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悪魔言詞録

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61.邪神 アラハバキ



 ふう。召喚主さんのおかげで、無事、変化することができました。御礼、申し上げます。

 え? 見た目がずいぶん変わった? ええ。一応、もともと変化前から神でしたけど、仕える側から仕えられる側になりましたからね。

 変化前と違って、今度は神様らしくなったでしょう。特にこの大きな目がチャームポイントなんですよ。え、不気味なだけ? 召喚主さんは仲魔を率いる能力はあっても、美的センスには秀でていないようですねえ。それに、土偶に見える? それは逆ですよ。むしろ、あなたが思い出している土偶のほうが私を模しているんですからね。そこんところはきちんと覚えていてくださいね。

 変わったのは見た目だけ? いやいや、もちろんそんな事はありませんよ。能力の方もずいぶん様変わりしていますよ。ただ、自分で言うのもなんですが、かなり癖が強いので、良く考えて使役してくださると幸いです。

 まず、私は氷結攻撃を反射できます。これはまあ、今までの仲魔にもそういう能力を持つものがいたと思うので、分かりやすいと思います。その次、これが私の特筆すべきところですが、直接攻撃を無効にできます。言い換えると、相手が殴ってきてくれたら、こちらが大いに有利になるわけです。物理攻撃をしてくる敵は当然多いはずですので、そういう力自慢が多い場所なら、私は大いに役に立つかもしれませんね。

 その一方で、私は多くの欠点を抱えています。氷結と破魔、呪殺以外の魔法攻撃は全部苦手です。したがって、魔法が上手な敵と相対するときは、苦戦を覚悟してください。下手したら敗北を喫することもあるかもしれません。

 要するに、私は使う場所が非常に限られる存在だということです。古代の日本国内でのみ崇められていたせいでしょうか。本当はもっと広く崇められたかったのですが、まあ、私の力不足、ということなんでしょうね。

 そういうわけで、そこんところ、よく吟味して使ってください。よろしくお願いいたします。


作品名:悪魔言詞録 作家名:六色塔