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悪魔言詞録

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46.御魂 アラミタマ



 おらあ、出てきてやったぞ。

 おまえか。俺さまを呼び出したのは。あん? どうせ俺のこと、合体しちまうんだろう? あぁ、そうだろうよ。まあ、それが俺さまの宿命ってやつだわなあ。そうだろうなあ。

 そんな言い方をするっていうことは、合体してほしくないんだなって? そらそうよ。好きこのんで合体されるために、のこのこひり出されてくる悪魔なんていやしねぇ。みんな、血に飢えてるんだ。戦いてぇんだよ。己の武器で、他の悪魔どもを切り刻みてぇんだよ。

 もちろん俺だって、他の奴らのように、パーティで活躍したかった。俺、意外と実戦で使えるような特技も覚えるんだぜ。戦闘後、少しだけど体力回復したり、歩きながら回復したり、カグツチ最大時に良い攻撃ができたり、攻撃力が上がる魔法を唱えられたり。怒りを体現したような技なら、結構なことができるんだぜ。……でもなあ。

 結局、今の自分が継承したスキルを見てみると、そういうことは考えてないようだな……。俺も結局、誰かのパワーアップと継承に使われることになっちまいそうだな。

 自分で言うのも何だが、これだけ勇ましくても仲魔としてはどうやら大成できそうにない。それどころか、一介の合体要因で終わってしまうっていうのがどうにも悲しくてなあ。
 特に俺らはさ。少々特殊なパワーアップ合体ってことで、記憶にも残りづらいからなあ。仲魔の能力を上げるっていっても、仲魔自体のレベルがあがっても能力は上がるもんだからな。

 まあ、合体に使うのは構わないけどさ。ちょっとはそういう俺ら、合体される側の気持ちもたまにはくんでやってくれよな。えっ? 最初の威勢の良さはどうした? 反撃を覚えてもらうまではパーティに入れようと思ってたのに?

 マ、マジか。簡単に諦めるもんじゃないな。俺、御魂を代表して頑張りますんで、ぜひよろしくお願いします。よし。忙しくなってきたぞ。他の御魂の奴らにも光が当たるように、俺が先陣を切って頑張らなきゃ。


作品名:悪魔言詞録 作家名:六色塔