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悪魔言詞録

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29.地霊 スダマ



 ヨオォォォォーーーーン。ヨオォォォォーーーーン。

 オマエ……。ナゼ、ココニキタ。ココハ、ヒトガキテハ、ナラヌバショ……。タチサラネバ、ワザワイガフリカカロウゾ。

 …………。

 ナニ? モウ、ヒトデハナイカラ、トオルダト? ……ホホウ。クチダケハ、タッシャノヨウダナ。ダガ、ジツリョクノホウハドウカナ!!


 っと。やっぱり、ちまたでうわさの悪魔だね。僕が小細工したくらいじゃ、だまされないや、えへへ。

 僕はスダマっていうんだ。これから、君をやっつけちゃうつもりだけど、一応よろしくね。

 え、コダマくん? 彼らとは、とっても仲良しなんだ。今日も4体、率いているしね。ほら、僕らちょっと姿も似てるだろう?まあ、僕のほうが丸くてラブリーな姿だと思うけど。たまにバ○ちゃんとか、失礼なことを言う人もいるけど、そういう人はみんな嫉妬してるんだよね。
 ちなみに、コダマくんは草木に宿る霊なんだ。そして僕は、主に山や川に宿る霊。僕らも木に宿らないことはないけど、よっぽど長い樹齢の巨木じゃないとね。というわけで、僕らよく似てるけど、そこらへんの違いはちゃんと分かっておいてね。約束だよ。

 じゃあ、言いたいことはみんな言い終わったから、やっつけちゃうね。マハザンっ!

 うーん、やっぱりこの程度じゃやっつけられないか……。よし、コダマくん、4体全員で突撃だっ! あ、あれ。コダマくん、コダマくーん。どこ行ったんだーい。

 え? ストックに友だちがいるから、話しかけて4体とも帰ってもらった? そんなぁ。僕らとコダマくんの友情は、そんなもんだったのかよう。シクシク……。

 ……やっぱり、泣いてるふりしても駄目? そっかぁ。こうなったら、特攻で相打ちだっ。えーい。

 え? そんなに命を惜しむんじゃない? 死ぬくらいなら、仲魔として一緒に戦ってほしいって? いやあ、そこまで言われちゃうと、照れちゃうなぁ。じゃあ、お言葉に甘えて仲魔にはなりますよ、はい。

 今後ともよろしく……。


作品名:悪魔言詞録 作家名:六色塔