原作アレンジ、クロノトリガー
魔王はカエルの斬撃をよけながら魔道書を読みつつ呪文を唱えている。
カエルの攻撃はカスれはすれど一向に一撃が当たらたない。
その隙に魔王の釜がまた盾として働き、魔王を守っていた。
数分戦っていると、クロノ、ルッカ、マールが合流した。
ルッカ
「あれ…なんか、私達場違い?もしかして空気読めてない?
魔王
(人間が3人? しかも、なぜ王妃のリーネがここに?)
ルッカ
「これが魔王? ねえ、あんたラヴォスなんか召喚して何がしたいの? あんなもの世界をぶっ壊す厄災だよ。
魔王
「ほう、ラヴォスを知っているのか? 教えてくれ、ラヴォスの何を知っている?
ルッカ
「私達は未来から来た。今から何百年もの先の世界から。私達は歴史で知っている。貴方はラヴォスを目覚めさせる事に失敗する。
魔王
「未来だと? だとしたら面白い。その方法を教えて貰おうか。
魔王は書物を閉じ、準備が終わった事を告げた。
瞬間、地面に巨大な呪印が広がり、クロノ達の体の自由が奪われた。
自由の奪われ具合は地面程強く、上半身より下半身の方がより動かせなかった。
カエル
「身体が自由に動かんぞ…
ルッカ
「なにコレれチカラが出ない…」
クロノも同様で、跪く様なかっこうで、うずくまる。
ルッカ
「もう駄目…
ルッカは地面に這いつくばってしまった。
カエルは必死で踏ん張っているが、今にもくずれそう。
ルッカは喋ることもままならそうだったが、必死で伝えた。地面に巨大な魔方陣が描かれてること。これが私達のチカラを吸い取っている元凶だと。
魔王「今更気付いてももう遅い、おまえ達はラヴォスの生け贄となって貰う」
地面が吸い取ろうとする生命エネルギーにクロノ達は身体が殆ど動かせない。
魔王
「さあ、女、話してみろ。未来から来たというはなし。時を超えるというなら、どうやってこの世界に来た。」
ルッカは動けずに這いつくばっている。
「い、い、いやよ…」
魔王
「そのままそうしている死ぬぞ。話すならお前の命だけでも助けてやろう。」
ルッカは話さなかった。
魔王は空中を飛びながらルッカに近付き、語りかけた。
「言わないなら今すぐ殺すぞ」
カエルは必死で体を動かそうともがいた。
グランドリオンの力を過信していて油断しすぎていた。修行で強くなったとはいえ、魔王の魔術について無知だったこと。
戦場に不似合いな若者クロノ達を巻き込んでいることを後悔した。
魔王「近付くこともできないのなら、グランドリオンなんぞ、タダの飾りき過ぎんな。
カエル
「否、近付く事がてきぬのであれば、こうするまでよ。」
カエルはベロを伸ばして魔王の腕に絡みついた。
カエル
「お前もこっち側に来い。
引っ張られる魔王
魔王
「うがぁ
カエル
「これで条件は互角だなあ
魔王
「たわけたことを、たかが人間ふぜいが
カエル
「ふ、あいにくオレはもう人間じゃないんでな。
魔王
「人でもケモノでも無くなったとお前など人間よりも劣るということか、はは、笑えるぞ
カエル
「笑っていられるのも今のうちだぞ、オレはハナから死んでも構わん身だが貴様はどうだ?ラヴォスとやらに命を吸い付くされてもオレは貴様を離さんぞ
カエルのベロが魔王をぐるぐるまきにした。
魔王「甘くみているのは貴様の方だ。魔族の王たる私が
負ける道理など、ない。」
魔王はエネルギーを集中しはじめた。魔力をカエルの身体に至近距離でぶつけるつもりだ。
カエル
「こんなに近くでやればお前の身体もただじゃすまんぞ。」
魔王
「だろうな。だが貴様の身体には風穴が空くだろうがな、
マール
「あねがい! やめてー!
魔王
「リーネよ。自分の兵士が無様に死ぬ姿を見せてやろう」
魔王のエネルギーがカエルを貫こうとしたとき、宙に浮いたクロノの一撃が魔王の顔面に入った
誰もが動けない中にいた筈のクロノだったが、唯一呪印の影響を受けない機械であったロボに身体をぶん回して貰ったのだ。
魔王
「に、人間風情が…お前も含めて粉々にしてやる…
カエル
「ロボ、オレのグランドリオンを使え!」
ロボがグランドリオンを拾ったが手が大きすぎて上手に握れなかった。、クロノを持ち上げ、クロノにグランドリオンを持たせた。
クロノとロボが再度コンビネーションを取ろうとしたとき、空から剣が落ちてきてクロノを貫いた。
クロノの腹が串刺しにされ、床に這いつくばる
ソイソー
「魔王さま! 助太刀に参りました。
ソイソーはクロノを突き刺したまま離さない。
ロボがソイソーを突き放そうとすると、ロボの頭上から氷となったビネガーが降ってきた。
「かわたなはらかあま(ビネガーは氷漬けで声が聞こえない(訳=これで見動きとれぬまい!)
クロノを助ける為にルッカが火を操り、ソイソーを攻撃した。余ったチカラを全て注ぎ込んでいると、、ルッカの頭上からマヨネーが蹴りを浴びせ、倒れたルッカに覆いかぶさった。
マヨネー
「女との間ぐわいも悪くないわねー」
魔王「どうしておまえ達がここに」
ソイソー
「ラヴォス召喚のお手伝い。幸栄の極みでござる」
ビネガー
「はひふへほはひふね(氷漬けで聞こえない)
訳=一応、危なくなったら逃げるけどね」
マヨネー
「ラヴォスちゃん、どんなイケメンさんなのか気になっちゃって」
魔王
「ここに居たら、おまえ達の命もラヴォスにとられるかもわからんぞ!
ソイソー
「魔王様が命がけで成そうとする儀式、臣下が命をかけるのはあたり前でござる!」
ビネガー
「「はひふへほはひふね(氷漬けで聞こえない)訳=魔族繁栄こそ我らの本懐!(ホントはただ偉くなりたーい!)」
マヨネー
(実は魔王様がタイプなんだけどなぁ…)」
ルッカ
(だめ、全然身体が動かせない。私、しゃべることも、もうできない。これが人間と魔族の力差…)
マール
(まずい…クロノの体力がどんどん落ちてる。このままじゃあ…)
轟音と地響きの波動が下から上につき上げた、
魔族とクロノ達、皆、恐怖で鳥肌がたった。
ラヴォスが地のそこから蠢いている気配が伝わってくる。地震の揺れ幅が増大しながらクロノたちを襲う。
ロボ
「これはいけない!ラヴォスエネルギーが増大しています』
魔王
「ついに来たかラヴォス! これで私の悲願が…
ロボ
「観測データが数値の限界を振り切っています。こののままでは、私達どころか、世界そのものが破壊し尽くされ…
ロボ
「いや、このエネルギーはタイムゲート? ゲートが私達を飲み込もうとして…」
巨大なゲートは魔王城を丸ごと飲み込む大きさで広がる。魔王城の一階から上は全て飲み込まれた。
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■10話 原始時代 ラヴォス落下
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ー原始時代ー
作品名:原作アレンジ、クロノトリガー 作家名:西中