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■クロノと古代人トリガー(改稿)

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スペッキオは未来へのゲートを指差した。



〜未来のゲートの出口〜

ゲート前の扉、古代ジール王国のセキュリティシステムに使っていたの同じ模様の扉を発見したボッシュ。

ボッシュは悟った。
ガッシュは未来に飛ばされた後、どうにかして元の時代へ帰ろうとゲートの痕跡を探したに違いない。ゲートを開く装置かあるいは魔術を開発し、時の最果てへと続く道を見つけた。

最果てには原始時代から既に誰かが、やってきていたのかもしれない。時を彷徨う者が最果てにて保護され、そこから元の時代へ帰れたか、そこからどうしたかは分からないが、、きっとガッシュもそうだったのかもしれない。ガッシュは原始時代へと続くゲートを見つけたはいいもののジール王国へと帰る道は見つからなかった。

最果てから古代人の誰かが助けにきてくれるのを信じていたのかもしれない。
ジール王国の紋様を扉に残して、自身の存在に気付いて欲しいというメッセージを残したに違いない。

ボッシュとクロノ達は未来を手分けして捜索した。



南部の大陸のドーム内にヌウを発見した。

ボッシュ
「ヌウ? いや、普通のヌウとは違う。これは…

ボッシュ
「これはガッシュの魔力…あやつ死ぬ前に自身の意識をヌウの中に押し込めたな。」

ヌウには目的がプログラムされていた。
時の翼シルバードの制作とメンテナンスだった。

「ガッシュの奴、死して尚、研究をしておったか…」


時の翼、シルバード。
シルバードが行ける時代は時の最果てにあるゲートから行ける時代である。
シルバードは時の最果てとシステム的にリンクしていて、古代には行くことはできない。
今行けるのは原始、中世、現代、未来への4つだ。





ジール
「そうだったか…未来にはガッシュが、そして最果てにはハッシュが…」

ボッシュ
「とても残念です。」

ジール
「だがまだ終わった訳ではなかろう。ルッカ殿が開発したゲートを探す装置、あれがあるではないか。」


ジール
「ボッシュ、せっかくだからその装置で原始時代も調べてきたらどうじゃ?。どんな世界が待っておるのか、わらわは興味津々じゃが今はまだここを離れられん。」


クロノ、マール、ルッカ、ロボ、ボッシュは原始時代へと向かった。シルバードは三人乗りなので2回に別けた。


ルッカ
「なんだか騒がしいわね…」

ボッシュ達の場所から原始人の村へは少し離れている。

ルッカ
「…ロボ、ちょっと様子を見てきなさい。」

原始人は何やら宴の用意をしていた。

ロボは走って戻ってきた。原始人を引き連れて

「うんばばうんばうんばば!」
(おまえ達あやしい奴!)


原始人達十数人は5人とシルバードを取り囲んで槍で威嚇した。

「うんばば!うんこばば!? ばつんつば、はらま、たさら、したあら!」
(お前達どこの部族の者だ?まさか、恐竜人の手先ではないだろうな!)


ルッカ
「どうしよう、何言ってるか全然わかんないや…

いきり立ってる村人の間を割くように族長の娘エイラが現われる

エイラ
「がばちょ、がばんちょ、ちょんばから、くじら?
(エイラ質問ある、お前たちの後ろの、デカイもの、なに?くじらか?)


エイラはシルバードを指してジェスチャーする。

クロノ達がどうして良いかわからず、もごもごしていると

エイラ
「ちょなんかん、さむにだはむにだおっぱー?」
(お前たち、もしかしてエイラの言葉通じてない?)

エイラがシルバードに近付いてコンコンと叩いた。
匂いも嗅いでいる。
かじりつく。

エイラ
「う、食べられないし、おいしくない…」

エイラはクロノ達のニオイを嗅いだ。


「おまえたち、恐竜人の匂いしない。かといってエイラ達とも匂い違う…」

エイラ
「みんな集まれ! 新しい部族の発見だ!」


エイラの掛け声と共に村人が一斉に集まる。

クロノ達はどうしていいかわからずビビリまくる。

ルッカ
「ねえ? 逃げた方が良くない?」

マール
「私達、もしかして丸焼きにされて食べられる?」

ボッシュ
「安心せい、なんかされたら魔法でズドンじゃ。」


村人はクロノ達の予想に反して歓迎ムードだった。
村は恐竜人に対抗する為、部族同士の繋がりを求めていて、クロノ達を宴に歓迎する。だがクロノ達は言葉が理解できず、どういう意図があるのか分からなかった。


エイラは踊り歌い、その後酒をメンバー達に注いだ。
クロノ達は酒飲みファイトに巻き込まれてエイラと共に酔いつぶれた。

翌朝、二日酔いと共に目覚めるメンバーは、
エイラと族長から、根堀りはほり質問攻めにあった。


ルッカ
「こ、困ったわね…」

マール
「なんだか真剣そうに話しているけど、

ボッシュ
「酒もたらふく飲めたし、このままバックレるかのう。」

ロボ
「言語パターンを収集しました。今から原始言葉を翻訳できますが、どうしますか?」



ロボ翻訳により、クロノ達はこの時代で起きている事態をおおよそ理解した。

ルッカ
「恐竜人と人間の戦争か…」

マール
「手を貸しちゃう? 私達、魔法のやり方覚えたしめっちゃ強いよ!」

ボッシュ
「争いは好かんのじゃが…」


クロノ達が難色を示していると、遠くから悲鳴が聞こえた。

村人がエイラの元にかけよる

「大変だエイラ! 北の村に恐竜人が火を放った。しかもキーノを連れ去っていった。」

エイラ
「どうしてキーノが!」

「恐竜人のアザーラが言ってた。キーノを返して欲しければディラン城へ来いと。」

エイラには心当たりがあった。以前に村の近くの恐竜人の巣穴に単独で攻め込んだことがあった。その際、親玉のアザーラに逃げられた。。エイラと親しいキーノを捕まえて、アザーラはエイラに復讐するつもりである。

「エイラ行く! ティラン城に乗り込む!」  

ルッカ
「一人では危険よ!」

マール
「私達も協力するよ!」

ボッシュ
「ワシは酒の酔いを冷ましたい!」


一行はエイラに連れられ、北にある山からプテラに乗った。 

ルッカ
「え? マジこれ乗るの?

マール
「だ、大丈夫かな…

ボッシュ
「ワシ、高いところ苦手じゃー!」


アザーラのいるティラン城は高さ1000m。そびえ立つ崖の上にあった。

外敵からの侵入を防ぐ為に建設されたのだろうが、この高さは人の足で容易に上り降り出来るものではない。この場合、恐竜人にとっての外敵とは人間だけを示す訳ではないのかもしれない。同族の恐竜人か、あるいはもっと異なる意図があるかもしれない。

空を飛ぶプテラもそうだが、高いところから離着陸できる方が生活の利に叶う。恐竜人がもし翼竜系統であるならば、高さ1000mの崖上は快適な生活拠点になるのかもしれない。

ルッカ
「少し酸素が薄いけど問題ないレベルね。」

マール
「なんで、こんな高いところに城があるのー?」

ボッシュ
(高いところ怖いー! でも酔いが覚める!)


6人が降りると、エイラは真っ先に門へと走った。

ルッカ
「まって! 一人では危ない!」

マール
「ねえ? 恐竜人ってどんな顔しているのかな?

ボッシュ
「…」