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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 決戦!バラモス編

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暫くラーミアで空を進んで行くと……、やがて岩山に囲まれた
不気味な城が見えてきた。
 
「あそこだ……!地上からじゃ入れなかった場所だ……」
 
「……うわー!いよいよだよおー!!」
 
「と、その前に……」
 
ジャミルがスラリンの方を見る。
 
「ピキ?」
 
「またオメーは連れて行けない、……今回は敵の総巣窟だからな……」
 
「ピキー……、ボクまたおるすばんなの……」
 
「スラリン……、すぐに戻ってくるから……、いい子で待っててね……」
 
「今度はラーミアも一緒にいるし、独りじゃねえから平気だろ?な?」
 
「うん、ジャミル、おねえちゃん、わかった!みんながんばってね!!」
 
スラリンをラーミアに預け4人はいよいよ敵の本拠地へと突入する。
 
 
バラモス城
 
 
「……」
 
城に入った途端、……緊張してるのか、ダウドがぶるぶる震えだした。
 
「どうした?ダウド……、まさかもうヘタレたんじゃあんめえ……」
 
「……な、なんか急に緊張して……、トイレないかな……」
 
「……こんな所に親切に置いてある訳ないでしょ……」
 
「そこら辺でやれよ……」
 
「え……、え~……?」
 
「今更何いい子ぶってんだよ!」
 
「うう……」
 
ダウドは困って混乱し、何故か盆踊りを踊り出す。
 
「……私、後ろ向いて目瞑ってるから早くしてね……」
 
「お、丁度いいのがあるじゃん、この石像ターゲットにしてと……」
 
「……もう、ジャミルもするの……?呆れた……」
 
「戦ってる時したくなると困るから……」
 
ジャミルはアイシャに向かってにかっと笑うと、
ドデンと置いてあった巨大な石像目掛けてチョロチョロと用を足す。
 
「……クリティカルヒット……」
 
「ジャミルのバカ!!」
 
後ろを向いたまま顔を赤くしてアイシャが怒る。
 
「じゃ、じゃあ……、オイラも……」
 
(……今……、何か石像の足が動いた様な……、
気の所為かな……?)
 
