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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 ロマリア編

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表情を見せた。
 
「平気か?二人とも……、此処でもうちょい休んで行くか?」
 
「ううん、早く出たいしね、……はあ、此処はもう嫌だわ……、ね?アル!」
 
「ふふ、そうだねえ~……」
 
苦笑いするアイシャの顔を見て、アルベルトがくすっと笑った。
 
……そして、漸く上の階へと戻る階段を見つけ、どうにか戻れた4人……。
険しく厳しい洞窟探検の果てに、等々正しいゴールルートへと続く通路を
見つけ、新大陸へと続くであろう、旅の扉を発見する。
 
「これが……、新しい大陸のロマリアへと続いてんのか……?」
 
「うん、間違いないよ、旅の扉だよ……」
 
「わあ~、綺麗ねえ、キラキラ光ってるわ……」
 
「う、……何かイヤだなあ~……」
 
やはり、こういう時、真っ先に脅えるダウドさんなのでありました……。
 
「……じゃあお前……、このまま此処に残って一人で帰るか?」
 
「うわ!それも嫌だよおお~!オイラも皆についていきますーっ!!」
 
「たく……、じゃあ行くぞ、覚悟はいいか?」
 
ジャミルの言葉に他のメンバーが頷く。そして4人は淡く、青い輝きを放つ
旅の扉の中へと……、身を投じたのであった……。

ロマリア編

いざないの洞窟を抜けたジャミル達は新天地ロマリア大陸へと
漸く辿り着く。何となくうっすらと……、微かに城の様な建物も
見えている。往く手を阻む敵、毒を持ったカエルのモンスター、
ポイズントードも初お目見え。こんな風に敵も少々強くなってきては
いたが、何とか退け4人は其処を目指す……。
 
 
ーロマリア城 城下町……
 
 
「ようこそ!ロマリアのお城へ!」
 
「わあー!暫く洞窟びたりだったから……、明るくて何だか
安心するわね!」
 
「でも、ウロチョロすんなよ、頼むからよ……、又誘拐されるからさあ~……」
 
このお転婆ちゃんが、じっとしているのは多分無理である。
 
「何よっ、私、子供じゃないわっ!」
 
例えどんな所にでも悪い奴は付き物。ジャミルは燥ぐアイシャを
横目で見つつ、釘をさしておく。……4人はまずは町の中を探索。
町の人は色んな情報を教えてくれる。アリアハンから勇者達が
魔王討伐に出たと言う噂は、アリアハンから遥か遠くの地、此処
ロマリアでも伝わっており、町民はジャミル達がその勇者達一行と
分ると大騒ぎだった。
 
「勇者様ですって!?……凄いわ!」
 
「本当に来たんだあ~、あの、サインお願いします!」
 
「魔王討伐頑張って下さい!」
 
「マッチョ、マッチョ!ビバマッチョ!」
 
「この世の中を変えたい……、うおおお~ん!!」
 
「……全然関係ねえコト言ってる奴もいるが……、まあいいか、
何か照れんなあ~……」
 
「プ、全然照れる柄じゃないでしょ……」
 
「うるせーってのっ!アホベルトっ!」
 
町民の中には王家についての情報を教えてくれる者も。
……何やら内部反乱がありそうとか、少々ヤバイ情報など……。
 
「此処の王様は一件真面目そう……、でもないんだなあ~、
……実は内面では賭け事が大好きなお調子者なんだなあ~……」
 
「プ、お調子者……、ジャミルみたいだあー!」
 
「賭け事……?んで、うるせーよ、おめーはっ!」
 
「いたあーっ!」
 
ダウドの頭にも拳で釘を刺しておく。
 
「そう、この城下町の地下には手に汗握る、モンスター格闘場が
あるのさ、へへへ、当ればガッポガッポ、大儲けだぜえ!少し歩かにゃ
ならんがこの城の近くにはすごろく場もあるんだ、すごろく券さえあれば
すごろくゲームが楽しめるぞ!無事ゴールまで辿りつけりゃ、凄い景品が
貰えるらしいんだ!」
 
