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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 海賊集団現る!&ルザミ編

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女首領と言う立場、色々と葛藤と苦労も多かったの
かも知れない。
 
「さて、そろそろ行くか!」
 
「ジャミル、ちょっとお待ちよ、あたしが知ってる
旅の情報を教えるよ」
 
「ん?……本当かい?助かるよ!」
 
船への移動の際に、自分に出来る最後のアドバイスとして、
ボスはジャミル達に色々と情報を教えてくれた。
 
「ああ、こっから先、ずっと南へ行くとルザミって言う
小さい島があるんだ、行ってみな、それから、これは
最近仕入れた情報だが、スーの南に不思議な笛が
隠されている塔があるらしいよ、何でも、吹くと
探し物の在処が分る笛らしい、アンタ達の探し物は
オーブだろ?もしかしたら、その笛とやらが助けて
くれるかも知れないよ、良かったら其処も行ってみな」
 
「わかった!有難う」
 
「……いいんですか?食糧までこんなに
頂いてしまって……」
 
申し訳なさそうにアルベルトが恐縮する。
 
「いいんだよ、一か月ぐらいはそれで持つだろ」
 
「何から何まで有難うございます……、本当に
お世話になりっぱなしで」
 
「わーい!フルーツ、フルーツう♡」
 
「肉ぅー、肉ー!!」
 
「おやつ、おやつー!!」
 
(……たく……、本当に……、あいつらは……)
 
「あ、ど、どうも……、騒がしくてすみません……」
 
「はは、元気があっていいじゃないか」
 
「ハア……」
 
「ボウズ達、気を付けて行けよ!頑張れ!」
 
「また何時でも遊びに来いよ!元気でな!」
 
海賊達もジャミル達にエールを送り一行を見送る。
 
「んじゃまたー!!」
 
船は海賊の砦を出航し、再び大海原へと
繰り出すのであった。
 
「次はどっから行くか……」
 
「探し物のお手伝いをしてくれる笛って言うのも
気になるわね……」
 
「オイラはテドンだけは絶対やだ!」
 
「そんな事言ったって……、いずれは回らなきゃ
ならないよ?」
 
「絶対……  や・だ  ! !皆死ね矢です!
い矢・矢・矢!」
 
「……」
 
怖いのが大嫌いなダウド。余りの我儘ぷりに
他のメンバーも唖然……。どうしてもテドンは嫌らしい。
 
「今日は嫌に強気じゃねえか……、ダウド……」
 
「それじゃあ他の所から回ろ?」
 
「そうだね、テドンはいずれ又、時期を見て回ろう……」
 
「だな、……どっかのバカがうるせーかんな……」
 
ジト目でダウドを見るジャミル。しかし、ダウドは
横を向き平然としていた。
 
「ねえねえアルベルト、おぱーい、いぱーいってなあに?」
 
……其処へ場の空気を乱す、スラリンの知りたがり
攻撃が発動する。
 
「?」
 
「……このっ!どうしてお前は要らん事をベラベラ
喋るんじゃ!このクソスライム!!」
 
「ピキー?くそってなに???ほかほかのおいしい
たべもの?」
 
「だ~っ!もう~!!」
 
「スラリン、一緒に遊ぼう、絵本読んであげる」
 
「ピキー!あそぶうー!」
 
アイシャがスラリンを船室へ連れて行き、その場は
何とか収まるが……。
 
「ふ~……、助かった……」
 
「ねえ、ジャミル……」
 
「さーて、俺も少し寝るかな」
 
「オイラもー!」
 
「???」
 
ジャミルとダウドは一人首を傾げるアルベルトを
置いて、自分達もそそくさとその場から逃走する。
とりあえず、次の目的地の意見は纏まり此処から一番
近いルザミとやらに行ってみる事になった。
そして、次の日の早朝。又お客さんが4人の船へと
やって来る……。
 
