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悪魔言詞録

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26.龍王 ノズチ



 さぁてと、出てきてやったぞ。

 おっ。俺を呼びだしだのは、おまえだな。こんな俺みたいなやつが、役に立つかどうかは分からんが、まあ、よろしく頼む。しかし、昔やんちゃして人に危害を加えてた俺が、半分悪魔になったとはいえ、人間に力を貸すなんてなあ。気が遠くなるほど長く生きてると、いろいろなことがあるもんよ。

 自己紹介? うーん。そんなことをすんのは、ちょっと柄じゃないんだがなあ。けども、まあ、仕方ねえか。

 俺ぁ、ノズチっていうんだ。俺たちノズチっていうのは、簡単に言えば日本の大地の精だ。普段は、木陰だとか森とかに生息しているんだけどな。まあ正直今の人たちは、俺らに気づくことはほとんどねぇだろうな。それと……。

 おい。そこのおまえ。おう、おまえだよ。そこのカハク。おまえ、今なんつった? あん? なんだか、掃除機に足が生えたみたいな格好だって? てめえ、なめたこと抜かすんじゃねえぞ! 突撃すんぞ、コラ!

 あ、はい。すんません。どうも俺ら、ちょっと気性の荒いところがあるんで。こう見えても、悪いやつじゃないんですよ、ほんとに。
 ああ、ほら。カハクの嬢ちゃんも泣くんじゃないよ。な、一緒に頑張ろうな。

 で、話を戻して。一番の得意技は、やっぱり突撃だな。敵にきっつい一撃をぶちかますぜ。他にも、毒ガスのブレスや反撃なんかも得意だぜ。それと、意外に思えるかもしれないが、味方の防御力を上げる魔法も使えたりする。あとは……。あんまりやるもんじゃないが、強大な敵に対し、ゴマをすることもできなくもない。けど、そんなことをするような状況には、ならねえようにしてもらいてえもんだな。
 とまあ、掃除機に足が生えたようなやつでも、それなりにいろいろとできるんだ。ここは一つ、頼りにしてくれよ。

 それに、一緒に戦っていれば、いずれ立派な獣になるかもしれないんでな。今は、それほどでもないと思っても、長い目で見てくれたら、いいこともあるかもしれないな。


作品名:悪魔言詞録 作家名:六色塔