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僕はきっと、この日を忘れない。

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 樋口日奈のMCで2015年までの楽曲を披露したと告げられた。山崎怜奈がマイクを継いで、二期生はTシャツを除いて、制服は全て一期生の借りものだと明かした。
 清宮レイは四期でいるのも幸せだが、やはり乃木坂46全体でいられる事が幸せだと、先輩達と抱き合って語った。
 久保史緒里は、五期生の奥田いろはとの意外な縁の繋がりを語った。
 樋口日奈がまとめる。そして2016年の乃木坂46のVTRが流れ始めた。深川麻衣や、橋本奈々未の、愛されたその瞬間を切り抜いて映像が流れる。
 梅澤美波のセンターで『ハルジオンが咲く頃』が始まる。巨大な扇子に映し出された梅澤美波の人影は、絵画のビーナスを彷彿とさせた。
 秋元真夏と山下美月のWセンターで『サヨナラの意味』が歌われる。人気を博すこの楽曲は、しっかりと乃木坂46の歴史に根付き、今も尚、不屈の名曲として受け継がれている。会場全体がグリーンのペンライトに包まれていた。
 バックスクリーンの齋藤飛鳥が、『神降臨』と謳い、齋藤飛鳥の登場を鼓舞して、彼女の初センター曲を歌ってほしいとステージ上の自身にリクエストした。ステージ上の齋藤飛鳥は『普通にふって下さい……』と若干苦笑していた。

「あ~あ、飛鳥ちゃんか~わいい!」風秋夕はにっこりと微笑んだ。
「会場が笑ってんぜ、があ~っはっは!」磯野波平は大笑いする。
「いやね、確かに神降臨だよ」稲見瓶は納得していた。
「飛鳥ちゃんはこれ、やらされているでござろうな、しかし、面白い!」姫野あたるは堪えられずに笑ってしまう。
「飛鳥ちゃんって、ステージだと神、て感じなんだな……。ここで会う時ぁ、女神、て感じだけどよ……」天野川雅樂は呆然と囁いた。
「まあ雲の上の存在だよね~。彼女、天性の星のもとに生まれてるし」来栖栗鼠は巨大スクリーンに笑いをこぼす。
「飛鳥ちゃんさんの初センターといえば、はださまですね!」駅前木葉は喜んでペンライトを上げた。
「どれだけ美的に美しいの、この人は……」御輿咲希は齋藤飛鳥に見とれる……。
「美貌で言ったら乃木坂1よ!」宮間兎亜はにんまりと微笑んだ。
「………」比鐘蒼空は声を殺して笑っている。

 齋藤飛鳥センター曲の『裸足でサマー』が大興奮の渦の中始まる。
 齋藤飛鳥センターの『きっかけ』
が、齋藤飛鳥の艶やかなソロダンスから始まる。生きる事は選択肢、そう。たった一つを選ぶ事なのだと、この曲は諭してくれる。
 VTRが流れ始める。未来の乃木坂46を担っていく五期生が紹介された。
 井上和のセンターで『絶望の一秒前』が披露される。初々しさはその表情だけに、万人を魅了する真に見事なステージであった。
 遠藤さくらセンターの『ごめんねフィンガーズクロスト』が紅い炎の演出から開始された。赤いレーザー光線の交差する中、華麗に歌い舞う乃木坂46。
 赤い炎と歓声の中、『インフルエンサー』が始まる。齋藤飛鳥と山下美月のWセンターであった。燃え盛る紅い炎の演出の中、乃木坂46が乃木坂46である事を誇示してくれた。

