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アバランチinわたし

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だがバスターソードは想定よりも遥かに軽かった。異世界故に材質が違うのかもしれない。あんなものをブンブンと振り回すのはさぞ気持ちいいだろうなと思ってよく見ると、マテリア穴には何も入っていなかった。
 
原作でもそうだった。恐らく神羅屋敷に監禁されていた際に凶器なりそうなものを取り上げられたのかもしれない。しかしそうなると剣を取り上げなかった原因が判らなくなる。
 
そういえば北条は原作クラシスコアの中でクラウドの事を「失敗作」と呼んでいた様な覚えがある。よりにもよって失敗作が…と。
 
恐らくあれはクラウドが魔光を浴びたけど、チカラを目覚めなかった。神羅の失敗作だった。という意味なのだろう。
 
にも関わらず、ソルジャー1stであるセフィロスを殺したのが、一般兵のクラウドだった事に驚いていたのだろう。
 
 
そんな事より、私もグッタリしていた。クラウドを運んだ疲れで、椅子で休ませて貰っていた。
 
バレットの姿が見えなかったが、恐らく地下室にいるのだろうと思う。外のバイクから推測するにジェシーとビックス、ウェッジもいるのかもしれない。
 
「はい、お兄ちゃん、これお水」
 
マリンはティファの手伝いをしている様で飲みを運んでくる。ご丁寧にブリザドを使いキンキンに冷えている。
カチカチで飲めない。
 
いっそ疲れた体力をケアルで回復して欲しいものだが、この世界でのケアルはそう都合の良い仕組みにはなっていない様だった。
 
ダメージを受けたものを回復、体力を消費したのを回復、それぞれ質は異なる。後者に限っていえば休憩や睡眠を取らない回復しないらしい。実にややこしい。
 
「お兄ちゃん。マリンね、退屈で仕方ないの。退屈で仕方ないからお手伝いしているだけなの。偉いよね?」
 
確かに、理由がどうあれ偉いかも
 
「だからね、お兄ちゃんね、マリンと遊んでよ」
 
なるほど…。流石バレット。教育が行き届いている。ヘロヘロなお兄ちゃんを捕まえて何をさせようというのだ?
 
「お馬さんごっこしよう」
 
流石バレット…。初対面の人間に馬になれと言わせるなんて…。流石バレット…
 
今日一番の疲れがどっときたのは、マリンがカウンターの奥から鞭をとって来た辺りだった。
一体誰の趣味なのか。ショックで倒れそうになる。
 
 
「ジョーダンですよ。」
 
気の利いたジョークですが、お兄さん、心臓飛びてるかと思いました。
 
「鞭はエロいお客さんを叩いてきょーいくするもなのよ。エロいお客さんってな~に?」
 
なるほど…。だからこの鞭、所々赤色に染まっているのか…
 
「マテリアおはじきしよう?」
 
マテリアおはじきとは、幼児の間で流行ってる地味なスポーツだった。
 
マテリアを弾いていると昔、ビー玉遊びをした事を思い出した。
 
人形からビー玉が飛び出す玩具を思い出す。あれをこの世界に持ってきたら売れるかもれない。
もし万が一、この世界とを自由に行き来できるのであれば、是非ともそれを持ってきたい
 
 
 
 

 
 
一応思惑通りになり、セブンスセブンの2階にベットを借り、一宿一飯の世話になりましたが…
 
「どういう事だ?! アイツを2階に寝かせているだと?」
 
一階バレットとティファとの口論で目を覚ました。
 
「同郷のクラウドはともかく、なぜ関係ない部外者を泊まらせる」
 
「しょうがないでしょ。まだ子供なのよ。マリンもなついてくれているし…」
 
「はあ? マリンが懐いているだと!? 
 
バレットが階段を上がってくる。
すぐさま私を放り出すつもりだろう。
リアルバレットマジ怖い。布団に包まる私。
 
「おい! お前、悪いが店にはもう来るな。今度来たらだだじゃ」
 
2階入り口、クラウドが立ちふさがっていた。
 
「こいつは大丈夫だ。身元はオレが保証する」
 
クラウドは既に魔光中毒からある程度回復していた様で、ティファから私が助けた話を聞いていたらしい。
 
「オレはクラス1のソルジャーだったから神羅の事は良く知っている。こいつは神羅の人間じゃない。」
 
有り難い。まさかクラウドさんの魔光中毒に助けられるとは…
 
「そうか…。じゃあこいつが、マテリアのルールに囚われないのは、特異体質という事でいいんだな。
 
「ああ、神羅でもそんなチカラを持つ者なんて聞いた事がない。もし居るなら捕まえて、あちこち解剖されて実験材料にされるだろうな…」
 
え? 神羅ってそういう事すんの? マジやべーなこの世界…
 
 
バレットはクラウドの話を聞いて考え込んだ。この雰囲気はもしかして…
 
 
 

 
どうしてこうなった?
 
どうして私がアバランチのメンバーとして勧誘を受ける事になる?
 
クラウドさんの強い後押し。元ソルジャーとして神羅ビルにいたが、私の様な者は見た事が無かったという。
 
そりゃそうだ。私は神羅とは関係ない。そもそもクラウドさんは一般兵で神羅全体の社員を知っている訳でもない。
 
「オレはクラス1のソルジャーだったから神羅の事は良く知っている。こいつは神羅の人間じゃない。」
 
クラウドさん、よくもまあ断言できますな…
 
 
クラウドさんの魔光中毒は記憶捏造が半端なかった様子。
これはライフストリームの影響か?
 
全ての人は死ぬとライフストリームに帰るという。その説を信じるとすれば、クラウドさんの記憶はライフストリーム内にある誰かの記憶から影響を受けたものかもしれない。
 
 
そんな事はこの際置いといて。
 
アバランチのメンバーに加入するのか?
 
とにかく、魔光炉の破壊は賛同できない。
破壊しても爆発に巻き込まれて多数の被害者が出るだけで本当の敵セフィロスを倒さないと問題は解決しない。
 
テロリストの汚名をアバランチが受けてしまうと、神羅はアバランチの仕業に見せかけてプレートを支える支柱に爆弾を仕掛けて7番街ごと破壊し、多くの人が巻き込まれてしまう。
ジェシーやビッグス、ウェッジはそれを阻止しようと戦いに巻き込まれて死んでしまう。
 
この事を説明して信じて貰えるのなら良いが、そもそも主人公達の行動に影響を与えられないチカラが働いているのか、伝える事ができない。
 
アバランチのメンバーとして活動するなら、その死に向き合う必要があるということ。
エアリスの死にもジェシー達の死に立ち会わないといけない。死ぬのが分っていて助けられないなんて嫌だ。
 
だが、諦めるのはまだ早い。言葉で無理なら行動があるだろう。
クラウドさんはたしか生活費の為にアバランチに手を貸すだけ、アバランチの思想に染まっている訳でもない。魔物を沢山狩れば必要な生活費は得られるだろう。
 
魔光中毒でクラウドさんの頭がしっかり回っていない事にアバランチは付け込んでいるだけ。
クラウドさんに手綱をつけてリードするのは私の役目だ。
 
私はクラウドさんの手を引き、魔物を狩れる場所に無理やり連れて行った。
魔物と戦える一番近い所は…
 
 
〜列車墓場〜
 
幽霊(ゴースト)の魔物が現れる場所であり、火のマテリアがあると効果的だ。
 
だがクラウドも私もマテリアを持っていなかった。
 
苦戦を強いられる
作品名:アバランチinわたし 作家名:西中