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悪魔言詞録

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49.龍神 ゲンブ



 ……さあて、変化も無事に終えることができたし、また、いっちょう精を出して頑張るかのう。

 ん? なんじゃ? おまえさん、何か言いたいことがあるようじゃな。ずいぶん、姿が変わったな、じゃと? ああ、それはな。変化をしたせいじゃ。ほれ、例えば人間の中にも、若い頃はとんでもなく気性が荒かったけど、歳を取ると驚くほど丸くなるやつがおるじゃろう。われわれだって、いつまでも荒くれ者で乱暴なノズチのまま、というわけではないんじゃよ。まあ、人間の中には、年をとっても若い頃のまま、変わることができないものもおるようじゃがな。

 ほれ、亀と蛇の姿に変わっておろう。これらは長寿や不老不死といった縁起の良いものの象徴じゃ。長い間、おまえさんに助力し続けたものじゃから、わしにお似合いの姿となったのじゃよ。こないだまで散々言われていた、掃除機に手足がついたやつ、とはもう言わせんぞ。気品のあるこの立派な姿になったからにはな。ほっほっほ。

 まあ、あまり堅苦しく考えなくともよい。今までどおりに使役してくれれば、じきに使い勝手は分かるじゃろうて。ああ、でも、相変わらず素早く動くのだけは苦手じゃからの。そこんところはうまいこと、やっとくれよ。

 ちなみに、亀と蛇、どっちが本体なのかって? どっちでも大丈夫じゃよ。わしぐらいになると、双頭でも完璧に意思疎通が図れるからの。一体で2匹分の動きをすることで、敵を絡め取るような攻撃ができるということじゃ。でも、たまに蛇が甲羅に絡まったり、亀が転んだりして動けなくなることがあるがのう。そういうときは大目に見ておくれ。

 ああ、そうじゃ。言い忘れてたことがあったわい。これから先な、わしの仲間たちもきっと、おまえさんの味方になってくれるはずじゃ。北を守っとるわし。あと、その他の三つ。西、東、南じゃな。それぞれの方角を守っているものがおる。どれも心強いものばかりじゃ。みんな仲魔にしておいたほうが良いぞ。


作品名:悪魔言詞録 作家名:六色塔