「へ、へえ~……」
 
「……おほん!」
 
目を輝かせそうになったジャミルに……、今度はアルベルトが
咳払いして注意。
 
「わ、分かってるってのっ!」
 
4人はまずは国王に挨拶しておこうと城内へと入る。城内へ入り、
国王の間へと訪れたものの……、城の国王らしき人物が
部屋をあっちこっち、オロオロ歩き回っていた。
……顔は非常に真面目そうに見える人物ではあるが、一見見ると
トイレを我慢してチョロチョロ動いている様にも見えた。
 
「この人がお調子者の……、国王様……なの?」
 
「……だ、駄目だよ、アイシャ……」
 
「はあ~い!」
 
アルベルトに注意され、アイシャがペロッと舌を出した。
 
「王、落ち着いて下さい……、間もなくこの城に世界を救う
勇者達が到着する筈……、その者達ならこの王家を救ってくれるかと……」
 
「う~む……」
 
錯乱している国王を落ち着かせているのは、どうやら側近の
大臣らしかった。
 
「どうしたんだい?……俺ら、来たけど……」
 
「そなたらは……、もしや、遠きアリアハンの地から、
魔王バラモス討伐に旅立ったと言う噂の勇者達であるか?」
 
「ああ、そうだけど……」
 
先程国王を落ち着かせていた大臣がジャミル達に気づくと、
ドスドス此方に向かって走って来た。ウロチョロしていた
国王も一緒に。
 
「おお、よくぞまいっただね、勇者ジャミルよ、……儂はロマリア城、
国王、ハインリヒである……、だね……、実はだね、先祖代々王家に
伝わる金の冠がカンダタと言う盗賊に盗まれてしまったのだね、
……取り返して欲しいんだがね?」
 
「だがね?……ぶ、ぶっ壊れてる……」
 
「何だがね?」
 
「!い、いや、何でも……」
 
ハインリヒに迫られ、ジャミルはタジタジ……。
 
「国王様は今、大変お困りである、事が落ち着くまで、今後何か話が
有れば私が代わりに要件をお引き受けたもうす……、そなたらの報告も
兼ねて……、王はそなたらが冠を取り返した時こそ、真の勇者達と認めるとの
事である……」
 
「ハア……」
 
側近の大臣がしゃしゃり出る。何かあんまり困ってる様に
見えねんだけど……、ともジャミルは思うのである。
 
「……また盗賊さん事件なのね、仕方ないけど……」
 
アイシャはじっとダウドの方を見ている。
 
「な、何だい、アイシャ、……オイラの顔に何かついてる?
そんなにみないでよお、照れるじゃないかあ~……」
 
(……それぐらい自分で軍出して取り返せよ……、天下のおエライ
国王様なんだろが……)
 
そして、ジャミルも心の中で呆れてみるのであった。
 
「ジャミル~、かわいそうだよ、助けてあげよ?」
 
アイシャがひょいっとジャミルの顔を覗き込む。
 
「僕も!困っている人がいたら助けてあげるのが当たり前だよ!」
 
と、アルベルトも言うが。
 
「う~ん、オイラは別にどっちでもいいや、なるべく危ない事には
関わりたくないんだけど……」
 
と、いつも通りのヘタレ節全開のダウドさん。
 
「……めんどくせ……!いってっ!!」
 
アルベルトがジャミルの耳を引っ張った。
 
「……行くよね……、ジャミル……」
 
「行くよ!行きますよ!いきゃあいいんだろ!!」
 
ブツブツブツブツブツブツ、文句を垂れて一旦城を後にし、
再び外に出る。他に何処かめぼしい場所はないかとLVを
上げながら周辺を歩いて回るが。大臣の話だとカンダタと言う