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恩送り 飛ぶ鳥・飛鳥―2011~2023―

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 『空扉』が梅澤美波のセンターで始まる。巨大な扉を梅澤美波が開く演出からそれは開始された――。宮殿を背景に、3期生の歌って踊る姿は、まるで爽やかな風が吹き抜けるような魅力があった。羽根が舞い落ちる……。
 『3番目の風』が与田祐希のセンターで始まった――。原点であるこの3期生楽曲が、現在の彼女達によって歌われる……。最後、与田祐希は大園桃子の象徴、桃マークを両手で作った。
 『トキトキメキメキ』が岩本蓮加のセンターで開始する――。会場に広がる3期生……。岩本蓮加の煽りに、オーディエンスは盛大な声援で応える。大きなクジラが宙を泳いでいた。
 『自分じゃない感じ』が山下美月のセンターで始まる――。会場中に広がり、特大の煽りを魅せる山下美月……。最後はメインステージに集結してこれを歌った。

 山下美月のMCで挨拶が成される――。梅澤美波の熱い煽りがあった。

「れんたん可愛いかよ! 楽しい蓮加~、って言ったぞ!」風秋夕は興奮する。
「今日のれんたんは特別って事だね。よし、楽しもう」稲見瓶は笑みを浮かべた。
「れんたんが蓮加楽しいって今、言ったよな?」磯野波平は嬉しそうに眼玉を開く。
「言ったでござる‼‼ 確かに言っていたでござるよ~‼‼」姫野あたるは大袈裟に笑い声を上げる。「凄いサービスでござる‼‼」
「おい、なんか今日すげえ予感しかしねえよな?」天野川雅樂は来栖栗鼠を一瞥した。
「いっつもだけど、今回もまたスペシャルだね!」来栖栗鼠は微笑む。
 駅前木葉は笑っている。
「トークも、こんなに上手くなって……、歴史を感じちゃうわねえ」宮間兎亜は半眼を笑わせた。
「ええ、見ていて安心できますの!」御輿咲希は上品に微笑んだ。
「可愛い……」比鐘蒼空は呆然と呟いた。

 『嫉妬の権利』が向井葉月の歌唱から始まった――。山下美月、与田祐希と、この三人で歌う――。赤いライティングで、切なく色気のあるパフォーマンスを披露した。
 『スリーフォールドチェイス』が梅澤美波、佐藤楓、吉田綾乃クリスティーの三人で歌われる。オーディエンスに訴え、会場を三人色に染めた――。
 『大人への近道』が阪口珠美、中村麗乃、久保史緒里の三人で歌う――。制服姿でうたう三人の姿は、大人への階段を上る乙女の姿そのままであった。
 『心のモノローグ』が伊藤理々杏と岩本蓮加の二人に歌われる――。セクシーで、儚く、ダンスフルなそのパフォーマンスは暗闇に浮き上がった欲望の象徴のようであった。大きな蝶が飛び立つ――。

 吉田綾乃クリスティーのMCでトークが始まった。センターステージにて残った伊藤理々杏と岩本蓮加は、ウェーブするオーディエンスの外周を走って、メインステージへと戻った。

「嫉妬の権利、ほんと仲良し三人組だな」
「スリーフォールドチョイスは、なんか、いいものを見たね。こんな可愛らしい三人はいくらでも見たい」
「大人への近道な! 中3組な! 21だぜ中3組がよ! があ~っはっは!」
「心のモノローグは、年少組でごるが、くうぅ~~、かっこよかったでござるふふぅ~‼‼」

『失いたくないから』が岩本蓮加と向井葉月のギター演奏で、3期生に歌われる――。夕焼けを背景に、柿色の松明がせつなく揺れる……。のオレンジのステージ……。浮かぶ幾万の星空……。焚き火を囲んで、3期生は声を合わせてこの名曲を歌った……。

