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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 ポルトガ~ダーマ編

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「うるせーのはお前だ!ウスラハゲ!!」
 
「うるさいうるさいうるさいっ!オッペケぺーの屁コキイーモイモ!!」
 
 
「あーあ……、こんな町の真ん中で、人がみてるよおお……、
また始まっちゃったねえ……、って、アイシャ……、何してるの?」
 
「水着見てるの~、早く泳ぎたいなあ~……」
 
どうやら買った水着を早く試着してみたくて仕方ないらしい。
 
「ちゃんと先の事考えてるのってオイラだけだ……、うう……」

4人はホビットのノルドに通行許可を貰い洞窟を抜ける。黒胡椒を求め、
バハラタの町へ。……今回はどんな冒険と騒動が待っているやら。
 
 
バハラタ
 
 
「さ~て、胡椒屋はどこだろ~?」
 
キョロキョロと辺りを見回していると青年と老人が揉めている
光景が目に止まった。
 
「……放して下さい!お義父さん!」
 
「バカ者!お前一人で何が出来る!?」
 
青色長髪イケメン青年と、髪が縮れ気味ヘアのもじゃもじゃ爺さん。
 
「何揉めてるんだろう……」
 
「何だかまた大変みたいなんだけど……」
 
「大丈夫かしら……」
 
喧嘩を心配するジャミル以外の3人の横で。
 
「おー!ケンカだ!やれやれ、ごーふぁいとっ!」
 
「……」
 
野次馬根性むき出しのアホジャミル。
 
「ちょっと行ってみっかな……」
 
「よしなよお、もう~!」
 
「ダウド……、この人にはもう何を言っても無駄だから……」
 
「……何だとお、アルっ!!」
 
 
ドンっ!!
 
 
「うわ!」
 
後ろから走って来た青年がジャミルにぶつかってきた。先程老人と
揉めていた青年の様である。
 
「す、すみません……、急いでいた物ですから…」
 
「別にいいけどさ……」
 
「すみませ~ん、そこのお方~、その男を止めて下され~!」
 
更に後ろからさっきの老人も走って来た。
 
「ヒイ~、ヒイ~、ヒイ~……」
 
「どうなってんだよ一体……、おい、じいさん大丈夫か?」
 
「ひい~……」
 
「ん?……あんたどっかで会った事なかったっけ?じいさん」
 
「わしの名前はオテドールですが、それが何か?お会いした事が
ありましたかの?」
 
「……違うか……」
 
「止めても無駄ですからね!お義父さん!僕は……、僕は……!!」
 
……青年は拳を握り……、怒りで肩を震わせている。かなり性格の
熱い青年らしい。
 
「だから何の話してるんだよ」
 
「無駄じゃよ……、お前独りであいつらに敵うはずがないじゃろう……」
 
「……だからって!このまま放っておくのですか!?コンスタンツは
あなたの娘さんじゃないですか!!」
 
「俺にも詳しい話を聞かせてくれよ、俺達に出来る事なら手伝ってやるよ」
 
「えっ……?」
 
 
……
 
 
「そうでしたか、勇者様達でしたか!それは、それは!」
 
ジャミル達は老人の家に招待されてお茶をご馳走になった。
どうやら……、老人の娘さんが身代金目当てで何者かに誘拐され、
お相手の青年さんが激怒し、たった一人で誘拐犯に立ち向かおうと
していたらしい。
 
