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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 ムオル~番外編

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「ふう~、あーあ、折角目の前に海があるのにな、たまには泳ぎてぇなあ……」
 
「ジャミル……、なんなら君独りでもう一回クラゲに刺される……?
……うふふうふふ、うっふっふ!」
 
「ひえっ!?い、いいです……、すいません……」
 
アルベルトが機嫌悪くなると本当に恐ろしいわいとひしひし感じる
ジャミルだった。
 
「ねー、アルー」
 
「ん?アイシャ、何か用?」
 
「暑くなってきたねー、私、また海で泳ぎたいなー!」
 
「うん、また余裕が出来ればね、でもクラゲには気を付けてね」
 
「♪はあーいっ!」
 
「……アールーベールートーぉぉぉぉぉ……!!」
 
「何だよお、オイラの真似すんなよお!」
 
アイシャに対してはつくづく甘いアルベルト……、なのであった。


番外編 1

「えっと……、確かムオルの村のおっさん達が言ってた泉ってのは
この辺りだよな」
 
ジャミルが世界地図と照らし合わせて泉の場所を確認する。
 
「うわあ、きれいー!!」
 
アイシャが感激する。泉は水が透き通り光が反射してキラキラと輝いていた。
 
「んじゃあ、ここで飯にすっか!貰ったおにぎり食おうぜ!」
 
そう言ってどっから持ってきたのかジャミルは青いビニールシートを
いそいそ敷き始める。
 
「もうっ!食べる事しか頭にないの!?」
 
……ロマンの欠片も何も無い男、ジャミルにアイシャが膨れる。
 
「うん。」
 
早くおにぎりを食べたいせいか速攻で返事をする素直なジャミルさん。
貰ったおにぎりを食べ始める4人。午後の日差しはポカポカと温かかった。
 
「ねえ……」
 
ふと、おにぎりを食べる手を止めるダウド。何時になく、嫌に深刻な表情をしている……。
 
「ん?」
 
「オイラ達……、世界の危機だってゆうのに……、こんなのんびりしてて……、
いいのかな……、本当にいいのかな……」
 
「だーいじょぶだって!いいかダウド、大概のRPGはボスが世界を
滅ぼすって脅すけど主人公がボスんとこ行くまでちゃんと待っててくれんだから!」
 
「……ジャミル……、それ禁句……」
 
困った様な顔をするアルベルト。……と、言ってる間にジャミルは
おにぎりの3個目をぱくつく。
 
「もー、ジャミルったら!そんなに食べたら太っちゃうわよ!」
 
「前言わなかったっけ?体質的に太んねーって、アイシャの方が
肉付いたんじゃない?」
 
「……むーっ!何よーっ!ジャミルのバカバカーっ!うわーん、
許さないんだからあー!」
 
ポカポカジャミルをゲンコツで殴るアイシャ。
 
「コ、コラ……、いてててて!やめろよーっ!」
 
(アイシャってこういう処が可愛いなあ……)と、アルベルトがくすっと笑う。
 
……実は彼、アルベルトにはロリコン趣味があ……
 
「ジャミル……、勝手にナレーション入れないでくれる……?」
 
「いてて!まーた耳引っ張んなよ!」
 
3人が揉めているのを尻目にダウドは……。
 
「綺麗だなあ……」
 
と、ぼーっと泉の底を眺めていた。
 
「泉の底ってどうなってんだろう……」
 
もっとよく見ようと身を乗り出した途端……。
 
 
……どっぼおおーーん!!
 