 梅澤美波のMCでトークが始まる。次なる楽曲は、明日グループを卒業する秋元真夏へと贈る曲だという。

『別れ際、もっと好きになる』が吉田綾乃クリスティーのセンターで始まった――。

「あやてぃーでござるふふふうぅ~~‼‼」姫野あたるは泣き始めた。
「お美しい」駅前木葉はうっとりする。

 『錆びたコンパス』が中村麗乃のセンターで開始する――。

「ヤバいな!!」風秋夕は大興奮する。
「名曲だね、やっぱり」稲見瓶はその時間を堪能する。
「麗乃ちゃん、きれえだぜぇ……」磯野波平は涙を浮かべていた。

 VTRが流れ、お見立て会の頃の3期生の映像と、現在の向井葉月のインタビューが流れた。『くしゃみがみんな可愛いのが、みんなアイドルだなと思いました』と、向井葉月は可愛らしくはにかみながら語った。
 あの頃を思い出すので……。
 3期生お見立て会、リバイヴァル――。

『命は美しい』が向井葉月のセンターで始まる――。激しく点滅し明滅を繰り返すライトは、生と死を司る運命を形どっているのか――。スモーク立ち昇る中、ステージの3期生は精いっぱいでこれを表現する――。そのパフォーマンスする姿を持って、命は美しいと……。
『裸足でサマー』が与田祐希のセンターで始まる――。

「いいえーーい与田ちゃ~~ん‼‼ 可愛い可愛い可愛い~~キュンっ‼‼」風秋夕は大絶叫する。
「キャーー与田ちゃん殿がセンターでござるふふううぅ~~‼‼」姫野あたるも大はしゃぎであった。
「もうこのまんま天国行っちまうか~‼‼」磯野波平は豪快に笑った。
「いやー、上がる」稲見瓶は笑みを浮かべる。
「さすがですね」駅前木葉は涙を浮かべた。

 『横アリ~~‼‼ 届け~~‼‼』の煽りで、『ガールズルール』が山下美月のセンターで始まった――。

「み~~づき~~~っ‼‼‼」磯野波平は叫んだ。
「あ、てめちゃん付けろよな」風秋夕は嫌そうに驚いた。
「一番上がるな~……、やっぱり」稲見瓶はしみじみと呟いた。
「美月ちゃんと与田ちゃんがお尻ぶつけっこしたよ~~! 見たねえ今の~‼‼」来栖栗鼠は巨大スクリーンを指差して笑った。
「観たぜ~」天野川雅樂はにやける。

 VTRが流れる。岩本蓮加がインタビューを受け、3人のプリンシパル時代の3期生が映る。いつも何かに怯えていたと、彼女は語る。いつも完璧でいなくてはならないのではないかと、常に怯えていたと――。
 久保史緒里は語る。ずっと修業期間なんだな、と思っていたと語った。
 岩本蓮加は、単独ライブでつけた力って、眼の前で観た先輩方のライブを観て、まだ未熟なのだなと感じたと語る。
 久保史緒里は、2017年の真夏の全国ツアーを語った。
 何度うたっても、良い歌詞だなと感じるという岩本蓮加。

『設定温度』が吉田綾乃クリスティーの歌唱から歌われる――。外周の各地に立った3期生と、メインステージにいる吉田綾乃クリスティーにスポットライトが当てられて、いつの間にか、メインステージに集結していた3期生によって、輝くようなパフォーマンスが成された。

 伊藤理々杏。
 吉田綾乃クリスティー。
 向井葉月。
 佐藤楓。
 阪口珠美。
 中村麗乃。
 岩本蓮加。
 久保史緒里。
 山下美月。
 与田祐希。
 梅澤美波。
 1人1人、思い思いのコメントを残していった。
 背景の過去の3期生の顔写真が、現在のものへと変わった……。
 山下美月は叫ぶ。『クールビューティーザタイム‼‼』――。
 一人ずつ舞い踊っていく3期生のメンバー。

『世界で一番 孤独なラバー』が佐藤楓のセンターで開始される――。吹き上がる炎の塊――。モノクロの背景映像――。赤いライティング――。フラッシュする白いライト。それがひととき紫に変わる……。