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例えば、こんなメロディをポケットに響かせて。

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『クリスマス、といえば、なかなかできない事。それがナイト・プールですね。これは真冬には、温水プールじゃないと凍えてしまいますよね。はい。地下二十二階の施設〈プール〉がですね、この冬から、温水プールになりました。もっこりですね。あ間違えた、びっくりですね。えー、それがナイト・プールですね。これは真冬には、温水プールじゃないと凍えてしまいますね。はい、地下二十二階の施設〈プール〉がですね、この冬から、温水プールになりました。もっこりですね。あ間違えた、びっくりですね』
『そこもう読んだでしょうよ……何回読むのそこ』風秋夕は嫌そうに横目で言った。
『えー、どこだ? あー……まあいいや、楽しみましょう。メリー・クリスマス』
『トナカイふあきと』
『サンタ磯野でした』
 放送の中で、二人は最後にトナカイのカチューシャとサンタの帽子をかぶって、放送を終えた。
 画面に乃木坂46の歴史を感じる動画が流れ始める。それはいつもフリーで流されている音声無しの映像であった。

「いつもより暑くない?」白石麻衣は手で首を扇いで沙友理に言った。「まちゅ、コート脱げば? あどうする、部屋に置いてくる?」
「いや、あそこに、なんかあるの」松村沙友理は西側の壁を指差す。「コートここにかけろ、て事じゃない? あれ」
 西側のラウンジと、東側のラウンジの一か所には、コートラックが設けられていた。何着かの上着がすでにかかっている。
「まーいまい!」伊藤万理華はにやけて、深川麻衣の肩に手を置いた。「ひっさしぶり、元気してた?」
「ああ~! まりっか、元気だよ~久しぶり~」深川麻衣は、にこやかにはにかんで万理華に返す。「ひょっとして、まりっかもここ、常連さんなの?」
「いや~、私は」万理華は肩をぶつけてきた桜井玲香を座視で見る。「なに? ちょと痛いんですけど……」
「ぬあんの話してるの~?」玲香は少し酔っていた。「若の結婚の話ぃ?」
「さっきっからそればっかなのよ」若月佑美は万理華と深川麻衣に苦笑した。「先に吞んできちゃったの、まずかった?」
「ぐでんぐでんじゃん」中田花奈は笑った。「まいまい、まりっか、久しぶり」
「どこ、行く?」早川聖来は四期生たちを見る。「どこでもいいか、別に。えどこでもいいやんなあ? とりあえずお腹すいたし」
「ナイト・プール行く?」清宮レイははにかんで言った。「冬に泳げるの凄くない? だって」
「いやお腹すいたって言ってるのに」聖来は顔を驚かせたように笑わせ、レイを指差して見つめる。「いじわる~!」
「ははうそうそ」レイははにかんだ。
「え後でナイト・プール行こ?」筒井あやめは柔らかな笑みを浮かべて言った。
「ねえ!」レイは喜ぶ。「行こうー!」
「まずはご飯、だね」田村真佑は先輩たちの方を見つめる。「どこでクリスマス会やるんだろう……かってに座っちゃっていいのかな」
「凄い、メンバーがそろってらっしゃる……」遠藤さくらはそちらの方を眺めて囁いた。「なんか、緊張してきた……」
「先輩の邪魔しちゃまずくない?」北川悠理は恐る恐るでそう言った。
「どうなんだろう、ね。逆にかってにすすめちゃっていいのかな?」柴田柚菜は悠理を一瞥して言った。「それも気まずいよねえ」
「暑くない?」矢久保美緒は手で扇ぎながら言った。「あ、上着かけるとこができてる……」
