれません。


作品名:先生の言葉 全集 作家名:六色塔