 
「大変っ!ダウドが落ちちゃったみたいよ!」
 
「え~っ!?何やってんだよ、あのバカ!」
 
「早く助けないと!!」
 
「俺が行ってくる、お前らは待っててくれ」
 
ジャミルはスゥ~っと息を吸い込んで泉に飛び込もうとした。その途端……。
 
「あ?」
 
突然、泉の中から茶髪、ストレートロングヘアの美しい女神が現れた。
 
「私は泉の女神クローディアです……」
 
「……ハア……」
 
「あなたが落としたのはこの真面目なダウドですか?」
 
「……いや……、違います……」
 
「それとも、この不良のダウドですか?」
 
「普通のへタレダウドです……」
 
「正直なあなたにはご褒美に、良い子・悪い子・普通の子……、の、
ダウドセットを纏めて差し上げましょう……」
 
「ちょ、ちょちょちょ!待っ……」
 
女神は纏めてダウドをジャミルに押し付けるとさっさと泉に消えた。
 
「……お~い~……」
 
4人は一旦船へと戻るが……。
 
「ジャミル……、これ……、どうするの……」
 
不安そうにアイシャが指差した物は……、分裂した3ダウドである。
 
「どうって……」
 
「おい!ジャミル!お前相変わらずバカ面だなあ!最近馬鹿が
ヒートアップしてんじゃねえか!ぎゃはははは!」
 
……何が何だかこれは悪ダウドらしい。学ランスタイルに、グラサンを掛け、
頭がウンコみたいなリーゼントヘアになっている。
 
「ジャミルさん、オイラとお勉強しましょう、東大への道は厳しいですよ?」
 
これは良い子ダウドらしく、グルグル眼鏡とおでこに必勝合格鉢巻。
 
「あーうー……、ジャミルう~、ごめんよぉぉぉ……」
 
と、これは面白くもなんともない普通のいつものダウド。
 
「おい!この糞ジャミル!デスコいこうや、デスコ!♪ふぃーばぁー
ふぃーばぁ~♪」
 
「ジャミルさん、数学の方程式解ります!?」
 
「ジャミルぅぅぅ~!おこんないでぇぇぇっ!」
 
「……だぁぁぁーーっ!うるせーーっ!!」
 
「ぷっ、……きゃはははは!」
 
80年代初期の踊りが止まらないフィーバーダウドが妙に
ツボに入ったらしくアイシャが一人で笑い転げている。
 
「ジャミルもうるさいよ……、でも、後始末どうするんだろうねえ、
これ……、僕は知らないけどさ」


番外編2

前回のクラゲ事件から数日。懲りないジャミル達は無人島にて又
バカンスを楽しむ事にした。と、言ってもジャミル1人が懲りていない
だけなのだが。
 
「ひゃっほーーっ!」
 
元気バカジャミル、勢いよく海へと一番乗りで飛び込む。
 
「キャーっ!つめたあーいっ!」
 
その後に続くアイシャ。数秒後にジャミルが海からプハっと顔を出した。
 
「ねえ、アルもダウドもおいでよ~!一緒にあそぼー!気持ちいいよ!」
 
アイシャがアルベルトとダウドに手を振る。
 
「……その……、オイラ……」
 
「ダウド、オメー泳ぐの下手糞だもんな!」
 
けらけら笑うジャミルにダウドは何となくムッとしている。
 
「泳げないなら、一緒に練習しようよ、泳げるけど実は私も泳ぐの
あんまり上手くないの」
 
照れくさそうにアイシャが舌を出した。
 
「いや、オイラだって泳げる事は泳げるんだけどさあ……」
 
「得意なのは犬カキだよな、いや、ヘタレカキか?」
 
「もーっ!ジャミルったらあー!」
 
「……どうせオイラは体育会系バカの人とは違いますよーだ!」
 
「そりゃ、俺の事かよ!」
 
「他に誰がいるのよ」
 
「お前らムカつくっ!このっ!」
 
ジャミルがアイシャ達に水を掛ける。
 
「!あ~っ、やったな!えいっ!!」
 
「ねー、アルー!こっち来てー!助けてよー!ジャミルがいじめるのー!」
 
「……どうしたの?」
 
浜辺で寛いでのんびり本を読んでいたアルベルトが動き出した。
 
「3人でジャミルやっつけちゃおー!」
 
「早く、早くー!」