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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 地球のへそ編

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回ったりしている。
 
「……好きでやってる訳じゃねえけどな……」
 
「は?」
 
「い、いや……、なんでも……」
 
「はあーいっ!温かいお茶ですよーっ!お菓子もありまーす!」
 
アイシャがお盆にお菓子とお茶を乗せ、甲板まで持ってくる。
……が、ジャミルはちょっと慌てる。
 
「おお、これは忝い……」
 
「ちょっと待って!……よし、今回は大丈夫だ……、
普通に飲めそうだ……」
 
一応、お茶の匂いを嗅いでジャミルが何やら安全の確認をしている。
 
「何で確認するのよう!失礼しちゃう!毒なんか入ってないったら!」
 
「オメー、この間、さくらんぼティーでーす!とか言って、
モロお茶に銀杏入れただろうがっ!」
 
「似てたんだからしょうがないでしょっ!」
 
「あ、あの……、お二人とも、喧嘩は良くないですよ……」
 
いつもの如く、客人の前でもケンカを始めたジャミルと
アイシャに珍は慌てるが……。
 
「あまり気にしないで下さい、この二人の日常茶飯事
ですから……」
 
「はあ……」
 
本当にいつもの事なのでアルベルトは諦めているらしく
あっさり言うが、珍はどうにも心配な様子。
 
「ねえ、先にさ、頼まれたスーの村を出てったって言う人の所、
様子を見に行った方がいいんじゃない?」
 
思い出した様にダウドが言った。
 
「そうだな、行ってみるか、確かスーの村の東の
土地だったな」
 
珍を連れて早速、船で東の土地へと向かった。

東の土地に早速行ってみると、草原の中に老人がぽつんと
一人で突っ立っている。
 
「あんたが村を出て行った人かい?」
 
ジャミルが声を掛けると……、老人が振り向いた。
 
「?はひ……、あ、あ、あ、ああ~っ!!」
 
「な、何?」
 
「あんた、商人!?」
 
老人はジャミル達には見向きもせず商人の珍へと駆け寄った。
 
「なんだよ……」
 
「はい、確かに私は商人をやっておりますが……、
何か……」
 
「たのむ!あんたたち、この男、貸してほしい!!」
 
老人がやっとジャミル達を見て、インディアン
なまり口調で喋り出す。
 
「は?」
 
一同ワケが判らず目が点になる。
 
「わし、この土地に新しい街を作ろおもう、それには
商人の知識、必要、頼む!」
 
「どうする?」
 
ジャミルが珍を見た。珍は異様に噴気している様子。
 
「やらせて下さい!!」
 
「おお!やってくれる!?」
 
「やるのか?」
 
「ええ、だって、街を作るなんて凄い仕事じゃないですか!
滅多に出来ないですよ!」
 
「まあ、あんたがそう言うなら別に俺は構わねえけど……」
 
「それじゃあ、ここでお別れね……」
 
淋しそうにアイシャが呟く。珍とは此処でお別れ。
あっという間の旅路であった。
 
「短い間でしたがジャミルさん達と旅が出来て
楽しかったです、おかげで漸く自分の仕事も
見つかりました!本当にお世話になりました!!」
 
珍がジャミル達に心からのお礼を述べる。
 
「街、完成したら名前を付けてやりたい、あんたたち、
街の名付け親、なって、〇〇バーグがいい」
 
「俺達で作っていいの?」
 
「面白そーだねえ!」
 
「やろやろー!」
 
「ジャミルさんの名前を取って、ジャミルバーグは
どうでしょう?」
 
「お、いいじゃん!珍さん、あんたセンスあるよ!」
 
「そうでしょう!」
 
珍が提案。自分の名前が街の名前になるとは
ジャミルは大喜びである。
 
「……やめといた方がいいと思います……、
街が崩壊しますよ……」
 
其処へ突っ込み阻止するアルベルトの呟き攻撃。
 
「なんだよ!失礼だな!じゃあ、アルお前考えてみろよ!」
 
「定番の……、ハンバーグなんて……、どう?」
 
「アルも結構センスないね……」
 
「ダウドに言われたらお終いだぞ、お前……」
 
「……う、う……」
 
「ねえねえ、ドリーム・バーグはどうかな?」
 
アイシャが嬉しそうに言った。彼女は流石に
女の子らしい名前を考える。
 
「は?ドリームう!?」
 
「うん、夢がいっぱいある街、どうかな?」
 
「いいと思うよ、素敵だね!」
 
アルベルトが頷き賛成。ジャミルとダウドも賛同する。
 
「これ以上考えても何も浮かんでこないしな、
いんじゃね」
 
珍と老人も気に入ってくれてアイシャの付けた名称が
採用され、正式に街の名称が決まった。
 
「ジャミルさん達が次に来られる頃にはきっと街が
大きくなっていますよー!」
 
「玉には、街の様子、見に来て」
 
「ああ、楽しみにしてるよ、がんばれ」
 
珍達と別れて再びスーの村へと戻る。近況を報告すると
村長は安心して納得した。
 
「そう、……わしらも今度いってみる、いろいろありがと」
 
とりあえず今日はそのままスーの村の宿屋へ泊まる事にした。
 
 
そして……、例の今夜もジャミルに呼びかける声の主の夢を見る……
 
 
…ジャミル…
 
  …ジャミル…
 
 
なんだ……、またあんたか……
 
 
あなたは1つ目のオーブを見つけたのですね……
 
 
なあ、あんた一体何モンなんだ?
 
 
いずれ判る時が来ます……、今は私の話を聞いてください……
 
 
わかったよ……
 
 
魔王バラモスは険しい山に囲まれた地、ネクロゴンドに
君臨しています、残りのオーブを揃え不死鳥ラーミアを
蘇らせるのです……
 
 
不死鳥……ラーミア……?
 
 
全てのオーブを揃えしその時、レイアムランドへと
向かいなさい
 
 
また……ややこしいっスね……、レイアムランドってどこ……?
 
 
信じていますよ……、勇者ジャミル……、まずは
ランシールへ行くのです、いつか本当の姿であなたに
会える事を……信じています……
 
 
あ……、ま、待ってくれよ!
 
 
「待ってくれってばー!」
 
「ジャミル……、お願いだから夢見て興奮してオイラに
おならするのやめて……」
 
「……」
 
 
次の日、ジャミル達は漸くほこらのある浅瀬を探し当て
最後の鍵をゲットした。
 
「これさえあれば……、ほぼ全ての扉を開けられるんだよなー」
 
最後の鍵にスリスリし、嬉しそうにジャミルが言った。
 
「最後の鍵も手に入ったし、次はどこに行くの?」
 
アイシャが聞いた。折角最後の鍵を手に入れた
ものの、次の明確な目的地はまだ決まっておらず……。
残りのオーブの在処もまだ分からず終いでまだまだ
前途多難である。
 
「そうだなあ、ジャミルの見た夢を信じてランシールに
行ってみようか」
 
「アル、決まりだな!んじゃ、ランシールリベンジだ!」
 
仲間達には昨夜の夢の話も報告してあり、話は直ぐに纏まり、
一行は再びランシールへと足を運んだ。
 
 
ランシール
 
 
「待て、待て!待てーっ!」
 
「……ピキー!」
 
 
「……何だ?」
 
町の中へ入ると子供が棒を持ってスライムを
追い掛け回している光景が目に留まる。
 
「まだ子供だわ……、あのスライム……」
 
スライムの方もまだ小さな子供だった。
 
「おい……、何やってんだ?」