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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 ロマリア編

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「……ちょっと待って!」
 
「なんだよ、アル!」
 
「……こんな所、最初通ったっけ?」
 
「そう言えば、何かどんどん暗くなっていってる様な……」
 
間違って更に奥へと進んでしまっていたのだった。
 
「あはははは……、しーらねー!」
 
だが、辿り着いた場所には綺麗な泉が広がっていた。
 
「飲めそうだなこれ……」
 
飲んでみるとHPとMPが全快した。回復の泉だったのである。
アイシャにも飲ませてやるとすっかり元気になった。
 
「ごめんね、心配かけて……」
 
「よかった、僕もMPが尽きそうだったから本当、安心したよ」
 
アルベルトがアイシャの頭を撫でた。
 
「えへへ、有難う、アル!」
 
完全に元気になったアイシャを連れて更に洞窟の奥へと進む。
 
「あ、あそこ何かある……」
 
アルベルトが何かに気づく。地底湖の側に赤いルビーと手紙らしき
物が置いてあった。
 
「何か書いてあるな、なになに?え~と……」
 
 
……お母様、 どうか先立つ不孝をお許し下さい 私達はエルフと人間 
この世で許されぬ愛なら せめて天国で一緒になります         アン
 
                                                           
「……」
 
「そんな……、う、嘘でしょ……」
 
アイシャが両手で口を押える……。アルベルトは黙ってルビーから
目を反らす…。
 
「……くそっ!」
 
ジャミルがルビーと手紙を掴んで走り出す……。
 
「ジャ、ジャミル!どこ行くのさあ!?」
 
ジャミルが又暴走しそうな気配を感じたのかダウドが慌てる……。
 
「うるせー馬鹿!俺を止めるんじゃねえっ!!」
 
「大変!ジャミルを追いかけなきゃ!」
 
「……僕たちも行こう!」
 
ジャミルは洞窟を飛び出し、真っ先にエルフの里へと走って行く。
ジャミルを止めようと慌てて後を追うアルベルト達……。
 
……そして、案の定……。
 
「コラ!女王っ!出てきやがれっ!!」
 
ジャミルは物凄いスピードでエルフの里へと怒鳴り込んで行く。
 
「……ごめんなさいっ、ごめんなさいっ!」
 
「ウチのジャミルが……、ご迷惑お掛け致しまして……、本当に
申し訳ありません!」
 
「ごめんなさあ~いっ!」
 
ジャミルの後を追いながら、必死に里のエルフに謝るアイシャ、
アルベルト、ダウドの3人……。里のエルフ達は困って女王の元へと
話をしに行く……。エルフから事情を聞いた女王は仕方なしに又
ジャミルと対面する事にした……。
 
「……何ですか……、またあなた達ですか……、何も話す事はありません、
さっさとお帰りなさい……」
 
「これでもか!?」
 
ジャミルは宝石とアンの手紙を女王の前に突き付ける。
 
「……それは……、夢見るルビー……、何処でそれを…?」
 
「この近くにあった洞窟の中の地底湖の側だっ!……手紙、ちゃんと読めよ……」
 
「……」
 
女王はジャミルからルビーと手紙を受け取り手紙に目を通す。
……そして。先程まで厳しい顔をしていた女王の顔がみるみる
豹変し……。女王の瞳から涙が一滴零れ落ちた……。
 
「おお、おお……、アン……、何という事でしょう……、私が……、
2人の仲を認めなかったばかりに……、……アン、アン……」
 
「泣いたって娘さんは帰ってこねんだ、それよりも二人が天国で
幸せになれるように願ってやれよ、二人の仲を認めてやれよ、
……この世界で一緒にいられた時間はほんの僅かだったんだからさ……」
 
女王は暫く俯いていたがやがて顔を上げてジャミルを見た……。
 
「分かりました……、ノアニールの村の呪いを解きましょう、この
目覚めの粉を使えば皆、目を覚ますはずです……」
 
「へへっ、ありがとな!」
 
「……あなた方は二度と此処には来ない様に……、お行きなさい、
二度と顔も見たくありません……」
 
「来いっつわれてもこねーよ!こんな所!お互い様だよっ!……じゃあな……」
 
「……アン……」
 
……悪タレをついてジャミル達は里を後にする。女王は俯いたきり、もう
それ以上言葉を発しようとはしなかった……。
 
「これで人間に対する蟠りが少しでもなくなるといいよね……」
 
しみじみとダウドが呟くが。
 
「さあ~?あのエルフのおばはん相当頑固だったしなあ~、
難しいんじゃね……?馬鹿野郎……」
 
ジャミルはぽつりとそう呟くと、もう一度エルフの里の方角を振り返るのだった……。
 
 
ノアニールの村
 
 
ジャミルは村に戻り目覚めの粉を自分の掌に乗せる。すると……、
何と、眠っていた人々が一斉に目覚め始めるのであった。
 
「これだけでいいのか?まあ、いいけど……、な……」
 
「やっとこの村の時間が又動き始めるのね……」
 
「でも、アンさん達の事考えたら……、素直には喜べないよね、
……何だか悲しいよお~……」
 
「……」
 
4人は複雑な思いにかられながら次々と目覚めてゆく人々を
見守るのだった……。
 
 
「……あ、あれ……、わしは一体何を……」
 
「今までどうして……」
 
「うおっ!?も、もれる~!!」
 
どうやら用を足そうとしてそのまんま眠らされた人もいたらしい。
 
「迷惑だよな~……、ホント」
 
「ねえ、ジャミル……」
 
アイシャがジャミルの服の袖を引っ張って言う。
 
「ここって、アンさんの恋人さんのご両親もいるんだよね……、
ちゃんと伝えた方がよくないかな?」
 
「俺、そういうの苦手でさ……、どうせ、いずれ判る事なんだし、
今はそっとしとこうぜ」
 
「そう……?」
 
「さーて、LVも上がった事だし、次はシャンパーニの塔リベンジだぜっ!」
 
……悲しい真実を受け止め、ジャミル達はノアニールを後にし、
再びシャンパーニへと向かうのだった……。


シャンパーニの塔
 
ジャミル達は再び塔内部へと突入する。あれ程苦戦していた敵も
LVが上がれば当然今は只の雑魚でしかなかった。緑のマスクで
顔を覆い、そして、下半身はマントとパンツのみの筋骨隆々の男、
カンダタ。&さまようよろいの色違いの様な3体の子分達。……4人は
逃げ回るカンダタ一味を塔の最上階で等々追い詰めた……。
 
「クソッ!しつこい奴らだぜ!」
 
「さ~て、年貢の納め時だな、おっさん!」
 
「グッ……!誰が年貢なんか納めるか!おい、てめーら、
こいつらをとっととシメるぞ!!」
 
そう言って子分共を連れて襲い掛かってくる!
 
「任せて!」
 
アルベルトのラリホーの呪文が子分達を眠らせる。
 
「……ギラ!」
 
隙を逃さずアイシャも魔法で応戦する。
 
「貰ったあああーーっ!」
 
止めはジャミルの剣で子分共3体の鎧を素早く一気に切り裂く!
 
「……ヒイィ~っ!!」
 
子分達はあっさりノックダウンした……。
 
「薬草も~らいっ!」
 
そしてダウドが子分達から薬草を盗む。……子分に至っては、
顔だけ兜状態で、ジャミルに鎧を破壊された為、下半身はパンツ一丁と
言う間抜けな姿に……。