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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 サマンオサ編

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アルベルトが宝箱に近寄りインパスを掛けた。宝箱は青く光っている。
 
「アイテムみたいだ、……人食い箱やミミックの心配はないよ」
 
「よ、よしっ!今度こそ俺がアイテムをゲットだっ!」
 
「任せるね……」
 
ケツを齧られる危険が無いと分った以上、ジャミルも
張り切って宝箱を開けに行く。……でも、慎重に……、
おそるおそる宝箱を開けると中から鏡が出てきた。
 
「これだな……、ラーの鏡だ……」
 
「やったあ!早くお城に戻りましょ!」
 
ラーの鏡を手に入れた以上、此処にはもう用は無く
いつまでも長居は無用。……しかし、後日、4人は再び又
この洞窟に訪れる事になるのであるが、それはまた後の話。
アルベルトのリレミトで直ぐに地上へと脱出。
サマンオサへと急いで戻った。
 
 
……
 
 
「……よし、ニセ国王んとこ行くぜ!」
 
「ジャミル、駄目だよ、ちょっと待って!」
 
アルベルトが暴走しそうなジャミルを制する。
 
「……なんだよ!」
 
「正面から行ってもまた捕まっちゃうよ、作戦を練って
夜に忍び込もう……」
 
「そ、そうか……、そうだよな……」
 
アルベルトの言葉に3人が頷く。深夜丑三つ時……、
皆が眠った頃、4人はどうにかこうにか、
警備兵の目を掻い潜り、バルコニーから侵入、王様の
寝室へと無事に忍び込む。
 
