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齋 藤 飛 鳥

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「このソファは巨人用、ベッド機能も兼ねてんだぜ? 今日は飛鳥ちゃんとここで寝よう。起こせねえよ…、誰だって、夢からさめたくはないだろ」
 五人は、息を揃えたように、齋藤飛鳥を見つめた――。齋藤飛鳥は、綺麗に整った顔を半分ほどDiorのオブリーク・カシミア・ブランケットからのぞかせて、眠ったままでくすくすと「キザ…」と笑っている様子であった。

       19

 二千二十二年十二月三十一日、大晦日。乃木坂46ファン同盟の十人は、〈リリィ・アース〉の地下六階に在る大型の映画館を模したような空間〈映写室〉にて、第73回NHK紅白歌合戦を見守っていた。
 緑黄色社会の『Mera!』で乃木坂46はサイリュウムを振り、The Foxの『みんなで踊ろう!きつねダンス』では、きつねの耳と尻尾をつけた可愛らしい乃木坂46のきつね選抜がダンスを披露した。
 続いて、北海道が繋ぐ奇跡のコラボと称して、山内惠介の『恋する街角~きつねダンスRemix~』でも、乃木坂46がダンサーを務めた。
 SEKAI NO OWARIの『Habit』では、様々なアーティスト達にまざって乃木坂46も二千二十二年TikTokで大流行の『Habitダンス』を披露した。――大流行したこの振り付けは、乃木坂46のカップスターのCM『ニュニュダンス』や『銭湯ラプソディー』の振り付けでお馴染みのパワーパフボーイズの振り付けであった。
 ウタの『新世界』でも、乃木坂46はダンスを披露した。ワンピースとのコラボレーションは映画『フィルム・ゴールド』の西野七瀬の声優出演以来となる。
 やがて、バックナンバーに続いて、乃木坂46の順番が訪れた。
 風秋夕は黙ったままで、その光景を記憶へと焼き付けていく……。


スペシャルサンクス・乃木坂46合同会社


 司会進行役の橋本環奈が「続いては、乃木坂46の皆さんです」と彼女達を紹介する。
 紅白歌合戦のテレビに、乃木坂46の齋藤飛鳥、秋元真夏、山下美月、賀喜遥香、与田祐希、遠藤さくら、梅澤美波の姿が映し出されていた。
『よろしくお願いしま~す』と、声を揃える七人の乃木坂46。
司会進行役の大泉洋がMCを開始する。
「さあ先日、グループからの卒業を発表されました齋藤飛鳥さん……」
 齋藤飛鳥は、両手でマイクを握りしめて「はい」と答えた。
「どんなお気持ちですか?」
「そうですね、私は、今回このステージが最後なんですけど、乃木坂のみんなはきっと、来年からもずっと、キラキラしてくれていると思うので、皆さんにそれを楽しみにしていただけるようなステージを今日は、お二人にも、お見せできたらなと、思います」
 齋藤飛鳥は軽快なトークでそう微笑んだ。
 橋本環奈は「楽しみです」と笑みを浮かべる。「1期生で同期の秋元さん、齋藤さんへメッセージお願いします」
 秋元真夏は、笑顔でマイクを握る。
「はい、そうですね、あのこれだけ11年間、家族以上に、一緒にいた関係の飛鳥がぁ、明日からいなくなるっていうのはちょっと、まだ想像がつかないんですけど、ここまでひっぱってきてくれた感謝の気持ちを込めて、今日はラストステージ、楽しみたいと思います」
 齋藤飛鳥も笑みを浮かべていた。
 橋本環奈は「楽しみにしております」と感想を述べ、ステージへと、乃木坂46を誘う。「それでは、ご準備をお願いします」
『よろしくお願いしま~す』と声を合わせる7人の乃木坂46。
 司会進行役の二人も「よろしくお願いします」と声を合わせた。
 7人の乃木坂46はステージの方へと移動し始める。
 橋本環奈が紹介する。
「今夜、披露していただくのは、齋藤さんが初めてセンターを掴んだ1曲、裸足でサマーです! 齋藤さんの、乃木坂46として歩んだ軌跡と共に、お送りします!」
 大泉洋が感想を述べる。
「最後のテレビパフォーマンスをしっかり、見届けたいですね!」
「それでは、お聴きください。どうぞ!」
 稲見瓶は、メガネの奥の眼を見開いたままで、黙って齋藤飛鳥を見守っている。


スペシャルサンクス・秋元康先生


 楽曲のメロディが流れ始めると、齋藤飛鳥は微笑んで、マイクで言う。
「歌っていいなぁ…、乃木坂って、いいなぁって思ってもらえるように、がんばりまぁす!」
 『裸足でサマー』が始まると、メンバーが齋藤飛鳥に寄りそっていくようにして、次々と入れ替わっていく。
 バックスクリーンには齋藤飛鳥の、乃木坂46の軌跡が流されている。
 齋藤飛鳥と乃木坂46全体で歌い、踊る『裸足でサマー』は、これがラストステージである。
 磯野波平は、歯を食いしばった。その眼は、齋藤飛鳥からひと時も離れない……。
 バックスクリーンに、乃木坂46のメンバー達の、齋藤飛鳥とのツーショット写真がいっぱいに映し出されていた。
 姫野あたるは、こぼれた涙をそのままに、じんわりと、笑みを浮かべる……。
 二列になって集合し、寄り添うようにして、『裸足でサマー』のパフォーマンスは終焉とされた。
 駅前木葉は、口元を両手で押さえて、何度も、何度も頷いた。


スペシャルサンクス・今野義雄氏


 天野川雅樂も、来栖栗鼠も、御輿咲希も、宮間兎亜も、比鐘蒼空も、光り輝く子供の姿に戻っている……。
 風秋夕も、稲見瓶も、磯野波平も、中学生の頃の姿になって、輝いている……。
 姫野あたるは高校生の頃の姿で――、駅前木葉は高校を卒業し、大学生になる頃の姿で、光り輝いている……。
 〈映写室〉の巨大スクリーンから飛び出して、微笑んでいる齋藤飛鳥も、中学生の姿で、光り輝いていた……。
 その場にいる、誰もが、子供であったその頃から……。
 この物語は、すでに始まっていたのだ――。

 子供姿に戻ったファン同盟の皆は、やんちゃに、無邪気に、泣いていた。
 風秋夕は眼を離せぬままに、光り輝く美少女の姿をした齋藤飛鳥に、何かを伝えようとその手を伸ばしかける……。

 最強の夢をみたんだ――。誰にも奪えやしない、ずっと先の未来へと続くその路は、どうしようもなく運命であってほしくて、誰にも消せやしないほどに強く迸(ほとばし)る、幾つにも連なった輝く光の羅列で、手を伸ばしても届きはしない……。
 けれど、見上げる事はできるんだ。祈り、願う事もできる。
 それはいつか見た星空のようでもあり、太陽の下で見る、白日夢のようでもあった。

 やがて、司会進行役の橋本環奈の声で、風秋夕は短い刹那の夢想から、その意識を覚ました――。


スペシャルサンクス・乃木坂工事中
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作品名:齋 藤 飛 鳥 作家名:タンポポ