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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 イシス編

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おかしいのはいつもの事だけどね……、……うふふ、あはは、
あっはははー!」
 
汗を拭いながらアルベルトが呟く。しかし、暑さでアルベルトも
明らかにおかしくなっており、壊れかかっていた。

4人は砂漠を抜け、イシスの城へ……。ジャミルの背中にはアイシャが
貼りつけた紙がまだ貼ったままである……。アルベルトとダウドは気づいて
いたが……、貼られた本人はまだ気づかず。
 
 
イシス城 城下町
 
 
……どうやらこの国は王様でなく女王が治めている国らしい。
 
「一応、顔出しとくか……、礼儀だしな……」
 
「……ジャミルが礼儀とか……、珍しいね」
 
「うるせーなっ!どうせおりゃあには似合わねえ言葉ですよっ!」
 
「……ぷ」
 
揉めるジャミルとアルベルトを見てダウドが吹く。……ジャミルがまーだ
背中の張り紙に気づかないので見る度に笑いを堪えている。
 
「ダウド、教えちゃ駄目よっ!ジャミルが自分で気づくまで……、
罰なんだからっ!」
 
「はあ……」
 
しかし、アイシャも案外執念深いなあ~とダウドは思う。そして町中を通り
城を目指し歩いていく4人。
 
「……兄ちゃん、青春真っ盛りか、頑張っとくれよ……」
 
「?」
 
「若いっていいねえ~!」
 
「???」
 
ジャミルの背中の張り紙を見て初老の夫婦が笑みを漏らしている。
……アホな本人はまだ気が付かない……。
 
くいくい……
 
「ん?なんだ?」
 
見ると小さな男の子がジャミルの手を引っ張っていた。
 
「何か用かい?」
 
「ねえ、おにいちゃんたち、ぼくのおうたきいてえ!」
 
「うたあ?」
 
「♪まんまるぼたんは……、ふしぎなぼたん~♪」
 
   以下省略
 
「わあ、上手ねえ、ぱちぱち」
 
アイシャが手を叩いて喜んでいる。
 
「ぼくのおうた、じょうずだった?えへへ!」
 
「それは何の歌なんだい?」
 
アルベルトが子供に聞くと、子供は意気揚々として答える。
 
「ん~と、ピラミッドのおうただよ!」
 
「へえ~、ピラミッドの……、何だか不思議な感じのする歌ね……」
 
「おい、行こうぜ」
 
「じゃあまたね~!」
 
「おにいちゃんたち、ばいばーい!」
 
アイシャが子供に手を振ると子供も4人に手を振り返した。
 
……まさかこの歌が後で役に立つなんて今はまだそんな事誰も知らず。
そして、4人はイシスの城、城内へ……。
 
 
イシス城 城内
 
 
「……あなた方は何者ですか?」
 
城の女衛兵が4人に訪ねる。
 
「ん~と、俺達はアリアハンて言う、遠い所から来たんだけど、
ちょっと、ここんちの女王様に挨拶に来たのさ」
 
「……アリアハン?では、お前が……?」
 
「?」
 
「ちょっと待っていなさい……」
 
暫く立って衛兵が4人の所に戻って来た。
 
「待たせたな、女王様が特別に会って下さるそうだ」
 
「女王様って美人かなー?」
 
「!まーた、どうしてそうゆう事考えるのっ!?ジャミルはー!!」
 
アイシャがぎゃんぎゃん捲くし立てる。又喧嘩になりそうだった。
 
「別に考えるのも考えないのも俺の自由だろ!大体やなあ、何で
いちいちよう、お前に思考を注意されなきゃなんねんだよ!」
 
「なによ~っ!ジャミルのドスケベーっ!!」
 
「なんだとー!?じっとしてねえこのジャジャ馬娘!!」
 