「……失礼するよ……、くくく……、寝てる、バカ面して……」
 
「……ジャミル!」
 
「分かってるよ!」
 
すぐ調子に乗って失敗するジャミルにアルベルトが注意する。
 
「こーやって、えーと……、鏡当てて……、へ、へ……」
 
「!!!!!!」
 
「へふぁーっく……」
 
「zzzzz……」
 
「大丈夫だった……、あはは……、お騒がせしやした~」
 
「……ふう~……」
 
「もう~、びっくりさせないでよお~……」
 
「本当よ……」
 
ダウドとアイシャが揃って同時にしゃがみ込む。全く、
毎度毎度、冷や冷やモンである。
 
「……駄目だよ、君は!静かにしてないと!」
 
「だってさあ、……くしゃみ出そうだったんだもん、
しょうがねーっしょ?」
 
「わかったから……、早く鏡を……」
 
しかし。ジャミルがこれで大人しく鏡を使って丸く
収まる筈もなく……。
 
「よし、今度こそ……」
 
              プゥ~ッ
 
「!!!!!」
 
「キャー!いやー!ジャミルくさーい!!」
 
「ア、アイシャ!静かに……!うっ……」
 
「……くっさ~っ!!」
 
「ピキキキー!」
 
「えへっ!いつものお約束で……、でちゃいましたー、てへぺろ♡」
 
「……真面目にやってってば!!……殴るよ!?」
 
「へいへい……、わかりましたよ、っしょっと!」
 
ジャミルが国王に鏡を当てると鏡には、やはり国王でなく、
この世の者とは思えない程の醜い怪物が映っていた……。
 
「……ミーターナーア?ゲゲッゲッゲ……、オマエラ
イキテカエスワケニハイカヌゾオ!!」
 
……国王はトロル系モンスター、ボストロールへと遂に
その正体を現す……。
 
「……こいつが正体だったのか!」
 
「ゲゲッ……!グゲゲゲゲゲ!!」

「……何事だーっ!!」
 
騒ぎを聞き付け警備兵達が国王の寝室にドカドカなだれ込んで来る。
 
「ああ!?お前らっ!……いつの間に入った!!」
 
「……ストップ!おっさん達、あれ見ろ、あれ!!」
 
「……こ、国王様!?」
 
 
「グゥルルルル……」
 
 
「本物の国王は地下牢ん中だ!」
 
「……な、何と!?……国王様が!?」
 
「早く行け!コイツは俺達で何とかする!!」
 
「わ、分った……!」
 
「あ、ちょっと待って!ついでにこいつを預かってて
欲しいんだけど……」
 
「ピキー!こんにちは!」
 
「……ス、スライム……?」
 
「危ねえからさ、頼むよ、少しの間、預かっていて欲しいんだ」
 
「分った……、預かろう、済まぬが、其方の方は任せたぞ……」
 
「♪よろしくおねがいします、おじさん」
 
スラリンが頭部のトンガリをちょこんと下げ、丁寧に挨拶する。
 
「つ、ついでに……、オイラも……」
 
「……だーめっ!」
 
「ひーん……、イジワルう!ジャミルのケチ!!」
 
「さて……、俺達はこいつとご対面だな……!」
 
「グウルルルッ!!」
 
ボストロールは手に持った棍棒をぶんぶん振り回し、
ジャミル達を攻撃する。
 
「……く、うわ!危ねえな!」
 
防御力の低いアイシャやダウドは油断すると一瞬で
やられてしまう恐れもある……。念の為、アルベルトが
スクルトを掛けるが、それでも常に気は抜けない。
 
「コロス……、コロス……、オマエタチミナコロス……、
バラモスサマニサカラウヤツ、……ミナコロス……!!」
 
「こいつもバラモスの手下かっ!」
 
「うわ、ヨダレたらしてるよお……」
 
「……コロス!」
 
「!床に穴あけやがったな……!」
 
「いやーん!怖いわあ!!」
 
「……グゥルルル……」
 
「それしか言えねえのか……!」
 
「ガルルルル……ワンッ……!!」
 
「オイ……」
 
「グゥルルルルッ!!」
 
「あ!……ありゃ!?」
 
ボストロールが棍棒を思い切り振り上げ、ジャミルの
ドラゴンキラーを叩き落とす。
 
「こいつっ……!買ったばっかりの剣をっ!……くうっ!?」
 
「……ジャミルっ!!」
 
ボストロールは更に足でジャミルの腹にケリを入れ
そのまま蹴飛ばす。アルベルトが急いで呪文を唱えようと
するのだが攻撃が速く詠唱が間に合わない。
 
「……ああああっ!!」
 
続いてアルベルトも今度は拳を喰らいふっ飛ばされた……。
 
「……痛えな!こんの……、デブ!!」
 
ヨロヨロしながらふら付く足を抑え、急いでドラゴンキラーを拾うが
敵はアイシャへと標的を変えた!
 
「……いやあーっ!こないでええーーっ!」
 
「……ぬへへへへ、へへへへーん……」
 
ボストロールはまるで変質者の様にしつこくアイシャを
追い掛け回す……。巨体デブの癖に、獲物を追う速さは異常である。
 
「……やめろおーーっ!」
 
今回は勇ましくダウドがアイシャを庇おうと立ち塞がるが……。
 
バシッ!!
 
……ボストロールは何事も無かったかの様にダウドを片手で張り飛ばし、
再びアイシャを追掛けドスドス走って行った……。
 
「……グエへへへヘ……、ヌフーン……」
 
「……やめろっつってんだ、コラ!」
 
さっきの仕返しにボストロールの後頭部を足で蹴るジャミル。
 
「あっち行ってよー!バカバカバカあー!!」
 
ボストロールをぱこぱこ叩くアイシャ。
 
「……ハアアーーッ!!」
 
「グギャーウウウ!!」
 
……更に後ろから明らかにキレているらしきアルベルトが
べギラマを命中させた。
 
「サンキュー!アル!」
 
「うふ……」
 
「ア、アル……?」
 
「うふふ……、うふふ……、……うふ、うふふ♡」
 
「……イカン……、こりゃ半端じゃなくブチ切れてら……」