二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

時をかける女王

INDEX|3ページ/9ページ|

次のページ前のページ
 

「まて、お前はこの時代で魔族と人間を束ねる仕事が残っておるだろうが。戦争は終わったとはいえ、あくまで名目上のことだ。人間に反目する魔族も魔族を敵視する人間もまだ多い。わらわ達が今この地を離れる訳にはいかん。


言い争っているとボッシュが名乗りをあげた。
「私が行って参りましょう。」

ボッシュはサラやジールと比べると戦力が遥かに劣っていた。


〜時の最果て〜

ボッシュ
「こ、この気配はまさか!」

ボッシュは周りを見渡すと走りだし、扉の先にいる時の番人の元へと走った。

ボッシュ
「お、お前さんハッシュか?」「よく生きておった。」

時の番人
「はて? お前さんは一体…」

ボッシュ
「何を訳の分からないことを言ってるのじゃ!   

 ワシじゃよ! 弟のボッシュじゃ。
 お前さんあれからどうなった? ワシがタイムゲートに飲まれた後、お主もタイムゲートでここに飛ばされて来たんか?

時の番人
「はて? 弟…、ゲート? ワシは、この世界に生きる時の番人じゃが…」

ボッシュは気付いた。この空間全体からハッシュの魔力を感じる事を

ルッカ
「どうしたのボッシュ? 貴方顔色悪いわよ

ボッシュは思った。ラヴォスが生み出したタイムゲート。ハッシュが飲み込まれた先に恐らく出口は無かった。
時の狭間で永遠と彷徨い、肉体が朽ち果てる前に、せめて同じ様な被害者を出さない様にと、魔力空間を作り出した。時の中を彷徨う者を集め、案内する仕組みを作ったまではいいが、その仕組みに自身の記憶までは残せなかった。

スペッキオは飲まず食わずでも千年生きれる特殊生物。主人であるハッシュがこうなって、さぞ、寂しかったに違いない。

スペッキオ
「大丈夫。世話をしてくれる人がいた。もう100年くらい来てないけど。」

ボッシュ
「一体誰がお前さんの世話を」

スペッキオ
「ガッシュ!」

ボッシュ
「本当か! ガッシュがここに? ガッシュはとこに?」

スペッキオはガッシュがやってきたゲートを指差した。

スペッキオが差したのは原始時代へと続くゲートだった。
「ここから良くごはんを持ってきてくれた。その後、こっちのゲートを良く通ってた。」
スペッキオは未来へのゲートを指差した。



〜未来のゲートの出口〜

ゲート前、古代のセキュリティシステムに使っていたの同じ模様の扉を発見したボッシュ、。

ボッシュは悟った。
ガッシュは未来に飛ばされた後、どうにかして元の時代へ帰ろうとゲートの痕跡を探したに違いない。ゲートを開く装置かあるいは魔術を開発し、時の最果てへと続く道を見つけた。

最果てには原始時代から既に誰かが、やってきていたのかもしれない。時を彷徨う者が最果てにて保護され、そこから元の時代へ帰れたか、そこからどうしたかは分からないが、、きっとガッシュもそうだったのかもしれない。ガッシュは原始時代へと続くゲート見つけたはいいものの、元の時代へと帰る道は見つからなかった。

最果てから古代人の誰かが助けにきてくれるのを信じていたのかもしれない。
この扉を残して、自身の存在に気付いて欲しいというメッセージを残したに違いない。

ボッシュ達は未来を手分けして捜索した。



南部の大陸のドーム内にヌウを発見した。

ボッシュ
「ヌウ? いや、普通のヌウとは違う。これは…

ボッシュ
「これはガッシュの魔力…あやつ死ぬ前に自身の意識をヌウの中に押し込めたな。」

ヌウには目的がプログラムされていた。
時の翼シルバードの制作とメンテナンスだった。

「ガッシュの奴、死して尚、時の研究をしておったか…」


時の翼、シルバード。
シルバードが行ける時代は時の最果てにあるゲートから行ける時代である。
シルバードは時の最果てとシステム的にリンクしていて、古代には行くことはできない。
今行けるのは原始、中世、現代、未来への4つだ。




ジール
「そうだったか…未来にはガッシュが、そして最果てにはハッシュが…」

ボッシュ
「とても残念です。」

ジール
「だがまだ終わった訳ではなかろう。ルッカ殿が開発したゲートを探す装置、あれがあるではないか。


ジール
「ボッシュ、せっかくだからその装置で原始時代も調べてきたらどうじゃ?。どんな世界が待っておるのか、わらわは興味津々じゃが今はまだここを離れられん。


クロノ、マール、ルッカ、ロボ、ボッシュは原始時代へと向かった。シルバードは三人乗りなので2回に分けた。


ルッカ
「なんだか騒がしいわね…

ボッシュ達の場所から原始人の村へは少し離れている。

ルッカ
「…ロボ、ちょっと様子を見てきなさい。」

原始人は何やら宴の用意をしていた。

ロボは走って戻ってきた。原始人を引き連れて

「うんばばうんばうんばば!」
(おまえ達あやしい奴!)


原始人達十数人は5人とシルバードを取り囲んで槍で威嚇した。

「うんばば!うんこばば!? ばつんつば、はらま、たさら、したあら!」
(お前達どこの部族の者だ?まさか、恐竜人の手先ではないだろうな!)


ルッカ
「どうしよう、何言ってるか全然わかんないや…

いきり立ってる村人の間を割くように族長の娘エイラが現われる

エイラ
「がばちょ、がばんちょ、ちょんばから、くじら?
(エイラ質問ある、お前たちの後ろの、デカイもの、なに?くじらか?)


エイラはシルバードを指してジェスチャーする。

クロノ達がどうして良いかわからず、もごもごしていると

エイラ
「ちょなんかん、さむにだはむにだおっぱー?」
(お前たち、もしかしてエイラの言葉通じてない?)

エイラがシルバードに近付いてコンコンと叩いた。
匂いも嗅いでいる。
かじりつく。

(う、食べられないし、おいしくない…)

エイラはクロノ達のニオイを嗅いだ。

(おまえたち、恐竜人の匂いしない。かといってエイラ達とも匂い違う…)

エイラ
(みんな集まれ! 新しい部族の発見だ!)


エイラの掛け声と共に村人が一斉に集まる。

クロノ達はどうしていいかわからずビビリまくる。

ルッカ
「ねえ? 逃げた方が良くない?」

マール
「私達、もしかして丸焼きにされて食べられる?」

ボッシュ
「安心せい、なんかされたら魔法でズドンじゃ。」


村人はクロノ達の予想に反して歓迎ムードだった。
村は恐竜人に対抗する為に部族同士の繋がりを求めていて、クロノ達を宴に歓迎するが、クロノ達はどういう意図があるのか分からなかった。


エイラは踊り歌い、その後酒をメンバー達に注いだ。
クロノ達は酒飲みファイトに巻き込まれてエイラと共に酔いつぶれた。

翌朝、二日酔いと共に目覚めるメンバーは、
エイラと族長から、根堀りはほり質問攻めにあった。


ルッカ
「こ、困ったわね…」

マール
「なんだか真剣そうに話しているけど、

ボッシュ
「酒もたらふく飲めたし、このままバックレるかのう。」

ロボ
「言語パターンを収集しました。今から原始言葉を翻訳できますが、どうしますか?」



ロボ翻訳により、クロノ達はこの時代で起きている事態をおおよそ理解した。

ルッカ
「恐竜人と人間の戦争か…」

マール
作品名:時をかける女王 作家名:西中