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原作アレンジ、クロノトリガー

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ティラノサウルスは火を怖がったものの、一時的だった。日頃、火を押し付けられる虐待をされていたティラノサウルスは火に興奮して、突進してきた。

恐竜人とクロノ達は逃げ惑う。 

「エイラ!」
キーノの叫びが上から聞こえた。

キーノが縄を降ろしている。それに捕まれば上から出られる。

しかし、縄に捕まるのは恐竜人で、それに飛びつく様に、ティラノサウルスが突っ込んでくる。
縄は引っ張られ落ちてしまう。

クロノは縄の先に刀鞘を括りつけ、キーノに投げた。
キーノはキャッチするものの、一人ではクロノ達の体重を支えきれない

恐竜人がキーノの身体を後ろから掴んで支えた。それを見た恐竜人達次々と後ろにから支えた。

ロボは火炎放射器を持って囮となって走った。
その隙に恐竜人達が次々に救助される。

ルッカはリュックから銃を取り出そうとしたがピストルも弾もなかった。あたりを見回してもない。アザーラが持っていった。怪音波装置も無くなっている。


エイラは歌った。
ティラノサウルスに歌が通用するなて誰しも思わなかったが、次第に歌に導かれる様にティラノサウルスは大人しくなった。

歌の文化が恐竜人には無かったのか、恐竜人も歌に意識を向けていた。

エイラは歌いながら、ティラノサウルスの背に乗って頭を撫でた。
傷跡をなぞるように撫でた。



足を崩してティラノサウルスは腹を地面につけた。
エイラは飛び降りると首の下を撫でた。
首輪が食い込んでいた跡を入念に撫で回した。

「クロ! エイラしばらくここにいてこいつの面倒を観ようと思う。キーノと一緒に先に村に帰ってててくれ」






クロノ達は、穴から脱出した。恐竜人達はクロノ達を威嚇することなく、無事に地上へと出られた。

マール
「人間と恐竜人、仲良くなれたらいいよね。

ルッカ
「そうね…、まさか恐竜を手懐けちゃうとは思わなかったけど、あれ見たら流石の恐竜人も人間に一目置くんじゃないかしろ

マール
「それにしても、あの洞穴にどうやって巨大な恐竜を入れたんだろ?

ルッカ
「きっと子供の頃とか卵の時点で連れて来られたのね。穴の中で外の光を一度も見ることなく、大人に成長したんだと思う…



マール
「エイラ、これから、どうするんだろ? ずっとあそこに恐竜と一緒にいるのかな?

ルッカ
「どうだろ、流石にそれはないと思うけど…

キーノ
「あの恐竜、そう長くない。多分もうすぐ…

クロノ達はこの時代の言葉が理解できない。キーノが何を言ったのか、クロノ達は想像することしかできなかった。

クロノ達はエイラの村イオカ村に戻った後、キーノにしばらくエイラは帰ってこないと言われた。
キーノいわく、エイラは恐竜と仲良くなる為に恐竜と同じ生活をする。同じ物をたべ、同じ所で寝起きし、一緒に狩りをする。
狩りができない恐竜は、エイラの生活に恐竜が合わせる事になる。

キーノ
「エイラは今頃、恐竜に酒を飲ませているだろう。流石に昨日の今日で飲み過ぎて、酔いつぶれるだろうから、今日はもう帰ってこないと思う。」

クロノ達はキーノの悲しそうな顔を見ていた。
マールはファイトのポーズをしたりして、身振り手振りでなくさめようとした。

ロボ
「言語パターンを収集できました。この時代の住人の言語を翻訳できるようになります。この時代での会話は全て録音されていますが、翻訳再生出来ます」


ルッカ
「まあ、ロボの意外な性能発見ね、」

ロボ
「こちらの言葉も現住人に合わせて翻訳して伝える事ができます。」

クロノ達は翻訳再生した。エイラは無事だろうということを確認し、キーノには帰る事を伝えた。

キーノ
「ところでお前達一体どこの村に住んでいるんだ?

マール「ずーと、遠いところかな…


キーノ「そうか…
 エイラお前達いると喜ぶから、また遊びにこい。


クロノ達はキーノに別れを告げると時の最果てに戻った。

ボッシュはドリストーンを受け取ると、早速、グランドリオンの修理に取り掛かった。
完成には1週間程掛かるそうで、それまでに
魔王軍が攻めて来ないのを祈った…

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――――――――――――――――――――――――――――

■9話



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クロノ達がガルディアに戻ると既に戦争が始まっていた。
クロノ達が原始時代へ行っている間に、魔王軍が攻めてきていた。
今回もビネガーはガイコツ兵士を投入して進行していたが、橋の手前で氷ツゲになっていた。

マール
「一体何か起きたの?」

ガルディア兵の報告によると、怪音波でビネガーに妨害をかけ、ガイコツ兵の操りを不能にし、その隙に火炎放射をしたところ、ビネガーは自らに氷ツゲになる魔法をかけカチカチに固まってしまったそう。
何もしてこず、かれこれ24時間以上カチコチになったままだった。
氷の密度も高く、重く、どかすこももできないで、困ってるとのこと。

ルッカ
「大砲は撃ってみたの?」

大砲を撃ち込んでも傷一つ入らないそうで、現在、兵士達が24時間交代で見張りをたてている状況らしい。

ルッカ
「きっと、この氷のバリアを解除できなくなったのね。解除したとたん、火炎放射器が火をふくもの。まあ、でもいつかは魔力がつきてバリアが解けるんじゃない? そうなったら丸焦げにしてやりましょう。」


ビネガー
(しまった。まさか、人間があんな魔具を持っていたなんて…
魔王様に使いは出してあるから報告は問題ないだろう。でも、魔王様のことだから、きっと助けの軍隊までは出さないだろうな…
先走って手柄欲しさに進軍するじゃあなかったなぁ…)

ビネガーの氷はそれから10日経ってもそこにあり続けた。

ガルディアは反撃の準備を整え、砂漠の東にある魔王城へと進行を始めた。



〜10日後〜


クロノ達は修復したグランドリオンをカエルに渡した。



「こ…、これはまさしくグランドリオン。もう二度修復できないと思っていた…」

「これなら勝てる! きっと魔王を打ち取れる!

「有難うボッシュ! そなたのお陰だ!」

ボッシュ
「気にするでない。それより、そなたのカエル姿…」

ボッシュはカエルの身体をあちこちさわった。

ボッシュ
「これはただカエルの姿にされた訳ではないのう。細胞レベルでカエルに変えられておる。こんな高等技術の魔法を使える魔族がおるとは…

カエル
「やはり元の姿には戻れないのか…

ボッシュ
「いや、戻す事は可能じゃよ。じゃが、お前さん。今、元の姿に戻るはもったいないぞ。

カエル
「どういうことだ?

ボッシュ
「お主はカエルとしての俊敏性を得ておる。人間をはるかに超えたスピードで動くことができるはずじゃ。お主も気付いておるだろうが…

カエル
「確かに、人一倍、スピードに自信はあったが…

ボッシュ
「じゃが人間の身でその身体に慣れるのは相当大変じゃったじゃろう。吐き気とか頭痛とか目眩とか…」

カエル
「ああ、カエルになった直後は半年くらいまともに動けなかった…

ボッシュ