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ぎもん式:春の特別学習

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Bパート




「ううう…」


「もんちゃん殿。泣かないで欲しいでござる。」


「泣いてないです!!泣かないって決めたんです!!」


「ところでもんちゃん殿。このずっと後ろをついてきてる気配は誰なんでござる?」


「…いや怖いっ!何言ってるんです!?
えっ!?何っ?!」


突然の言葉に初めは冗談かと思いましたが、キャサリンさんの顔は至って真面目で徐々にワタシの顔は真っ青になりました。


「拙者と出会った時にはもういたので、てっきりそういうものかと。」


「ワタシそんなの知らないです!!
なんで早く言ってくれなかったんですか!!」


ガサガサッ

ガササッ


「ぴゃあああああ!!!誰ですかああ!!
助けてえええ!!!」


「どなたでござるか。出てくるでござるよ。」


ガサササッ

「申し訳ありません。
私です。八夜一刺です。」


「なんだ。やこ殿でござったか。
何ゆえそんな大きなリュックでこのようなところへ?」


「なんでキャサリンさんそんなに冷静なんですか!!
やこさんもどういうつもりですか!?
ワタシにもストーキングするつもりですか!?」


この人はやこさんこと、八夜一刺さん。
花ノ森学園の生徒会長さんで、真面目なんですが後輩の安芸羽生華さんの事を極度に溺愛している困った人です。


「いえいえ話せば長くなるのです…


差し迫る愛しき生華のバースデープレゼントを豪華な物にする為、私は生徒会長の仕事をこなしながら学園の許可を得てアルバイトをしているのですよ。


これがそのアルバイトのリュックです。
ウーカーイーツという企業の配達用の物なのです。
お客様の元に食べ物を届けるとても有意義かつ使命感溢れるお仕事なのですよ。」


やこさんは雄弁かつ自信満々に語っている。


「そんな配達の最中に少しでもお客様に早く食べ物を提供する為、近道をしようと森に踏み入ったのですが……………


ここは一体…どこらへんなのでしょうか?」


「また迷子が増えましたぁぁぁぁ!!!!」


「仲間が増えてよかったでござるね。」


「よくありませんよ!!


それにやこさん!なんでずっとつけて来てたんですか!?怪しいです!!」


ワタシはやこさんの顔をじっと見つめ問い詰めようとしましたが、やこさんは何故か顔を赤くしてうつむいてしまいました。


「いやっ…あのですね…
迷ってる中でもんちゃんを見つけたのですが…中々声をかけるのにですね…勇気が持てなくてですね…


どうしようか考えてたら2時間後ろをつけてました。」


「はよ声掛けろぉぉぉぉ!!!」


森の中にワタシのツッコミは虚しく響くのでした。