ダウドが首を傾げたその瞬間……。
 
「……うわぁぁぁぁっ!」
 
「ダウドっ!?」
 
今まで動かなかった石像が急に動き出し動く石像と化す。
小便を掛けられた事で激怒し、怒り狂っているらしい。
 
「……きゃーーっ!!」
 
巨大な石像はドスンドスンと床を踏んだ。その巨大な響き渡る
足音にアイシャが悲鳴を上げる。
 
「こいつも魔物!?うわわわわわ!!」
 
動く石像は巨大な足でジャミル達を踏みつけようとする。
 
「……散り散りになるんだ!固まってると危ねえ!!」
 
ジャミル達は慌てて四方八方に逃げるが、巨体なのに、
やはり動きは機敏で素早い。
 
「いやーっ!もうなんなのーっ!!」
 
「勘弁してよおーっ!!」
 
動く石像はアイシャとダウドに的を絞り追い掛け回す。
 
「やっぱ逃げてばっかいられねえか……、アル、補助魔法のサポート頼むぜ!」
 
「あっ、うん!!」
 
ジャミルは稲妻の剣を構えると、動く石像に切り掛る。
 
「たあーっ!!かっ……、かってーっ!!」
 
動く石像は後ろを向いたまま足でジャミルを蹴とばした。
 
「いっつーっ!」
 
「ジャミル、大丈夫!?」
 
アルベルトが慌ててジャミルに駆け寄りべホイミを掛ける。
 
「あいつ、石だけあってすっげーかてーんだよ……、まーだ
手が痺れてやがる……」
 
「よし、守備力を下げてみよう!」
 
アルベルトが草薙の剣を翳す。……途端、動く石像の
身体が光に包まれる。
 
「きゃー!!やだやだやだよおーっ!!」
 
「助けてジャミルーっ!!」
 
「……このクソ大仏ーっ!!クソして寝ろーーっ!!」
 
ジャミルの稲妻の剣が動く石像の右腕をスパッと切り落とし、
右腕は地面にドスンと落ちる。
 
「やりっ!」
 
ジャミルがガッツポーズをとる。片腕を切られた動く石像は慌てふためく。
 
「ジャミルうー!!」
 
「怖かったー!!」
 
その隙にアイシャとダウドもジャミルの側へと逃げる。
 
「さあ、この間に他の階へ行こう!」
 
「ええ!?アルっ、だってこいつはどうするんだよ!」
 
「……今は余計な体力は使わない方がいい……」
 
「それもそうだな……、相手しても時間の無駄か」
 
4人は急いで他の階へ逃げようとした。
 
      が……。
 
「階段どこだーっ!」
 
「ジャミル!こっちはさっき行ったってば!」
 
「早くしないとあいつがまた追いかけてくるよおー!!」
 
……城の中が広すぎて何処が何処だか分からなくなり、4人は迷子状態に……。
 
「あっ!階段よ!!」
 
「とりあえずあそこだーっ!!」
 
4人は急いで上の階への階段を駆け上った。流石にデカすぎで
動く石像も階段を上がって此処までは追って来れない。
 
 
「……ハアハアハア……」
 
「さすがボスの本拠地……、一筋縄じゃいかないね……」
 
「もうやだーっ!帰りたいよおー!」
 
「もう少しだから……、頑張ろ、ね……?」
 
ダウドのグズ炸裂。アイシャがダウドを慰める。
 
「うう~……」
 
「はあ、腹減ったなあ……」
 
……ガサガサ……
 
「またモンスター!?」
 
ジャミル達は急いで身構えるが。現われたのは何と。
 
「ピキピキ」
 
「おおっ……、こ、こりわ……」
 
美味しい美味しいデリシャスなはぐれメタルだった……。
 
「エサだ!エサエサ!!」
 
鼻の穴を広げてジャミルが興奮する。
 
「駄目だよ!今は一刻も早くバラモスの所に行かなくちゃならないんだよ!?」
 
「何言ってんだよ!アル!経験値稼ぎだぞ!?だから少しでも
強くなっとかなきゃ!!」
 
「オイラいつまでもこんなとこいたくないんですけど……」
 
「あ……」
 
お約束ではぐれメタルがガサガサ逃走した。
 
「むっかーーーっ!!オメーの所為で逃げられたじゃねえか!!
アホベルトのアホたれ!!」
 
「……人の所為にする気!?大体ジャミルなんかにはぐれメタルが
倒せる訳ないだろ!」
 
「むかつくーーっ!!」
 
此方もこんなとこでもお構いなし、ジャミアルコンビの喧嘩沙汰揉め事発動。
 
「頭使わなきゃ勝てないよ!力押しでいっても駄目!あとは運、
ムキになってもしょうがないんだよ!メタルスライムの時にも
言ったと思うケド!」
 
「……確かにアルの言う事は最もだけど……、今は喧嘩してる
場合じゃないんじゃない……?」
 
「ダウドに言われたらおしまいだあーっ!!」
 
「……むかつく……」
 
「はっ、そう言えば……、アイシャは……?」
 
冷静になり、アルベルトが漸く我に返る。……気づくとアイシャが
又いなくなっていた……。
 
「え?ま、またかよ……、って、こんな所、一人で何処にも
行く筈ないしなあ……」
 
「どこ行ったんだろ……」

「……もしもし……?」
 
「うわぁーっ!?」
 
突然、緑色のフードをかぶったモンスターが現れた。
 
「……この手紙を読んで下さい……」
 
「は、はあ?何だよお前……」
 
「私はこの城に住むバラモス様親衛隊の一人、
エビルマージと申すものです、では……」