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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 決戦!バラモス編

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エビルマージは手紙をジャミルに渡すと何処かへ消えてしまった。
 
「何だあいつ、敵じゃねえのか……?カタカナじゃなくて
普通に喋ってたし……」
 
「でも、バラモス親衛隊って言ってるんだから敵だろ……」
 
「なんて書いてあるの?ラブレターじゃないの?もしかして……」
 
「……殴るぞ、バカダウドっ!えーっと……」
 
冗談を言うダウドを一喝。ジャミルが手紙に目を通す。
 
※拝啓 バラモス様に逆らう愚か者の勇者共に次ぐ。 
我はバラモス様親衛隊・隊長ライオンヘッドである。 
お前達はバカだ、見事にはぐれメタルで釣られたな。
その隙にお前達の仲間の小娘を頂いたぞ、 
返して欲しくばこれ以上無駄な抵抗は
しない事だ。 さもなくば娘の命は保証しないぞ、 
まあ抵抗せんでも返してやらん。 
 
 
「……モ、モンスターがこんな手紙書けるのーっ!?って、
言ってる場合じゃないよおーっ!!」
 
「アイシャ……」
 
手紙を読んだジャミルが呆然とする……。自分達の失態で又
アイシャが危険な目に……。
 
「どうすんのさ!!ジャミルのばかばかーっ!!…あ、ご、ごめんーっ!!」
 
殴られると思ってダウドが思わず身を縮める。……しかし。
 
「……俺の責任だ……、俺がバカやってはぐれメタルなんかに
夢中になってたから……」
 
ジャミルが悔しげに手紙をぐっと握りしめた……。
 
「ジャミルう……」
 
「ジャミル、行こう!」
 
「……え?」
 
「決まってるだろ!アイシャを助けに行こう!!」
 
「アル……」
 
「ジャミルばっかりじゃないよ、僕だって君を怒るばっかりで
アイシャに目が届かなかったんだから……、責任は僕にもある!」
 
アルベルトがジャミルの肩に手を置き、ジャミルの瞳を
真っ直ぐに見つめた……。
 
「……アル……、よーし!アイシャを助けにいくぜ!そんで4人で
バラモスんとこ行くんだっ!」
 
アルベルトとダウドが頷いた。強い決意で3人はバラモス城の中を
再び駆け出す。
 
「だけどさあ、よく捕まったり、いなくなったり……、落ち着かないねえ、
アイシャも……」
 
ダウドがちらっとジャミルの方を見る。
 
「……そりゃあ……、よ、ヒロインだから……、な、あいつの
性格も災いしてるし……」
 
「ジャミル、何で君……、赤くなってんの……?」
 
「……」
 
「はいはい!わかりましたよおー!このノロケバカップル!」
 
ダウドがアカンベーをした。そして、また始まる、揉め事が。
 
「……な、何だよ!バカダウド!!」
 
(ダウドも強くなったなあ……、でも結局はすぐ殴られるんだけどね……)
 
