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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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炎倶楽部 第弐話 哀しみの鬼

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 それからほどなく、ヒョウ柄のカウボーイハットをかぶり、ファー付きのえんじ色のコートと赤味の強い茶色のブーツカットのパンツという服装の阿礼楠(あれくす)と、炎柄の羽織をまとった炎柱(えんばしら)が現場に駆け付けた。
「或仁!」
「蘭須郎!」
「鬼に…逃げられました…私たちの失敗です」
「任務を全うできなくてごめんなさい、部長、副部長…」
 或仁と蘭須郎は、泣きながら自分たちの失態をわびた。しかし炎柱と阿礼楠は、
「いや、落胆することはない。次の任務で取り返せばいい」
「そうだよ。本当の任務失敗は、鬼の腹に収まることだよ」
 とフォローした。
「或仁と蘭須郎はとても戦える状態ではない。皆、一度退却しよう」
 部長の言葉を聞いて三人はうなずき、帰路に就いた。