原作アレンジ、クロノトリガー
ラヴォスゲートに巻き込まれたクロノ達は原始時代のゲートに飛ばされて、崖下に転落した。
巻き込まれたガルディア軍の多くはハッシュの力で中世の山中のゲートに飛ばされた。
クロノ、ルッカ、マール、カエル、ロボが折り重なるように落ちた。
ルッカ
「ヤバイ! クロノが下敷きに!」
マール
「たいへん! 出血がひどい!
マールが止血を始めた。
ルッカ
「私、ボッシュを呼んでくる!」
ボッシュはガルディア軍の治療の為に魔王城の外で待機していた。
カエル
「待て、スピードなら俺の方が早い、オレが行く!」
エイラ
「おい、どうしたんだ皆? おわ! クロたいへんー!」
20分後…
「あ、クロ、目覚めた。」
クロノはあくびをした。
ルッカ
「大変だったんだからね。あんたが刺されてから。ラヴォスゲートで何故かエイラのいる時代に飛ばされるし、あんたの傷塞ぐのにマールは止血に必死で、カエルは中世に残したボッシュをおんぶして山中と砂漠を走ったり、マジあとちょっとであの世行きだったんだから!」
エイラ
「クロ、傷口から出血酷かった。でもこの爺さん、手をかざしたらビックリ! クロの傷口がみるみる塞がった。エイラ不思議、あんなの初めて見た。この爺さんエイラにくれ」
クロノは刺されてからの事をあまり覚えていなかった。皆の下敷きになったあたりからの記憶が無かった。
ボッシュ
「まあ、治ったから良かったとはいえ、あと一歩遅かったからあの世行きじゃったぞ。流石に死なれたらワシにも治せんからの。」
クロノは起き上がり、元気にガッツポーズを見せた。
安堵してるメンバーの前に村人が走って来る。
村人
「エイラ! 大変だ! 恐竜人が北の村に火をつけた!」
エイラ
「ほんとうか! 恐竜人もう許さない!
村人
「それからキーノが! それからアザーラが…」
村人からアザーラの話を聞き、エイラが深刻な顔をした。
マール
「私達がいない間に何があったの? 恐竜人達はおとなしくなったんじゃあ…
エイラ
「キーノ誘拐された。アザーラ、洞穴の恐竜人見捨てたあと、もう1つのアジトにキーノを連れ去った。キーノ返して欲しければエイラ一人で来いと。
ルッカ
「それ絶対に罠に決まってる
エイラ
「でもエイラ、キーノ助けたい。
ルッカ
「アザーラは卑怯な奴よ。エイラが一人で行ってもどうせ約束を守らない。アザーラがキーノに何かをする前に私達も協力してキーノを救出するから!
エイラは頷くと
クロノ達を案内した。
エイラは北の山へ登り、口笛を鳴らした。
沢山のプテラが降りてきてエイラはその一つに乗った。
「さあ、クロたちもはやく!」
クロノ達もそれぞれプテラに乗った。
プテラは上空に飛び立ち、溶岩地帯へ進むと上昇気流に乗り一気に昇った。
天空までそびえる巨大な崖を超えると頂上にアザーラの城が見える。
エイラ
「あの城、大昔に恐竜人が建てたといわれてる」
とても原始時代とは思えない、中世ヨーロッパ宮殿の様なものが標高3000mに建築されている。
ルッカ
「ロボ、酸素濃度はどうなってる?
この標高では酸素が薄すぎて呼吸がシンドイはずだけど」
ロボ
「酸素濃度は平地の30%少ないです。」
ルッカ
「昔は重力が重いって言われてたからもっと酸素は薄くなるかと思ったけど、森林の多さが幸いしてるのかもね…それでも長居はできないレベルよ。
マール
「30%減って、そんなにきついの?
ルッカ
「体感的は空気が半分くらいになる感覚ね。普通の人は一時間も持たない。走ったりなんかすると、、あっという間に高山病で動けなくなるわ。
マール「アザーラってそんな場所でも、平気なの?、
ルッカ
「わからないわ。ただアザーラ自身の時間がなくて後がないのだとしたら…
マール
「とういう意味?
ルッカ
「元々あの城の酸素濃度は今よりもっと高かったのかもしれない。
たとえば地球の自転速度が今よりももっと早かったら重力が低くなって、その分、酸素が高地にまで届きやすい。この高さも十分快適な生活だったでしょうね。
マール「つまり、昔は住めたけど今はもう住めない場所になっている?
ルッカ
「恐竜人が天井の住処を失って地上に降りてきた。でも、地上は既に人間の住処になっていたから縄張り争いが起き始めた…。
マール
「アザーラは一体何がしたいの?
ルッカ
「焦っているのかも。恐竜人の住める環境は今よりも上が望めないこと。人間には知恵で敵わず、いずれ人間達に淘汰、亡ぼされてしまうことを…
マール
「でもエイラは共存の道を探してるって、
ルッカ
「頭では理解できても信用できないのでしょうね…。現に恐竜人達の文明社会は一度滅んだ歴史があるみたい。あの城がまさにその象徴で、アザーラ自身があの城と自分を重ねてるのかもしれない。衰退する文明にアザーラ自身も向かっているから怖いのよ。
マール
「でも、それって単なる思い込みじゃあ…
ルッカ
「そうね。でも思い込みで人間は幾度となく戦争を起してきた。。人類史は思い込みで成り立っているのよ。それが恐竜人、アザーラにも当てはまるというだけのこと。
マール
「私達にはどうにもできないの?
ルッカ
「…とうにか、できたらいいわよね…
クロノ達が城に降りる頃にはエイラは先に走って行った。
ルッカ
「いい? 余裕をもって20分以内にここに帰ってくること。これは走ったりする事も考慮しての時間だからね。
マール
「時間オーバーしたら?
ルッカ
「その事は今は考えない。とにかく時間になったらプテラに乗って地上まで降りておくこと
城門を抜けて奥に向かうと骨で作られた檻を見つけた。中にはキーノが閉じ込められている。エイラは檻からキーノを出そうと身体を格子の隙間に入れようとしている。
檻には開閉レバーの様なものがあるが作動しない。
「下がっていろ」
カエルはグランドリオンを構えた。
檻を一刀両断した。
ルッカ
「さあ、用は済んだわ。帰るわよ。」
クロノ達が入り口まで戻ると城門は固く閉ざされ開かない。グランドリオンでも破壊できなかった。
ルッカ
「しまったわね。私達、閉じ込められたわね。
マール
「どうするの?
ルッカ
「…上に行きましょう
マール
「え? 出口から反対方向じゃあ?
ルッカ
「アザーラは用意周到に計画している。出られる通路がないから、この城に誘導したのよ。
マール
「アザーラは私達を閉じ込める事が目的だったの?
ルッカ
「恐らくここで全員が酸欠で死ぬまで待つもりね。
マール
「え? でもそれだとアザーラは?アザーラも死んじゃうんじゃ?
ルッカ
「卑怯者のアザーラよ、きっと自分だけ、とこかに出られる道を確保しているはず。私達はアザーラを捕まて、その出口を吐かせるしかない。」
上階へは4つの階段ががあった。クロノ達は4つの班に別れてアザーラを探しつつ上に向かった。
メンバーは構成は
Aエイラ、キーノ
Bマール、カエル
Cルッカ、クロノ
Dロボ
ルッカ
「いい? アザーラを見つけたら大声で叫んで仲間を呼ぶこと、絶対一人ではだめ。
作品名:原作アレンジ、クロノトリガー 作家名:西中