ポケットに咲く花。
「あー、ありがとう波平君」美月は柔らかく微笑んで磯野に言った。「見てくれてるねー、嬉しいー」
「それならね、僕のーどこがまーちがあってーるーんだ、のね、かずみん達の登場の仕方もかなり可愛いよ。今回は、かずみんと、みなみちゃんと、たまちゃんだったね」
「やったー」みなみは小さく両手を上げて微笑んだ。
「ありがとーイナッチ~」一実は微笑みの神髄(しんずい)を極めたような笑顔で言った。
「これまた歌詞が深いんでござるよ~」あたるは深く眼を瞑(つぶ)る。「叱ってという歌詞で、みんなは誰を思い浮かべるでござる?」
「あー……、その質問は深いね」稲見はあたるを高評価した。「誰だろう……。乃木坂のみんなは、誰かな?」
「誰、だろう……」飛鳥は考え耽(ふけ)る。
「誰かな~。意外と、お父さんとか、今野さんとかかなぁ?」一実は考えながら顔を渋くして言った。
「与田ちゃんわかるよ」夕は笑顔で祐希に言った。「ご両親でしょう?」
「うん。私は、お母さんとお父さんです」祐希は苦笑しながら言った。
「ルパンは?」夕は飛鳥を見て言う。「叱られた、で思い浮かぶ?」
「微妙……」飛鳥は小首を傾(かし)げた。
「ルパン?」駅前は不思議そうに飛鳥と夕を交互に見る。「ルパンとは?」
「いや飛鳥ちゃんのお父さんでしょう」夕は駅前に言った。
「ルパンなんですか?」駅前は少し驚いた様子である。
「あー、だと自分で思ってる、てね。そーいえば前に言った事があったね」飛鳥は夕を見る。「よく知ってたね」
風秋夕はピースサインで齋藤飛鳥に答えた。
「小生は叱られたで、連想するのは、乃木坂でござる」あたるは自慢げに言った。「いつかの乃木坂が、小生を