「インフルエンサーーっ!」風秋夕は笑みを浮かべて叫んだ。
「ごめフィンときて、インフルか。凄いね……」稲見瓶はしばしステージに見とれる。
「真っ赤だな!」磯野波平は興奮していた。
「やべー、やべーよヤバすぎるだろ、このインフルはよ!」天野川雅樂は大声で叫んだ。
「あー、やっぱりインフルとごめフィンはこうでなくっちゃあね!」来栖栗鼠は大満足で大いにペンライトを振る。
「飛鳥ちゃん殿と美月ちゃん殿がダブル・センターのインフルでござる、す、凄いぃ!」姫野あたるは眼玉をむき出しでステージを見守る。
「あ~~すってき! ん超~素敵!」御輿咲希は大迫力のステージに完全に魅了されていた。
「あ~抜けの飛鳥ちゃんがセクシーだわ~!」宮間兎亜はにんまりと半眼を笑わせた。
「これが乃木坂46……」駅前木葉はそこから言葉を失って、ただただ大興奮でペンライトを振り続ける。
「………」比鐘蒼空は必死にペンライトを振った。鳥肌が立っていた。

 梅澤美波のMCで、ライブが終盤に差し掛かっている事が告げられた。次の楽曲は、乃木坂46結成十周年記念曲だと語られる。
 どんな時も手を取って、幾つもの壁を乗り越えてきたと語るのは、キャプテンの秋元真夏であった。出会った全ての人を幸せにできる乃木坂46でいると語ってくれたのは、遠藤さくらであった。最強のグループだと語ってくれたのは久保史緒里であった。
 十周年という記念すべき年が、私達のデビューという年になった事を、運命だと思っていると語ってくれたのは、井上和だった。気づけば二人になっていた二期生、これからも乃木坂46と共に成長していきたいと語ってくれたのは、鈴木絢音であった。ここまで応援して下さった皆さん、ありがとうございます。そしてこれからも、そばにいて下さい。そう語ってくれたのは、梅澤美波であった。
 『他人の空似』が始まる……。十年を垣間見るその面影に、姫野あたるは鳥肌を抱きしめて、号泣した。
 賀喜遥香のセンターで『アイシー…』が始まった。賀喜遥香が会場中を煽る。
 山下美月の煽りから『スカイダイビング』が開始された。夏の爽快な恋を連想させるこの曲に、山下美月と和田まあやの煽りが愛しく感じる。
 賀喜遥香センターの『君に叱られた』が歌われる。曲中にファンへと手書きのメッセージを見せるメンバー達は、輝かしい笑顔であった。
 会場への煽りと共に、齋藤飛鳥センターの『ジコチューで行こう』が開始される。トロッコも登場し、会場中を駆け回るメンバー達。だるまさんが転んだのシーンでは、会場のステージの空高くに、打ち上げ花火が舞い上がった。曲の終了時にも、大きな花火が打ち上げられた。

「ジコチューーっ!」風秋夕は無邪気に叫んだ。
「があっははあ、今日ちっとみんな叫んでんなあ? 客よぉ」磯野波平は楽しそうに笑う。
「興奮を隠せないんだよ。本当に、昔に帰った気持ちになれた」稲見瓶は満足そうに呟くと、ペンライトを再開させる。
「花火があぁぁーーっ!」姫野あたるは大興奮する。
「おおうっ、花火か!」天野川雅樂も大興奮していた。
「最高だね~!」来栖栗鼠は満面の笑みを浮かべた。
「これが十周年記念のパワーなのですね!」駅前木葉は誰にでもなく笑顔で叫んだ。
「ええ、ですわね! これが究極の底力だわ!」御輿咲希は興奮に身を任せて発言した。
「あ~ん、飛鳥ちゃーーっん!」宮間兎亜は叫んだ。
「いやー、蒼空殿、凄いライブでござるな~?」姫野あたるは、比鐘蒼空の顔を覗き込んで言った。
「はい……。観れて、良かった……、本当に」比鐘蒼空は感動を隠して、何とか発言した。

 MCの秋元真夏がトークを噛むと、会場中に盛大な歓声が沸き上がった。白と紫のペンライトで、会場中のオーディエンス達で航空写真を撮ろうと決まった。

 3・2・1・カシャ――。

 用意のあるメンバー達が準備に向かった中、岩本蓮加は梅澤美波と内緒話を打ち明けた。
 ドローンの上空からの映像では、『十周年ありがとう!乃木坂46』とイルミネーションで描かれていた。

 3・2・1・カシャ――。