クロノトリガー後日談 ロボ生きてた展開
一先ずロボがロボット専用ワープ装置でX惑星にワープし、魔神機をラヴォスの側に置き、魔法陣絨毯の一つは旧人類が残した大型タイムマシンの中に置いた。
ロボがX惑星の生存者を救助しきった帰り道、ロボはラヴォスに挨拶をした。
心なしかラヴォスが笑顔になっている気がした。
クロノ達はワープシステムを得たので、これまでロボしか行けなかった惑星にも行ける様になった。
ルッカ
「改めて聞くけどマザーって何なの? 回答権限のある範囲でいいから、もう少し詳しく説明して」
マザー
「私、マザーのシステムは独立していて、他のコンピューターAIに管理されていません。私は人類が初期に作ったモデルで人間を破壊するようにプログラムされませんでした。」
ルッカ
「その他のマザーもいるということね?」
マザー
「地球を管理しているマザーはいくつもありますが、その正確な数は分かりません。いくつもあるマザーがあって、全体をコントロールするグランドマザーというメインシステムがあります。ロボット生産工場等はグランドマザーの管理下にあります。」
ルッカ
「グランドマザーを倒せば人間への敵対行為を止められるということね?
マザー
「そうはならないと思います。グランドマザーが破壊されても他のマザーがその役割を担うでしょう。」
ルッカ
「どういうこと?」
マザー
「マザー達は互いに情報をリンクし補いあっています。マザーが破壊されることになれば、そうならない様に他のマザーが過去の歴史を書き換える様にするでしょうし、過去に介入しないとしても残されたマザーがグランドマザーの代わりを担うでしょう。
マール
「難しくてよく意味が判らない…」
ルッカ
「要するに親が死んでも子供がその役割を担うということよ。」
マール
「つまり、親子一緒に倒さないといけないということ?
ルッカ
「そういうことになるわね。しかもその親子達はタイムトラベルもできる。誰か一人でも生き残れば過去に戻って死ぬ未来を回避しようとするでしょうね。」
マール
「じゃあ、倒すなら全てを同時に?」
ルッカ
「マザー、グランドマザーと他全てのマザーを同時に破壊なんてできるの?」
マザー
「不可能とは言えませんが、グランドマザーのコンピューターの場所は私にも分かりません。判ったところで近付く事は不可能なセキュリティになっているしょうし…」
「とはいえ私が人間を助けることはグランドマザーの意に反する事。意に反して私が見逃されて続けているのはグランドマザーのシステムに何らかの隙間、あるいは不具合が働いているのかもしれません」
ルッカは考え込み思い出した様に。
「前にも聞いたけど、そもそも、なんでクロノや私達がここへ来る事を知ていたの? 『プロテクトがかかって答えられないと』とマザーは答えたけど、なぜプロテクトされたのかは推測はできないの?」
マザー
「プロテクトされた事を推測することも禁止されています。」
ルッカは、ここに来る前、スパイロボットを見つけたこと。未来のルッカ達が来てクロノが消滅する未来にならない様にアドバイスを貰ったことを話した。
マザーはルッカの話を分析するのに少し時間が掛かってる様子だった。
マザー
「私が何故クロノ達がここ来ることを知ってたかは不明です。ですが、なぜか私は知っていました。作られた段階から知っている様プログラムされていたのか。それとも誰かが私のシステムに侵入して記憶を書き換えたのか。現在か過去からかは分かりませんが人間側に味方したい誰かが関与している可能性があるかもしれません。」
ルッカ
「スパイロボは現代にいた。現代に未来のロボット達が来て拠点とした…と私は推測したのだけど?」
マザー
「その可能性は否定できません。しかし、それが事実だとしても私にその歴史的情報はインプットされていないようです。」
マールが駆け寄ってきた。
マール
「ねえ、みんな、地下の奥でグランドリオンを見つけたのだけど。マザー、あれってグランドリオンだよね?」
マザー
「グランドリオンは古代から中世と存在した魔剣。ラヴォス討伐に至る歴史に深く関わった歴史的偉産として厳重に保管されています。」
マール
「グランドリオンといえばカエルだよね? ね? マザー、カエルの情報ってあるの」
マザー
「カエル、正式な人物名グレン。中世にて魔王ジャキにカエルにされた人物でありラヴォス討伐に関わった偉人。」
マール
「偉人だってさー、じゃあ、私達も歴史的偉人って事になっているのかな?」
マザー
「クロノ、マール、ルッカ、ロボ、ラヴォス討伐の歴史的偉人です。
マール「すごーい。偉人だってー
ルッカ
「偉人という表現が気になるわね。これまで偉人と呼ばれた人は何人くらいいるの?
マザー
「16万1894人です。
マザー
「やけに数多いわね…例えば私達以外にどういう人が偉人と呼ばれたの?
マザー
「ハッシュ、ボッシュ、ガッシュ…
ルッカ
「そういえばガッシュはどうなったの? ラヴォスが死んで未来が変わって、元々この時代にいた筈のガッシュは? 」
マザー
「ガッシュは古代ラヴォスが目覚めた際、タイムゲートに巻き込まれました。それ以降の消息は不明です。」
ルッカ
「ガッシュは、この時代にいるのではないの?」
マザー
「タイムゲートが発生すれば感知できるシステムがあります。どの時代にもガッシュのいた記録はありません。」
ルッカ
「どういうこと? どうして?
マザー
「恐らくそれはタイムゲートがラヴォスのエネルギーを元にしているからです。ゲートの出入り口を成立させるには両方の世界でラヴォスが必要です。タイムゲートを生み出したラヴォスはこの時代にはいないので出口は作られません。」
ルッカ「でもロボは?、ロボはラヴォスがいないこの時代に、出口のないゲートからどうやってこれたの?」
マザー
「それは恐らく、誰かが閉ざされたゲートの出口をこじ開けたからでしょう。この時代に生きている別のラヴォスエネルギーを使って。」
ルッカ
「じゃあ、こじ開けた人がいるの? ロボ、この時代に戻ったら、近くに誰かいなかったの?
ロボ
「…いました。近くに女の子が一人いました。ですが、私を見るなり驚いて走って逃げてしまいました。
ルッカ
「気になるわね…
恐らくその子はゲートからロボが出てくるとは知らないままこじ開けたみたいね。この世界のロボットは人にとっては敵だから。
ロボ
「人にとっての敵…
ルッカ
「行ってみましょう。ゲートからロボが出てきた瞬間に。
マザー
作品名:クロノトリガー後日談 ロボ生きてた展開 作家名:西中