「良かったのう、ラファエル、勇者様達に任せておけばもう安心じゃぞ!
ふぉふぉ!」
 
「……」
 
「あ~、うめえ!」
 
ジャミルは出されたクッキーをリスの様に口に入れ、頬張り、ぼりぼり
貪り食っている。
 
「……娘さんの連れて行かれた場所は大体見当つくの?」
 
「うまうま、うっまー!」
 
ジャミルは無視してアイシャが聞いた。
 
「奴らは東の洞窟で待っていると言っておりました、……さすれば
身代金と引き換えに娘を返すと……」
 
「あ、ジャミル……、オイラの分もクッキー食ったな~!!」
 
話は緊迫しているが、この二人、ジャミルとダウドからは
全然緊張感が感じられず。
 
「食わないと思ったからさあ……」
 
「ひどい、ひどい、ひどーい!後で食べようと楽しみに
とっておいたのに~!!」
 
「うるさいな!二人とも!!それ処じゃないだろ!」
 
「アルの分もクッキー食べちゃったよ……、ジャミルが……」
 
「え……」
 
「……食わないと思ったから……」
 
「世の中には愉快な変わった方がいらっしゃるのですな、
実に楽しい!ふぉ、ふぉふぉふぉ!」
 
「ええ……、ちょっと恥ずかしいです……」
 
恥ずかしそうに両手を頬に当てるアイシャ。
 
「そう言えばラファエルさん、何処に行ったの?何だか姿が
見えないのだけれど……」
 
アイシャが爺さんに訪ねると、少し爺さんの顔が青ざめていた……。
 
「……そこら辺にいないですか?」
 
「いないわ……」
 
何と。ジャミル達が話を聞いている間に熱血ラファエルはこっそりと
単身で誘拐犯のアジトに突撃してしまったらしい……。
 
「ヒ~ッ!大変じゃあ!!」
 
「じいさん落ち着けよ、後は俺たちに任せとけ、必ず二人とも
連れ戻してくるからさ!」
 
「……おねげえしますだ……、うう……」
 
4人はラファエルを追って東に有ると言う洞窟へと急ぐ。
暫く走ると、やがて橋が見えてくる。その向こう側に洞窟が……。
 
「な~んか、まーた厄介事に首突っ込んじまったなあ……」
 
「首突っ込んだまま、抜けないよね、オイラ達、このままだと、
……首にゅ~っと伸びちゃうんじゃないかなあ~……」
 
そんなジャミルとダウド嫌だわ……、と、アイシャが想像してみて、
ちょっと吹いた……。
 
「二人とも、バカ言ってる場合じゃないだろ、嫌、バカなんだけど……」
 
……ジャミダウコンビに注意するアルベルトであるが。
 
「おい、最後、……何か言わなかったか!?」
 
「バカって聞こえたよお……」
 
「だから何でもないよ!早く洞窟に急ご……、アッ、アーッ!」
 
……焦ったアルベルト、小石にうっかり躓き転がりそうになる。
 
「何やってんだよ、ほれっ!」
 
ジャミルが転倒寸前のアルベルトの身体を引っ張り、支えると
アルベルトを助ける。
 
「あ、有難う、ジャミル……」
 
「はあ、早く中に入ろうぜ!」
 
 
バハラタ東の洞窟
 
 
……気が狂いそうな程のループ状態の迷路通路を通り、地下2階へと
足を運ぶ……。
 
「なんかガヤガヤ声がするよお……」
 
「ん~?」
 
4人は物陰に隠れながら様子を探る。牢屋があり誰か捕まっている様だ。
……牢屋の周りで男達が酒を飲んで騒いでいる。
 
「いやあ~、本当に最高の気分ですね、親分!」
 
「んー、酒が美味い!」
 
「酔っぱらってこのまま天国行きそう……、ひっ、ひっ……」
 
「……親分?それに、どっかで聞いた事のある声の様な……」
 
ジャミルが首を傾げる……。
 
「んじゃあ、俺はちょっと出かけてくらあ、見張りは頼むぞ……」
 
「……誰か来るよお!」
 
「隠れろっ!」
 
……近くにあった空樽の中に急いで身を隠す。少々狭かったが、
何とか4人が入れるぐらいの大きさの樽だった。
ジャミルは気づかれない様、そーっと樽から顔を出す。
 
「……ウイ~、ヒック……、ゲフ……」
 
緑のマントとマスクを着けた筋骨隆々、パンツ一丁デブの男が