「座っちゃおうよ、そこの、そっちのソファに」弓木奈於は東側のラウンジを指差して言った。「四期は四期でとりあえず座っちゃお」
「そだね」真佑は上着を脱ぎながら頷いた。
「夕君たちどこにいるんだろう?」賀喜遥香は辺りを見回した。「いない、よねえ?」
「いなぁい……」遠藤さくらは、上着を脱ぎながら辺りを見回す。「地下、六階じゃない?」
「無人レストラン?」遥香はきく。
「かあ?」さくらは言う。「地下八階の、BARノギーか」
「あー、だね、たぶん」遥香は上着を脱ぐ。
「六階行く?」新内眞衣は周囲のメンバーに言った。「無人レストラン」
「あー、でもBARノギーも雰囲気いいよね?」秋元真夏は可愛らしくにんまりと微笑んだ。「知ってる? 場所によって、注文したものが微妙に違うことがあるんだって」
「え? どゆこと?」生田絵梨花は眉を顰める。
「え、だからー、例えば、ここで注文するカンパリオレンジと、BARノギーで注文するカンパリオレンジとでは、種類が違うみたい。味が違う? ていうの?」真夏は答えた。
「どこの料理が一番美味しいんだろう……」絵梨花は子供の様な表情で考える。
「あれじゃない? やっぱ無人レストランじゃない?」真夏は絵梨花に微笑んだ。
「お酒が美味しいのはBARノギーの方なわけかー」眞衣はにやけて、考える。「ちょっと迷うね……」
「お酒が美味しい方がよくない?」北野日奈子は眞衣の顔を見て言った。「どっちかって言ったら……」
「いや、悩む」眞衣は考え込む。
「真夏、BAR行こうよ」白石麻衣は大きな声で少し離れた場所の真夏に言った。
「いいよう!」真夏は白石麻衣に大きな声の返事を返して、眞衣たちを見つめる。「まいやんはBARだって。私ちょこっと顔出してくるけど。まいちゅんたちはどうする?」
「真夏、ノギー行こうよ!」高山一実は離れた場所にいる真夏に言った。
「あ、オッケー! 行くう!」そう答えてから、真夏は改めて眞衣と絵梨花を見つめる。「どする?」
「まいちゅん、日奈子、BARノギー行こう?」堀未央奈は、笑顔を作って、眞衣と、日奈子に近寄って誘った。「二期も集まろうよ」
「あ、ざきと絢音ちゃんもBARノギーって感じだ?」眞衣は山崎怜奈と鈴木絢音を一瞥して言った。
「うん」絢音は微笑んだ。
「お酒、吞むでしょ」怜奈はにっこりと微笑んで言った。
「ちまも来るし、じゅんとみりみりたんも来るし」和田まあやは絵梨花と眞衣の近くに寄って、言った。「BARっしょ!」
「じゃあ、決まりかな」眞衣は納得の顔で言った。
「いいよ、じゃあ真夏、行くよ」絵梨花は真夏の肩に腕を回した。「ほら、のび太、歩け」
「えー、んもう」真夏は苦笑する。
「梅、どこでやるの?」齋藤飛鳥は梅澤美波を見つめて言った。「てか三期か。どこでやるって?」
「あ無人レストランでやります、クリスマス会」美波はにこやかに答えた。「三期は全員無人レストランでやります、たぶん。地下六階の」
「ふ~ん」と飛鳥。
「飛鳥さんは?」美波はきく。
「BARノギー、でやるらしい」飛鳥は答えた。そこで、飛鳥を呼ぶ生田絵梨花の声が聞こえたので、「んじゃ」と言って、美波とわかれ、絵梨花の方へと向かう。「声がでかいんですよ、ジャイアンさん」
「飛鳥迷子んなっちゃったかと思って」絵梨花は笑う。「となり、座ろ~。BARノギーでー」
「やだよ」飛鳥は答える。
「えー、いいじゃーん」
「嫌ですよ」飛鳥は無表情で言う。
「んー……、塩対応」絵梨花は顔を悲しませる。
「ふふ、うーそ」飛鳥は、微笑んだ。
「お弁当抜いてきたから、お腹ぺっこぺこ」与田祐希は山下美月に微笑んだ。「どこでもいいから早く座りたい」
「あねえ、そうだよね」美月は、遠くの先輩達を見つめる。「どうなさるんだろう……」