二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 アリアハン編

INDEX|5ページ/9ページ|

次のページ前のページ
 

つけてるけど、悪事なんか何一つ成功した事がないんだあ~、あんたを
脅したのもカッコつけただけなんだ、本心じゃ、んな事する気も
ミジンもねえ癖に……、ごめんなあ~……」
 
……アイシャの優しさに子分、思わず鼻を垂らす……。
 
「……アホアホ言わないでよ、いいわ、もう、それよりも行きましょう、
あなた達の大切な親分さんを助けに行くんでしょっ!」
 
アイシャが子分に向かってウインクする。
 
「ああっ、助けるぞっ!いくぞおーっ!!待ってて下さいっ、
親分ーーっ!!」
 
元気を取戻し、再び頭の元に走って行く子分。その後をアイシャも
急いで追うのであった。
 
 
……
 
「……く、くそ、やるんなら……、早く殺せ……」
 
「親分……」
 
火傷を負い、負傷したまま地面に倒れて動けない状態の頭と
もう一人の子分。そんな二人に止めを刺そうと……、魔法使い達が
ゆっくり近づいてくる。
 
「これで……、終わりか、……俺は最後まで間抜けだったな……」
 
頭が覚悟して目を瞑った、その時……。
 
「親分達ーーっ!!今、お助けしますーーっ!!」
 
「……な、何だとっ……?」
 
「メラーーっ!!」
 
突如、逆にメラ攻撃が魔法使い達を襲った。突然のメラ攻撃に
魔法使い達は頭達に手を出そうとしたのを止め、戸惑いだす……。
 
「早く逃げるのっ、さあっ!子分さん、後はお願いっ!
二人を連れて逃げて!」
 
「……お、お前は……」
 
アイシャであった。アイシャは頭達の前に出、頭達を
魔法使いから守ろうとする……。
 
「……な、何やってんだバカ野郎がっ!!」
 
寝転がったままの体制で頭がアイシャに激怒するが、アイシャは
凛として引かず。
 
「私も魔法使いの卵よっ!あんた達よりもよっぽど戦えるんだからっ!
だから此処は私に任せてっ、早く逃げるのよっ、子分さん達とっ!
それからねえ、あなた達弱いんだからこんな所フラフラあんまり
来ない方がいいわよ!?」
 
「ふ、ふざけるなこの野郎!……あ、あた……」
 
「親分、此処は嬢ちゃんに任せましょう、……やっぱり俺らは
弱いんですよ、嬢ちゃんの言う通りです、……悔しいですが……」
 
アイシャを袋から助けてくれた子分、頭に肩を貸し助け起す。
何とか頑固親分を諭し、説得して逃げようとするが。
 
「テメーまで何言ってやが……、ア、アーーー!!」
 
頭達に向け、再び容赦なく魔法使いのメラ攻撃が発動する。
しかしアイシャの方もメラで応戦し、盗賊たちを庇う。
……二つのメラ同士が激しくぶつかり合う。
 
「おめえ、結構凄かったんだな、……ガキの癖に……」
 
「ふんだ!だからさっきから言ってるのよう!」
 
漸く頭の方もアイシャの力を認め始め、頭達はその場を離れ、
逃走する。
 
「はあ、これでやっと……、落ち着いて戦えるわ……」
 
アイシャは気を取り直し、改めて魔法使い達と向き合う。
しかし、アイシャはまだ当然の如く、LVが低く……、MPにも
限界が来ていた。魔法使い達は負傷している物の……、決してメラで
粉砕出来た訳ではなく、数はまだしっかり3体残っている。
 
「何とかして倒してしまわないと……、失敗は出来ないわよっ!
……でも、ヒャドぐらい覚えておけば良かった……」
 
アイシャも段々不安になってきていた。果たして自分だけでこの場を
やり過ごせるのかどうか……。

「……あ、あっ!?」
 
激しいメラ合戦を魔法使いと繰り広げていたアイシャ。しかし、遂に
アイシャの方のMPが残り少なくなってしまう。……魔法使いは勝利を
確信したのか、フードの中から邪悪な笑みをちらつかせ、じりじりと……、
アイシャに近寄って来た。
 
