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クロノ・トリガー『全体的にハリウッド映画を意識したもの』

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「ち、違いますって! おばさん、トンチンカンな見方しないでください! 私が顔面蒼白してるのは、単にクロノが死んだかもしれないと思っただけで。

 

ジナ

「そーなーのー?

 

ルッカ

「そうです! あの時は事故を受けれられなくてパニックしてて。平静を取り戻すのに精一杯だったんです。

 

ジナ

「そんなにパニックしてたの? あんまりそういうふうには見えなかったけど…

 

ルッカ

「清水の舞台から飛び降りるじゃないですけど、欄干にでも立ってる様な気分でしたね…。

 

ジナ

「いつも冷静沈着なルッカちゃんが、そこまで…

 

ルッカ

「あの時は本当にやばかったです。まあ、でもクロノが落としたペンダントを見つけて、発明のブレイクスルーになると思って、その後は割りと平常心に戻ったというか。好奇心に突き動されてどうにかなったというか。

 

ジナ

「クロノのお陰で平常心を取り戻した訳か…

 

ルッカ

「おばさん…またそういう言い方を、

 

ジナ

「ルッカちゃんは、クロノの最有力お嫁さん候補なんですからね。おばさんは期待しているわよ。ルッカちゃんにも選ぶ権利はあると思うけど、おばさんは、クロノの嫁にはルッカちゃん一択しかないと思っているの

 

ルッカ

「はいはい、分かりましたよ。クロノを選択肢の一番下の方に置いときますんで。

 

ジナ

「ところで今日は泊まっていかないの?

 

ルッカ

「流石にもう大人なんで…それに近所なので帰りますよ。

 

ジナ

「えー。久しぶりにルッカちゃんと一緒に寝んねしたいよー

 

ルッカ

「おばさん、私もいい加減に大人なので、人様のお母様ともうそういう関係には…

 

 

 

その頃、クロノは新聞記事を読み込んでいた。

記事内容を要約すると

 

○西部魔族の特殊能力、人に化ける能力を持ち、その力で近隣の国々が制圧された模様あり。表面的には人による独裁政権に見えるが、内情では人間を食べる為の家畜にした植民地政策をしていると報告あり

 

○西魔族はガルディア本土でも各所に目撃され、官民一体となって対策し要警戒をすること。

 

○南部魔王軍は相変わらずガルディア本土に向けて挑発行動をしている。もし東西北の魔族が手を組んで合同で進行されると今のガルディアには勝機はない。兵人員を早急に増やす事が急務とされる。

 

○リーネ王妃が失踪して3日目。兵員1000名を使い人海戦術で捜索するも手がかりなし。失踪当日、リーネ王妃は護衛7人を連れて山中を散歩中に従者4名、護衛7人と共に行方不明となる。魔族による仕業だとすれば国の維新に係わる大問題であると共に、魔族がガルディア本土に潜伏している事も意味する。西魔族に対する警戒をより一層に強くしなければならない。

 

 

 

 

ーマールー

 

大臣

「ところでマール様、次元の穴に吸い込まれた先は何処に繋がっておられたのですかな? じいはマール様が帰って来られてからというもの、その事ばかり考えてしまうのです。」

 

 

マール

「ルッカにはゲートの先を内緒にしろって言われたのだけど実はね、私達、異世界に行ってたの。信じられないと思うけど私達400年前のガルディアで魔族…といっても私は見た訳じゃないのだけど、クロノ達が魔族と戦って私を助け出してくれたの。

 

大臣

「ま、まぞく? まさかその様なものが、過去の世界に居るなんてことある訳が…

 

マール

「そうよね…。だからきっとあの世界はこの世界とは違う、パラレルワールドみたいなものだと思うの。でも凄くない? 異世界なんだよ? ファンタジーだよ。

 

 

大臣は震える手でどこかに緊急のメッセージを飛ばした。

 

大臣

「ま、マールディア様…落ち着いて聞いて欲しい事があるのですが…。決して誰にも言ってはならぬと約束できますかな…。 

 

 

大臣は真剣な顔で過去の歴史をマールに語った。

 

400年前にガルディア及び世界の殆どの国々が、人に化ける西側魔族によって侵略され統治されたこと。魔族は人間を食料として確保する為に、魔族の存在そのものを歴史から隠蔽し、表面的には人間にとって暮らしやすい社会を作ったこと。

西側魔族は人間を独占する為に、東南北魔族の情報を人間側に売り渡し、人間と共にそれらの魔族を滅ぼしたこと等を説明した。

 

 

この歴史は権力ある一部の人間しか知らず、もし、知るはずのない者が、魔族の歴史を公に語るなら、その者に身に危険が及びかねず。マールも例外ではなく、決して語らない様に念を押した。

 

マール

「ちょっと待って、じゃあ、クロノやルッカはどうなるの? 絶対に魔族の事を喋らない様にこの事を教えてあげないといけないんじゃ。

 

大臣

「安心して下さい。今、王家の秘密の組織がクロノさん達を保護しに向かっております。」

 

 

ークロノ自宅ー

 

ヘリの騒音が響く。

クロノ達は家の外に出てマールの到着を出迎えた。

 

ルッカ

「マール様、一体どうなれたのですか? ペンダントの事でしたら私の自宅に…

 

マール

「そうじゃないの…

 

マールは王家の秘密の組織が到着するのを待っていられなかった。直接、危険を伝えにやってきた。

 

クロノ達が現状を理解する頃、

マールと大臣、クロノ、ルッカはテーブルでジナの用意をしたお茶を飲んでいた。

 

大臣が茶をすする、ジナは奥の部屋から煎餅を持ってきた。

 

大臣は煎餅をボリボリ食いながら説明した。

 

「…であるからして、権力者やその周囲には人間に成りすました魔族が多くて、彼らは権力者やその親族を人質に取り、政治を裏で操っています。

彼らは国家権力を使い、人さらいをして、人間を食料としているのです。

 

 

ルッカ

「そんな馬鹿な! いくら国家権力が関わってても、そうやすやすと人が居なくなったら、周りの人間は気付くでしょう?

 

大臣

「ですから、魔族達はターゲットを絞っているのです。友人や身内がいなかったり、失踪しても誰も気にも留めない者を選別しているのです。

 

 

ルッカは失踪届けの統計を調べた。

ガルディア国内だけで、年間の行方不明者の件数が10万件を超えている事に気付いた。

 

※日本の行方不明者数は年間8万件

 

ルッカ

「そ、そんな…。こんなにも人が居なくなってるのに、誰も気にも留めないの…

 

大臣

「失踪した住人の居たアパートの管理人等が、便宜的に失踪届けの手続きを警察にするだけで、警察も深くは捜索しません。魔族は催眠術を使ったり、人の記憶を消したり、魔法を使ったりもできるので、警察は事件があったことすら認知しません。

 

ルッカ

「なんで大臣はそんなにも詳しいの? 王家はこの事を知っているの?

 

大臣

「マール様を含めて王家は一切関与していません。関与しているのは…」