「……何してるんだよ……、ジャミルもアイシャも……、こんな所で……」
 
「あ~っ!アルまで顔赤くしてる~っ!」
 
「え?え?え?」
 
「ほーらみろ、男はみんなこうなんだよ!……でもな、よーく覚えとけ
アイシャ!こういう奴こそ、真のムッツリスケベなんだぜ!」
 
「……そ、そうなの……?」
 
「ちがーうっ!僕をお前と一緒にするなーっ!!」
 
「比定するところがますます怪しいわ……、いや~ねえ、ンモ~、
アルベルトさんたらあ~!発情期のスケベ♡」
 
「……ジャミル~っ!」
 
「何でございますか?」
 
「バーカ!」
 
「……よくも言ったわねーっ!このウンコエロ狸~っ!!」
 
「僕が狸ならお前は鼻に鼻糞たっぷり詰まってマウンテンゴリラだーーっ!!」
 
「うるせー腹黒っ!!」
 
「やかましい!鼻の穴巨大!!」
 
「ど、どうしよう……」
 
一人ついていけないダウドがオロオロと困っていた。
 
「……あの者達は一体何をやっているのですか?……女王様が待っていますよ」
 
「すみません、元は私が悪いんですけど……、ど、どっから
こじれちゃったんだろう……」
 
止めるに止められないアイシャであった。
 
 
……
 
 
そして、……4人は女王の間に通されるが……。
 
「……ゲッ!」
 
「あんた達がバラモスを倒してくれるっていう勇者さん達かい?」
 
女王の椅子に座っていたのは女王とは程遠い容姿の女だった。
おまけに女王の頭には角が2本生えており、女性にしては体格も逞しく
ムキムキマッチョでパワフルであった。
 
「……あの~、失礼ですが……、あんた本当に女王……?」
 
ジャミルがおそるおそる女王に聞いてみる……。
 
「ああーんっ!?」
 
「……ひえええっ!?」
 
「面白い事言ってくれるじゃないか、気に入ったよ!」
 
「……イテッ!イテテテテ!」
 
そう言ってジャミルの背中をばしばし叩いた。……叩かれた瞬間、
背中に貼ってあった紙が剥がれた……。
 
「あたしはイシスの女王、シフ2号、通称ツフだよ!」
 
「……2号?」
 
「はっは!……細かい事は……」
 
バシッ!
 
「気にするんぢゃないよ!」
 
バンッ!!
 
そう言って力を込めるとジャミルの身体を思い切り床に叩きつけた。
 
「いたた……、アンタ身体動かしてないと気が済まないワケ!?」
 
「ははは、わりいねえ、あたしの性分でさ!」
 
そしてシコを踏むと片手でひょいっとジャミルを持ち上げた。
 
「わ~!!やめろ~!!」
 
「あんた何食ってんだい!もうちょっと太りな!」
 
「余計なお世話……、わわわわわ!!」
 
「高い高ーいが出来そうだね~」
 
「……何かあの人ジャミルをおもちゃにしてるよお……」
 
「えーっと、此処へ何しに来たんだったかしら……」
 
アイシャはジャミルが気が付かない様、背中から剥がれた紙を拾うと
慌てて後ろに隠す。
 
「確か女王様に挨拶しに……、だったよね……」
 
 
城下町の宿屋……
 
 
「も~っ!ジャミルってば、せっかく女王様がお城に泊まって
行っていいって言ってるのに~!」
 
「そうだよお!お城なら宿代が浮いたじゃないかあ!」
 
アイシャが愚痴愚痴文句を言う。ダウドも揃ってアイシャに
口を合わせる。
 
「うるさい!あんなとこいつまでもいられるか!何だったら
お前らだけで泊まればいいじゃん!……俺は行かねーかんな!」
 
そう言ってガツガツ食事を口にかき込む。
 
「……もー、いじきたないんだから!そんなにがっつくと、喉に詰まるよ?」
 
「すみません、城の遣いの者ですが……、ジャミルさんいらっしゃいます?」
 
「!……~っ!!!」