「……嬢ちゃんっ!!」
 
「来ちゃ駄目っ!……私は大丈夫よっ!!」
 
アイシャは心配して自分に声を掛けた子分達に向かって
笑みを浮かべ精一杯強がって見せた。しかし、腕力は有らず、
他にどうやって魔法使いと戦ったらいいのか……、アイシャは
心細くなり、本心では泣きたくなっていた。
 
(こんな時……、ジャミル……、皆が来てくれたら……、ううんっ!
これは私の試練なのっ!絶対にこの場を切り抜けて見せるんだから!)
 
魔法が駄目なら、やはり打撃しかない。……アイシャは武器の
ひのきの棒をぎゅっと握りしめた。しかし、MPももう付き掛け、
貧血を起こした様に身体もフラフラし始める……。
 
「……ま、まけな……、い……、わよう……」
 
……目の前の魔法使い達が……、ブレて見える。魔法使いが更に
10匹に増えた様にアイシャには見えている。
 
「……絶対に……、あきらめ……、ない……」
 
「……嬢ちゃーーんっ!!」
 
再び子分達の声が聞こえた。しかし、アイシャの身体はがくんと……、
その場に倒れ込んでしまうのであった。
 
……だが、次の瞬間……。
 
「全く、……世話焼かせやがってっ!首輪つけるぞっ!オメーはよっ!」
 
「あれ……?」
 
地面に倒れたかと思ったアイシャ。気が付くとアイシャは
ジャミルにお姫様抱っこされ、ジャミルの腕の中にいたのだった……。
 
「……ジャミル?きゃ、きゃあああーっ!!うそうそうそーっ!
お、おろしてええーー!」
 
「うるせー!騒ぐなっ!……ったくっ!」
 
ジャミルはアイシャを下に降ろす。ジャミルも気の所為か、少し顔が赤い。
 
「あ、有難う、ジャミル……、あの、その……」
 
「アイシャ、大丈夫かい!?」
 
「はあ~、見つかってよかったああ~、あまり心配させないでよお~……」
 
「アルっ、ダウドもっ!……来てくれたのっ!?」
 
漸くアルベルトとダウドも駆けつけ、4人は漸く塔の中で
無事再会を果たした。
 
「まずは敵をやっつけねーとな、話を聞くのもそれからだ、
……デコピンの刑もな……」
 
「な、何ようう~……」
 
何となく悪寒がし、アイシャは後ろに後ずさりするのであった……。
 
「よし、俺とアルであいつらを何とかする、ダウド、アイシャを見ててくれ!
……またどっか行かねえ様に……」
 
「わ、分ったよお!」
 
「ぶー!……気を付けて!ジャミル、アル!」
 
「ああ!」
 
「行くよ、ジャミル!」
 
ジャミルとアルベルトはダッシュで魔法使いに突っ込んで行く。
アルベルトは温存していたMPでメラを魔法使いに当てる。
援軍に油断したのか魔法使い達は面食らった様子で、呪文を
詠唱するのも忘れ、驚き、戸惑っている……。
 
「いただきいーーっ!食らえーーっ!」
 
ジャミルの攻撃!あっという間に、魔法使いの一匹を斬り倒す。
仲間を倒された事に激怒し、もう2匹が我に返り、再び呪文の詠唱を
始めるが、それをアルベルトも許さず。アルベルトのメラの方が早く、
もう一体の魔法使いはあっという間に炎に包まれる。小さな火は
一瞬にして大きな炎に変わり、魔法使いに襲い掛かるのだった。
 
「やったよおお!後一匹だよお!」
 
「凄いわっ、二人ともっ!」
 
「すげえ、あいつら、マジで……」
 
「本当に只の冒険者と違いますね、親分……」
 
「むう~……」