バ―チャルパズドラにスクールアイドルが降臨した。
第6話
「なんだよこれ!?」
男が叫んでいる。
今、俺たちがいるのは闘技場だ。
実は、俺の狙いはこれだ。
こいつが知らなかったルールとは、『対戦するときは強制的に闘技場へ転移する』というルールだ。
そして、闘技場には常にたくさんのギャラリーがいる。
衆人監視のもと、こいつを叩きのめすことができるわけだ。
ピコン
『対戦を開始します。』
システムメッセージと同時に、対戦用のウィンドウが表示される。
敵のランクは32、青オーディンリーダーの水パーティーだ。
対して、こちらのランクは11。
普通に考えれば、俺たちが勝つとは思わない。
そう、普通ならば…
* * *
「はあ、はあ、はあ」
奴の残りゲージは1。
それに対し、こちらはダメージ0。
「なんだよ…お前、ランクと強さがあってねえぞ」
そう。
3人とも、単体ではまだ弱い。
だが、穂乃果のリーダースキル、このチームのチームスキル、俺のパズル力が総合した結果、この程度の敵なら余裕で屠れる。
「クッソ…青ソニア!青オーディン!」
水を増やし、攻撃力4倍をかけてきたか。
なら…
「海未!」
「『ラブアローシュート♡』!」
水を12個生成。
「ことり!」
「『おねがぁ~い♡』!」
敵防御力低下、回復を闇に。
そして、
「穂乃果!」
「『ファイトだよ!』!」
水を火、闇を光に変換、1ターン火の目覚め。
「いくぞ!」
全力でパズルを組む。
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18combo!
光の5個消し、火の10コンボを含む18コンボ!
「全力でやれ!!」
「「「はあぁぁぁぁぁぁぁ!」」」
「おい、ちょっと待て、そんな本気で来なくても……来るな来るな…ご、ごめんなs」
ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」
73億1441万2207ダメージ(!?)で華麗に決まった。
犯罪者にふさわしい末路だったよ。
ピコン
『You win!』
ピコン
『おめでとうございます。ランクが30に上がりました。』
ピコン
『勝利特典です。
・経験値5万
・魔法石3個
・ピイのチケット1枚
・プラリットのチケット1枚 』
ピコン
『称号〈ジャイアントキリンガー〉を獲得しました。』
どっと観客が沸いた。
「ふう」
一息つく。
「やったー勝ったよ!」
「穂乃果ちゃん!」
「あの変態を成敗できてよかったです」
3人とも勝ててうれしそうだ。
俺は、このメンバーなら負けることはないと信じていた。
そして、俺たちは勝ったのだ。
ピコン
『条件を満たしたので〈変身:闇堕ち〉が開放されました。』
なんか無視できないメッセージが来たが、とりあえず飯だ!
「3人とも、行くz「お待ちを」え?」
声がしたほうを向くと、仮面をつけた謎の男がいた。
「私はとある方の使いです。どうか、ご同行願えませんでしょうか?」
作品名:バ―チャルパズドラにスクールアイドルが降臨した。 作家名:ふゆくれ@ノベリスト