「おーい!」
 
「何だ……?……ゲ!また来た!」
 
「どうしたんですか、海賊さん達ー!」
 
「大事な事を言うのを忘れてたんだよ、はは、だから
又追掛けて来ちまったワケさ」
 
「纏めて言えし、それにもっと早く言……」
 
「どうかしたのかい?」
 
「い、いいえ、何でもありません……、本当に
わざわざ僕らの為に報告に来て頂いて、
ありがとうございます……」
 
「……ういっ!」
 
またアルベルトにケツを抓られるジャミル。
 
「昔、海へ出た時に彷徨っていた幽霊船を
見た事があるんだよ」
 
「幽霊船?」
 
「船乗りの骨を持っていたからだと思うんだ」
 
「……ひひひ!ヒイーーッ!」
 
何だか、又話がホラーチックな方向に流れそうで、
ダウドが混乱している。
 
「そいつを持ってると船が現れるのか?」
 
「ああ、骨はグリンラッドって言う地に住んでる
爺さんにくれちまったから
興味があったら訪ねてみるといい」
 
「ああ、判った、……けど、まーた爺さんかあ~……、
はは……」
 
「本当にわざわざ有難うございます」
 
「いやいや、玉には息抜きの冒険も必要だろ?」
 
海賊達はわざわざそれだけ伝えるとアジトに
戻って行った。
本当に人の良い海賊達であった。
 
「幽霊船か……、ちょっと面白そうだな」
 
「うふふ、宝物があるかも!又冒険の場所が増えたわね!
楽しみね!」
 
「?ダウド、どうしたの……」
 
アルベルトがダウドを突っ突いた。……ダウドは
顔面蒼白状態で顔と頭から煙が出ていた……。
 
「ゆーれいゆーれい……、絶対やだやだ……、
やだ……いやだああああーーっ!」
 
「もしもーし、ダウド君?」
 
「ゼーハーゼーハー……」
 
「な、何……、ホラー映画の怨霊みてえなツラしてんだよ……」
 
「や~ん、ダウドこわーいっ!」
 
「これは当分無理そうだよ、ジャミル……」
 
「ったく、仕方ねえなあ……、これじゃ幽霊船も
当分先になりそうだな……」
 
「……フウ~ッ!!!ハア~ッ!」


ジャミル達はルザミ目指して船を走らせる。正確に
言うと目的地まで船が勝手に移動してくれるのだが。
本当に優秀な船である。そして今回も船内での
騒動は起る。
 
「いやー、勝手に目的地まで動いてくれるから
ホント楽だわ、この船」
 
ジャミルはふんふん呑気に鼻歌を歌いながら
甲板で釣りを楽しんでいた。
 
「やーん、ジャミルー」
 
「どうした?アイシャ……」
 
「ダウドが怖いのー、何か変なのよう……」
 
「……は?」
 
「昨日パ二くってからどうもおかしいんだよ……」
 
「ピキー!ダウドへんー!」
 
アルベルトも気にし始め、スラリンまで騒ぎ出す。
 
「♪おいらはだうどーふだんはへたれーおいらーが
怒れば円月斬ー……」
 
「……何やってんの?お前……」
 
「作曲家になろうと思って……」
 
「!?どっから持ってきたんだよ!ドラムなんか!」
 
甲板に巨大なドラムセットが設置してあり、ダウドが
それを叩いて演奏していた。……んな物、さっきまでは
全く置いてなかったのであるが……。
 
(回を追うごとに……みんなどんどんおかしくなって
きてると思うのは僕だけだろうか……)
 
あんたも立派にです。
 
「俺にも叩かせろよ、面白そうじゃん」
 
「あ……、触っちゃらめえーっ!」
 
「いいだろ、ケチ!触らせろよっ!このバカっ!」
 
(……もうこの馬鹿アホ二人組はほっといてと……、
手に負えない……)
 
「アイシャ、僕……、先に夕食まで休むね」
 
「あ、アル……」