宇宙に虹、大地に黄昏
へ―ラクレイダイ
プレアデスは体系を持たない小規模なレジスタンスだが、モビルスーツに乗ったことのないパイロットがいれば、さすがに訓練をするのである。
資源衛星であるマカリアの円周にコンテナを設置し、その頭上を次々とパスしていくという形式である。これはモビルスーツに搭乗したときのふらつきだとか、距離感を体に馴染ませるのには有効なのである。
それを新人のユータはコンテナに大きく距離をとることはあっても、衛星の表面に接触することはせずにやってのけたのである。
ユータは訓練を終えると自分のジムⅢを工作ブロック付近に停滞させて、後の作業はメカニック・マンに一任した。
馴れないうちは下手にプラットホームへの接舷を試みて、機材に衝突してもおかしくはないからだ。
作品名:宇宙に虹、大地に黄昏 作家名:アスキー