「……この野郎っ!」
 
「あ~ん!アルう~!!ジャミルが殴ったあ~っ!!」
 
「……はあ……」
 
「あ、あれ……、何?」
 
「?」
 
怪しい部屋があってその扉の前に見張りのモンスターがいる。
 
「……シッカリミハレ……、コムスメハヒトジチダ……」
 
 
「幾らなんでも早すぎねえか……?」
 
「うん……、見つかるの早すぎだよ……」
 
「いいじゃない!あの中にアイシャがいるんだよお!」
 
「……気が抜けた……、畜生、反省して損した……」
 
「は、ははは……」
 
指図したモンスターは何処かへ行ってしまい、残ったのは見張りの
モンスターだけになった。
 
「……」
 
3人は隠れてもう少しだけ様子を見る事にしたが……。
 
「……」
 
「ジャミル、何やってんの?」
 
「あー!タバコ食べてるー!」
 
「……いくらお腹が空いたからって……、何してるの……」
 
「バータレ!こりゃチョコだよ!チョコレート!」
 
「そんなのあるんだ……、へえー……」
 
「ずるいよお!一人で食べてー!!」
 
「わかったよ……、ほい……」
 
ジャミルはしぶしぶ二人にもチョコを渡した。
 
「しかし……、相変わらず全然緊張感の無い人だねえ……」
 
「……人から貰っといてそーゆー事ゆーなっつーの!」
 
チョコを食べながらアルベルトが含み笑いをした。……ジャミル達は
暫く様子を見ていたが特に見張りの様子には変化がない。
 
「……厄介なのも出て来ねえみてえだし、そろそろ行くか?」
 
「見張りは僕の魔法で何とかなるよ」
 
アルベルトが見張りへこっそりラリホーを掛ける。
 
「こっから届くのか?」
 
「うん、大丈夫だよ」
 
……見事に見張りのモンスターはぱたっとその場に倒れ眠ってしまった。
 
「……よし、行くぞ!」
 
ジャミル達はアイシャが捕まっているらしき部屋の前までやってくる。
 
「やっぱ鍵がかかってんなあ……、よし、最後の鍵で……!開いた!」
 
急いで扉を開くと、やはり中にアイシャがおり、アイシャは椅子に座っていた。
 
「……ジャミル?それにアルもダウドも……、あはっ、来てくれたのね!」
 
アイシャが3人に向かって嬉しそうに駈けてくる。
 
「アイシャ!無事だったか!!」
 
「よかったよおー!」
 
「大丈夫!?怪我は……!?」
 
「うん、私は大丈夫よ……」
 
「……ふう~……」
 
ジャミルは安心してその場にぺたっと座り込む。
 
「いきなり後ろから口を塞がれて……、此処に連れて来られたの、
でも閉じ込められただけで、後は何もされていないわ……」
 
「ごめんな……、怖い思いさせて…、もっと周囲に気を配ってりゃ……」
 
「ううん……、きっと皆が助けに来てくれるって信じてたから……」
 
アイシャがにこっと笑って男衆にいつもの明るい笑顔を見せた。
 
「ハハハハハハ!!」
 
「オウ!?」
 
「バラモス様親衛隊隊長・ライオンヘッド!!お前達は生きて返さぬ!!」
 
いきなり部屋の中に羽の生えたライオンの様なモンスターが出現した。
 
「……テメーか!アイシャを攫う様に部下に命令した奴は!!」
 
「うわ!モロに普通にお喋りしてるよお!」
 
「親衛隊の隊長に指名されただけあって、モンスターの中でも
知能は高いみたいだね……」
 
アイシャが脅え、ジャミルの後ろに隠れる。
 
「……ジャミル……、取りあえず此処から出よう、こんな狭い
部屋じゃちょっと……」
 
「そ、そうだな……」
 
「ひいーっ!怖いよおー!!」
 
ジャミルはアイシャの手を引っ張り部屋から逃げる。
 
「……っと!?」
 
部屋から出たジャミル達を沢山のエビルマージ達が取り囲んでいた。
 
「逃がさんぞ!!」
 
ライオンヘッドもひょいっとジャンプし、4人の前に立ち塞がる。
 
「何だよ!!どけよ!!」
 
「抵抗すればそいつらのマヒャドでお前達全員氷漬けだ!」
 
「……くっ!」
 
「かき氷になるのは嫌だよおーっ!!」
 
「一匹だけならどうにかなるけど……、こんなに数が多いと……」
 
アルベルトが歯噛みする。
 
「大人しく我らに従うのだ……、さすれば命だけは助けてやる……」
 
「けっ!誰が!!」
 
「そうか、馬鹿な奴らだ、折角生存のチャンスを与えて
やったと言うに、……ならば死ね!!」
 
エビルマージ達が詠唱準備を始める。
 
「……いやーっ!!」
 
「……」