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クロノ・トリガー『全体的にハリウッド映画を意識したもの』

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大臣の先祖は400年前から、魔族に王族を人質にとられ、人間誘拐の仕事をさせられていた。その仕事は現代にまで続いていて大臣は人さらいの実行及び責任者をしていた。

 

マール

「そ、そんな…ジイやが、人殺しに加担を…

 

大臣

「申し訳ございません。マール様や王家の者を守るには他に方法がありませんでした。

 

ルッカ

「…未だに信じられない。」

 

クロノはだかしかしと思った。

自分達はゲートを使って過去に行く事ができる。そこで魔族に勝って歴史を変えてしまえば…

 

 

マール

「そうだよ!クロノの言う通りだよ。私達で世界を変えちゃえばいい!

 

ルッカ

「…なるほど…。ただ指をくわえて魔族を蛮行を黙認する必要はない訳か…

 

 

三人は立ち上がった。

 

 

大臣「ま、まさかマール様も行くのですか!  

 

マール「当然よ! だって私はこの国の王女。民を守るのは当たり前ことよ!

 

大臣はマールの言葉聞いて覚悟を決めた。

 

大臣「マール様が公務を放棄し、王宮を不在にすること…なんとかして誤魔化しましょう。ですが行かれる前に王様に無事な顔だけは…

 

マール

「わかったわ! クロノ、マール、私は一旦帰るけど、また後で来るから。」

 

マールはそう言って王宮へと戻っていった。

 

だが、大臣はマールを幽閉した。

子供を危険な地に行かせる訳にはいかない。マールを王宮に帰らせる為に話を合わせただけだった。

 

大臣は王家の秘密の部隊に過去に向かわせる様に手配した。

 

だがその日、秘密の部隊は過去に行く事なく、血に染まった。

人間に成りすました魔族が大臣の周りに張り付いていた。

大臣は魔族から脅され、罰としてクロノと親、ルッカとその親族を差し出す様、要求される…

 

第2話

 

「なんだか嫌な予感がするわ…」

 

ルッカは気がかりだった。王家の大臣は400年にも渡り、人さらいの仕事をさせられていた。それまで魔族に一切抵抗せず、常に従順であったはずが無い。何らかの抵抗を試みるも、失敗し続けた結果の400年であるはず。

 

 

ルッカはクロノの家に電話した。

万が一に備え、直ぐにでもジナを連れて家を出られる用意をする様にと。

 

 

ー早朝5時ー

 

玄関のチャイムがなる。スーツを来た男が一人。

 

怪しすぎる時間に訪ね人。魔族ならその特徴が身体のどこかに現れるかもしれない。だが普通の人間の可能性もある。大臣が人さらいの責任者として、人間も実行部隊として仕事をするということもあるかもしれない。

 

玄関を開け、念の為、男を撮影して確認する。

 

 

 

〜魔族〜

 

いつもの仕事、いつものライフワークをする。そういう気持ちで玄関のチャイムを鳴らした魔族。いつもなら早朝の時間に玄関から入ろうとすると家主は警戒して直ぐには入れない。

 

正面から入れない場合、この魔族はいつもの様に念力を使い。内側のロックを外して入る。

 

屋内に入た後は家屋にバリアの魔法をかける。家人はどんなに悲鳴をあげようが外には聞こえず出られない。

家人がパニックしている間に麻酔銃で眠らせて主な仕事は終了する。

 

だがいつもと状況が違った。アシュティア家は待ちわびた客の様に魔族を向かいれた。

 

「雑誌の記者の方ですよね? お待ちしておりました。」

 

そう言ってルッカは自室の研究室に魔族を案内した。

部屋に招かれると突然、カメラのシャッターを切られる。何をしているかと思えば眼画像の拡大してチェックし始めた。

 

(さすが天才発明家のルッカ。目の付け所がいい。だがその弱点は私の様な魔族にはないぞ…)

 

魔族は銃を取り出すとルッカを撃った。

 

 

 

 

父タバンは魔族の話を聞いたが半信半疑。信じる事ができなかった。タバンはルッカの提案にて別室にて研究室内での一部始終をカメラを通して見ていた。

 

ルッカが倒されたのを確認したタバン。もしもの時の為にルッカから教えられていた手順は

 

1.ジナを連れて車に乗り込むべし

2.クロノの家に行き、ジナとクロノを回収するべし

3.千年祭のゲートから中世へ逃げるべし

4.暇があるなら警察に電話を

 

教えられた手順にはルッカの救出項目は無かった。

 

「我が娘ながら無鉄砲過ぎるぞ…」

 

タバンは娘を信じてジナの部屋に向かった。

ジナは足に障害がある。おんぶして玄関を出ようとする。

魔族は物音に気付いて近寄ってくる。

 

「動くな! 動いた瞬間、死ぬぞ」

 

タバンは銃を突き付けられる。しかし、これは嘘。

この場で殺せば証拠も残るし肉の鮮度も落ちる。

脅す事に意味はなく、家人の恐怖の顔が見たかっただけ。この魔族の趣味といえるものだった。

 

「死ぬのはあんたよ…」

 

魔族の後頭部に鈍い音が響く。

 

ルッカは防弾ベストを着ていて難を逃れた。忍び足をして鈍器の様なもので叩いた。

 

「背後ががら空きだったわ。脅しなんて悪趣味を持っててくれて助かったわ…」

 

魔族が気を失った事で家にかけられていた魔法のバリアが外れた。

 

クロノもルッカのアドバイスに習い、魔族を倒していた。

ルッカと少し事情が異なったのは、招き入れられた魔族は玄関から入った瞬間、ジナによって後ろからフライパンで殴られた。

 

だが、ルッカが倒した魔族もクロノが倒した魔族も気絶たものの直ぐに起き上がって追いかけてきた。

 

クロノとジナを車に載せ千年祭のゲートへ向かうが、二匹の魔族は空を飛びながら、追いかけてきた。

武器も持たず、魔法でエネルギー弾を飛ばして、クロノ達を攻撃してくる。

 

止む負えず千年祭会場にクルマごと突っ込んで、中世へと逃れたクロノ達

 

ルッカのブースから車が消失したこと。次元の穴に逃げた事は魔族側に見られていた。ゲートから戻ると待ち伏せされているかもしれない。一行は、山を降りて、ガルディアに保護を求めた。

 

頼みの綱はカエルである。リーネを助ける事に手を貸したのを知っている。カエルを呼び出して保護を求めた。

 

 

 

〜王宮の外〜

 

「こんな朝早くに呼び出しやがって…」

門番に呼び出され、カエルがやってくる。

 

 

「昨日は大変だったんだぞ。教会の火事をほったらかして、どこに行ってたんだ?」

 

ルッカ「色々あって何から説明していいのか…

 

「ところでリーネ様はちゃんと帰ってる?」

 

 

カエル「ああ、リーネ様は無事に帰られた。

 

ルッカ「私達、リーネ様を助けたからお礼とか貰えるわよね?」

 

カエル「何を寝言を言っている? 王妃様を助けるのは国民の義務。恩を求めるとは恥を知るがいい。」

 

ルッカ「何よその言い草! 私のオイルスプレーが無かったら今頃リーネ様も貴方も死んでたかもしれないのよ。」