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原作アレンジ、クロノトリガー

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エイラはプテラに一体ずつ、頭を撫で回した後、
湖に連れて行き、体を洗っていた。


クロノ達はその光景を見ながら考えていた。

何気なく発したエイラの言葉

「エイラ、なんだかラヴォスが落ちてから急に寒くなった気がする」


アザーラは恐竜種が絶滅する未来を知っていたのかもしれない。未来には恐竜の影すらない世界が存在していて、敵対していた人類が繁栄を謳歌している。
その上で、恐竜人の辿った衰退する歴史を人間も辿ることをもしかしたら知っていたのかもしれない。
知っていて、でも言いたくても誰にも言えなかったのではないか。
近い将来に恐竜人が絶滅する。そんなネガティブ公約を王が語れる筈がない。敵対する人間に対しても恐竜人が絶滅するなんて話、無駄に喜ばせるたけになる。
それでもアザーラはエイラ達に何かを伝えたかった。それは自身の弱さや孤独、寂しさかもしれないし、あるいは弱い気持ちを伝えたくないという意地かもしれない。




「クロ達これからどうするんだ?

 ラヴォスやっつけに行くんだろう?

 だったらエイラも連れてけ!

 エイラは戦うの好き!」


エイラの気持ちは起承転結にクロノ達に伝わった。

エイラを先頭に再びプテラにまたがったクロノ達。ラヴォスが衝突した跡地クレーターに向かった。
倒せるかどうか全く判らない異次元の生物ラヴォス。
ラヴォスと最初の出会いの場所に何かヒントになるものがあるかもしれない。

高い位置からでも目視できる巨大な時空の揺らぎを発見した。

早速、ルッカのドローンでゲートの先を調べてみると、そこは一面、真っ白な吹雪の世界だった。


-

別の物語「クロノと古代人トリガー」にてアザーラの真相が少しだけ垣間見える描写をしています。
ガッシュとアザーラの先祖が交流をしていた設定を加えました。

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■11話 古代ジール王国編



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吹雪の中を進む7人、
「エイラ寒いの苦手…
ぷるぷる震えるエイラ。寒いのが苦手というより、縄文的な薄着なものだから寒くて当然である。
「ファイア!」
「あー、ルッカ温かーい」
力をセーブした状態での魔法。ファイアの技が今までで一番役に立っているという嬉しさと虚しさを噛み締めながら、7人は歩いていた。

歩けども人は見つからず、見渡してもケモノ一匹いない。これが氷河期なら今は何年頃になるのだろうか。

ロボ
「紀元前1万年くらいです。」

マール
「そういえばボッシュが古代に訪れたら自分も連れてけと言ってたけど…」

ルッカ「今からは無理ね。ここからゲートまで戻るの大変だもの」 

ボッシュ
「こら! 影が薄いからって忘れるでない。」

マール
「えー、だって、キーノがさらわれたとき、来なかったじゃん。

ルッカ
「そうよねー、あんなに薄情だとは思わなかったわ。

ボッシュ
「だから、なん回もいったじゃろう。あれはクロノの回復に魔力を多く使ったからであって。」

マール
「嘘よ。魔方陣を使えば無い魔力を補填できるというじゃない。

ルッカ
「魔族が言ってたわよ。ラヴォスからエネルギーを抽出できるって。

ボッシュ
「あの時はどういう訳か魔方陣が機能せんかったんじゃ。まさかラヴォスがあの時点で存在しとらんとはワシも知らんかったし。

ルッカ
「ホントかな~。ラヴォスいなくても魔方陣使えばラヴォス以外の自然のエネルギーからもパワー貰えたりするんじゃないのー?

ボッシュ
(ギクッ)

マール
「今、ボッシュ、ギクッってならなかった?

ボッシュ
「そ、そんかことありません!(自然のエネルギー、とても手間かかるけどできる…できるけど、ワシ、戦場は嫌じゃ。)

カエル
「うぇっくしゅん!ゲロ」

マール
「カエル大丈夫? 冬眠しなくて大丈夫?」

カエルの鼻水がつららになっていた。

マール
「なんでファイアかけて貰ってないの?」

カエル
「ロボがかけられてないのに、負けるワケにはいかん!」 

カエルはロボをグランドリオンより強い者だと思い、ロボをライバル視していた。 


クロノ達の前方に天にまで伸びる光の柱が現れる。

何か判らないが、好奇心が擽られる一行は、光を目指した。

吹雪をかき分けて進んだ7人は、そこだけ吹雪が当たらない場所だと気付いた。

光の柱まで辿り着いても都市らしきものは見えなかった。

光の下には色彩豊かな絨毯が意味深に敷いてある。

マールがひょいと乗った瞬間、マールは光の柱に沿ってあっという間に上空へと消えていった。
クロノ達はマールに続いた。


7人は雲の上にいた。
魔法王国ジール、魔法工学を追求した都市

空に浮かぶ大地が、雲を挟んで、幾つか浮いている。雲を挟んで数キロ離れた先には、大都市の町並みが点在していて、山頂には権威の象徴の様に宮殿がそびえ立つ。

クロノ達は道なりに進むと、似た絨毯を見つけて飛び乗った。
どこに進むのかと思いきや雲の下の大地、吹雪の世界へと戻ってきた。

ガッカリした7人。

マール
「思わせぶり? なんなのー?」

吹雪中、再び歩かされる。

ボッシュ
「今のが別名、「ふるい落としの土地」じゃ。
天空都市への入り口は大陸の随所にあるんじゃが、本入り口を複数置いてしまうと、地上人と戦争したとき、敵が四方八方から流れ込むことになって、王国側の負担が大きくなるからのう。王国の権威がまだ弱かった頃は、必要なやり方じゃったんじゃ。」

「ここから北に進むと本入り口になるはずじゃ。」


大陸の各地にあるワープポイントは最終的この1つの大陸に導かれる様になっている。地上人が一度でも天空都市チラ見すれば、そこに住みたいと思うようになる。地上にいる全ての人が天空都市に移住できるシステムが作られた。

「じゃが、天空都市は全ての人間を受けいれる体制をあるときからやめた」

ルッカ
「それってやっぱり戦争?」

ボッシュ
「そうじゃ。人間は愚かで、どこまで幸福を追求しようとも満足せんかった。。天空でもいつの時代と同じ様に戦争が起こった。

マール
「それでどうなったの?」

ボッシュ
「色々あったが、ワシのいた頃は民族史上主義だったのう。魔力の劣る者から順に下の世界に追いやられていった。

マール
「えー、こんな寒い世界に放り出されるの?

ルッカ
「普通に死ぬでしょ。

ボッシュ
「そうじゃろ。だから現代でいうボランティア的な人が下の世界に降りて救済したんじゃ。
たぶん、王宮はそうなる事も見越してたんじゃないかのう。

ルッカ
「どういう意味?

ボッシュ
「魔力がないのは罪ではない事はわかっておった。それをあえて罪人かの様に扱う事で、本当の罪人達、いわゆる戦争をやる者に対して、もっと大きな罰を与えるられる正当性を作ったんじゃ。いわゆる拷問とかよのう。

それが犯罪への抑止力、そのまま戦争の抑止力として捉え、また王宮自らも慈悲もない様な怖くておどろおどろしい象徴に見られたいとして、民の反感を買った。」

マール
「なんで? なんでワザと怖がれるのを正当化しようとするの?」

ボッシュ