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特別訓練

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+++


…それにしても、だ。


「くっ…、宇髄、もういい、離してくれ…ッ」


くちゅくちゅと淫靡な水音を立てて追い立てられる屹立は、既にいつ達してもおかしくない。
力の入らない手で、いやらしく動き続ける相手の手首を掴むとちらりと上目遣いに視線が飛んできた。


「それじゃ意味ねえんだって…。一緒にいこうぜ、煉獄…」


欲に掠れた声は非常に色っぽくて危険だ。
視線を絡めとられ、ぞくぞくと這い上がる射精感を必死に抑え込んだその瞬間。
宇髄の手首にやっていた手をとられ、ふたつの雄に触れさせられたかと思うとその上から大きな手が覆いかぶさってきた。

ひたすらに熱くて、固い。
ごつごつとした感触に、無意識に喉が鳴った。
ふたつの先端から止まらずに滲み出る先走りを、全体に塗り広げるように手を動かされる。


「お、おい宇髄っ…」

「ッ…、煉獄の手……やべ…」


普段口吸いの際にも余裕を崩さない宇髄が、額に血管を浮かべて快感に耐えるように目を閉じている。
その姿に視線を奪われ、己の手を動かされていることにも抗議の声が出なかった。


「君も…気持ちいいのか…?」


どこかで自分だけが施しを受けていると感じていて思わず訊ねると、整った顔を苦しげに歪ませながら宇髄は小さく頷く。


「……ド派手にな」

「…そうか。それを聞いて…安心した」


なんとも言えない高揚感が湧き出て腹をくすぐる。
そんなこちらの様子にむっとした表情を覗かせ、口に当てていた手をどかされると宇髄の顔が迫り唇が重なった。


「ん…っ、う、」


熱い舌が押し入り、口腔内の粘膜を擦り上げられる。
滲み出る唾液を舌と一緒に吸われ、呼吸がままならない。

同時に雄に触れていた手もどかされ、再び宇髄の手が扱きあげてくる。
先程より容赦のない荒々しい手つきに耐えかね、宇髄の隊服の胸元に縋りついた。


「……は、ッ、んんっ」


やはり自分のものより、宇髄の手に触られるほうが気持ちいい。
限界を伝えたくて頭を振ると唇は離れたが、手淫はやまない。
上体を保持していられずに相手の肩口に突っ伏した。


「う、宇髄っ…だめだ……もう出るッ」

「俺も…出すぜ…っ」


快感を追いかけていると、不意に服の中を宇髄の手が這ってきて胸の突起を弄られた。
しかし鈴口に指先をぐりぐりと押し込まれ、そこに注意を払う暇などない。
びくびくと腹が痙攣し息を詰めて白濁を放つと、一拍遅れて宇髄の肩が震えた。

乱れた呼吸のまま脱力しているこちらの耳元で、宇髄が深く息を吸うのがわかり僅かに顔を上げる。


「…?」

「あ、悪い。煉獄の匂いを嗅いでた」

「……」


あんまりな発言に気恥ずかしくなってそっと身体を離すと、二人分の精液にまみれた互いの陰部という衝撃的な光景が視界に飛び込んできて。


「…すまない、宇髄。汚した」

「お互い様だろ。気にすんな」


宇髄は軽い調子で笑顔を見せ、部屋の隅から手拭いを拾い上げるとこちらの口元を拭ってくれた。
続けて戦い抜いた息子を拭こうとしてくるので、慌てて口をひらく。


「じ、自分でできる。君は君のをしてくれて構わない」

「俺がしたいからいいんだよ」


…とはいえ、大の大人が下の処理をしてもらうなど居た堪れない。

作品名:特別訓練 作家名:緋鴉