二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ぎもん式:春の特別学習

INDEX|5ページ/10ページ|

次のページ前のページ
 

Dパート



三者三様の食事を終えてワタシ達は再びあっているかも分からない道を歩き出します。


「はぁ〜……」


もうため息しか出ません…


「もんちゃん殿どうしたんでごさる。
元気出すでござる。コンビニの割引券あげるでござる。」


「いらないですよ!!そんなもので元気出る訳ないでしょ!!」


こんな危機的状況を…しかもこんな変な人達と一緒だなんて…


「もんちゃん。変な人達とはひどいです。」


なんでやこさん心の声聞こえてるんですか…もうそれは妖精じゃなくて妖怪です…


やはりワタシはここで野垂れ死にしてしまうのでしょうか……


お姉ちゃん……先立つ妹をお許し下さい……


あぁもう森も暗くなってきてしまいました…



ザッ

急にキャサリンさんの足が止まったのでビックリしてワタシ達2人も立ち止まります。


「もんちゃん殿…前方をよく見るでござる…」


言われるがまま前方の木陰に目をやると鋭い眼がこちらを向いて光っているのが見えます。


「あれはオオカミですね。かなり大きい種のようです。
どうやら私達は既に彼のテリトリーに入ってしまってるようですね。

キャサリンどういたしましょうか。」


「これは戦わざるをえないでござる。
どの道向こうのが足が早いゆえ、もう逃げられない。」


どうしよう…怖い…動物園じゃない動物があんなにも怖いだなんて…


手が震えて銃を構えられない…


「ううう…泣きそう……」


オオカミが先に動いたのを見てキャサリンさんがそれに向かい駆け出す!


そうだ!キャサリンさんは忍者じゃないですか!オオカミなんて簡単に倒せるはずです!


オオカミに向かって走るキャサリンさんの手にはキラキラと輝く刀身が強く握られている。


柄は白色になっていてストラップが付いていて落下防止も兼ねている。


刀のおしりの部分は電源スイッチと色の切り替えボタンが付いていて、なんと15色もの色を使い分けることが出来…



「キンブレ!!!それキンブレです!!!
アイドルのライブとかで振るやつです!!

何でそんなもので戦おうとしてんだぁぁぁぁ!!バカぁぁぁぁ!!!」


「言いたい事がーあるんだよー好き好き大好き生華が好きー」


「せめてキャサリンさんを応援しろぉぉぉぉ!!!」


キャサリンさんとオオカミがぶつかる。


オオカミの攻撃を上手くいなしてはいるけど、キンブレで殴っても全く効いていない。


やっぱりワタシが銃で撃たないと倒せそうもない。


けど手の震えは止まらず、撃っても今はキャサリンさんに当たってしまうかもしれない。


「ううう…」


涙は大嫌いです…


でもそれ以上に、弱虫な自分が大嫌いです…


「見て下さい。もんちゃん。


キャサリンは負ける者の目をしていませんよ。」


キャサリンさんは真剣に戦っている。


武器がないこの状況でなんとか打開策を探しているんだ。


弱虫のワタシとは違うんだ。


キャサリンさんが一瞬の隙を突き、一番眩しい色の光を付けてキンブレをオオカミの目頭に思い切りぶつけてよろめかせた。


と同時に目でこちらに合図を送った。


一秒も経たないうちにそれを見たやこさんが走り寄る。


-ワタシには何が出来るの?-


やこさんは走りながらウーカーイーツのリュックを脱ぎ、よろめくオオカミの頭にめがけて思いっきり被せた。


-ワタシは今泣く事しか出来ないの?-


キャサリンさんとやこさんが同時にオオカミから飛び退き距離を取る。


-ワタシはまた泣くの?-


「今でござる!!もんちゃん殿!!」
「今です!!もんちゃん!!」



「ワタシは泣かないって決めたんだぁぁぁぁ!!!」



銃を構えながらオオカミに向かって一直線に走る。


驚くほど狙いが付けやすくなったオオカミに、ワタシの銃は正確に弾丸を飛ばす。


何発か撃ち込むと勝利の確信はすぐに感じとれた。戦いは終わった。