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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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炎倶楽部 第肆話 新たな部員

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「次に、部員の証となる首飾りを授与する」
 煉獄部長がそう言った直後、黄色いジャケットを着た公式応援隊「炎虎」のフレッド隊長が、首飾りを乗せた盆を持って部長の元に来た。部長は首飾りを取ると、新入部員に見せた。繊細な炎の下に、ほのかに赤い炎の雫を模したレジンがあるデザインの金色の首飾りだ。陽炎の瞳も、部員証のように輝いた。
「この首飾りは、炎倶楽部の部員のみが着用を許されている。肌身離さず身に着けるといい」
 煉獄部長はそう言うと、陽炎に仲間たちのほうを向くように促して、彼に首飾りを着けた。板だるまと引き輪がつなげられたとき、新入部員は一層晴れやかな表情になった。「炎倶楽部」の幹部一人一人と応援隊員たちは、温かい眼差しで拍手を送った。

 「最後に、陽炎青年の暗号名を発表する」
 部長がそう言うと、公式応援隊員の1人の女性が、覆いの布を軽やかに外した。そこには、見事な筆遣いで「浄火」と書かれた額縁があった。陽炎も、自分に与えられた暗号名を見つめた。
(俺の暗号名、何て読むんだろ…)
「『浄火』(じょうか)、これが陽炎青年の暗号名だ。貴君には『浄め』の『火』、すなわち炎俱楽部の『切り札』となってもらいたい」
(浄めの火で、切り札…めちゃくちゃカッコいいな、それ…!)
「はい!なります!」
 鬼との戦闘の際に「浄火」と名乗ることになる青年は、はつらつとした声で答えた。