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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 決戦!バラモス編

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エビルマージ達が急に同士で顔を見合わせ詠唱の手を止めてオロオロし始めた。
 
「ど、どうしたんだ?こいつら…」
 
「き、貴様ら……!何をしている!!」
 
何故かエビルマージ達はアイシャの方をずっと見つめている。
 
「……どうしたと言うのだーっ!!」
 
「攻撃やめます……、実は私達フェミニストなんです……」
 
「はああ!?」
 
ジャミル達も唖然とする。
 
「何を言っているーっ!!早く攻撃しろーっ!!」
 
しかし……、エビルマージ達はライオンヘッドの命令を無視し
全員逃げて行った。
 
「……コラーーッ!!」

「ど、どうしたのかしら……、逃げて行っちゃったわ……」
 
「……アイシャ様様ってとこだな!」
 
「?」
 
「さーてと!」
 
「……ひ、ひっ!?」
 
「どーしてくれよーか?」
 
ジャミルが稲妻の剣の矛先をライオンヘッドに付き付ける。
 
「お助け下さい!……あなた方のいう事は何でもお聞き致します!!
どうか……」
 
「何だよ……、てんで弱ぇぇでやんの……」
 
ライオンヘッドは羽をパタパタさせ怯えている。
 
「……バラモスの部屋までの近道を教えろ!!」
 
「……はい……」
 
 
「でも……、本当にこんなんでいいのかなあ……、チートに
なるんじゃないの、これ……」
 
何だか申し訳なさそうなアルベルト。
 
「いーのいーのっ!早くバラモスの所行かなきゃなんねんだからよ!」
 
良い子は決して真似をしないで下さい……!しねーよ。
 
 
「この階段の上が……、バラモス様の部屋です……」
 
「ご苦労さん、もう行っていいぜ!」
 
ライオンヘッドはそそくさと逃げていってしまった。
 
「さてと……、いよいよバラモスとご対面の訳だが、皆、
覚悟はいいか……!?」
 
「うんっ!ここまで来たんだもん!!私、頑張るわ!!」
 
「僕も大丈夫だよ」
 
「……オイラは……、え~っと……」
 
「ああーんっ!?」
 
「か、覚悟出来た……!」
 
ジャミルに迫られるダウド。やはり、まだ彼だけは覚悟が出来ていないらしい。
 
「行くぞ……!!」
 
ジャミルがバラモスの部屋の扉を勢いよく開ける。……遂に4人は
バラモスの部屋へと足を踏み入れた。
 
「……暗いな……」
 
「暗いよ……」
 
「何も見えないわ……」
 
(い、今のうちに……、オイラだけ逃げちゃおうかなあ……)
 
 
フフフフ……、ようこそ……、哀れな勇者達よ……
 
 
「!?」
 
謎の声が突然響いたかと思いきや、暗かった部屋が明るくなった。
そして、4人の目の前に浮かぶ巨大なシルエット……。
 
「……あれが……、バラモス……?」
 
目の前に現れたバラモスは……。
 
 
     「カバぁ!?」
 
 
「……何いいいいっ!?」
 
「バラモスってカバさんだったの?何かかわいい!」
 
「あれは違うんじゃないかな……」
 
「なんか全然怖くないや!」
 
ジャミル達は揃ってゲラゲラ大笑いする。
 
「……とりあえず聞けーーっ!!」
 
「はいはい、どうぞ……、聞いてやるよ」
 
ほじほじ耳くそを穿り始めるジャミル。
 
「どうぞ!」
 
ダウドがバラモスにマイクを近づけた。
 
「お前……、まだ持ち歩いてたんかい、そのマイク……」
 
「……遂に此処まで来たか勇者達よ……、この大魔王バラモス様に
逆らおうなどと身の程を弁えぬ者共が!!ここに来た事を悔やむがいい!!
再び生き返らぬ様、貴様らの腸を食らいつくしてやるぞ!!」
 
「おーーっ!!」
 
ジャミル達が揃ってぱちぱち、やんややんや拍手する。
 
「長い台詞を長々と……、ご苦労さん、カバの癖に」
 
「カバさんすごーい!!」
 
「黙れ!!我の力を思い知るがよい!!いくぞ!!」
 
「うるせーこのカバ野郎!!」
 
「オイラ、サイにも見えるんだけど……」
 
「あっ!本当だわ……」
 
「うぬう……、揃いも揃って……、この大魔王バラモス様を
コケにしおって……」
 
「カバは動物園に帰れ!!」
 
「この……、サル共め……!!」
 
「いくぞカバ野郎!!」
 
「カバではないと言うておろうが!!」
 
「みんな!ちょっと下がってて!!……えーいっ!!」
 
アイシャのイオナズンの魔法が大爆発を引き起こしバラモスを包み込む。
 
「やったか!?」
 
「……フフフフ……」
 
しかしバラモスにはカスリ傷一つ付いていない。
 
「こいつも守備力が半端じゃないらしいな……」
 
「そりゃあ……、一応カバだけど大ボスだもん……」
 
ジャミルは舌打ちし、ダウドはうざったらしそう。
 
「よし!今回は魔法で……!!」
 
アルベルトがルカニを唱えバラモスの守備力を下げる。
 
「……無駄だ……」
 
バラモスの体が怪しく光る。
 
「よしっ!頂きっ!!」
 
「ジャミル!待って!」
 
ジャミルの攻撃がバラモスに当ったが……。
 
「ヌフフフ……」
 
「何だよ、当たってんのに全然聞いてねえのか…!?」
 
「バラモスに掛けた補助魔法をかき消されたみたいだ……」
 
「……何だと!?」
 
いてつく波動……、それは主に大ボスが使う特殊技。味方に
掛けられている補助魔法などの効果を一瞬にして打ち消してしまう
タチの悪い、腹の立つ特殊技。バラモスは自ら自分に掛けられた
厄介なルカニを打ち消した。
 
「……もう一回やってみる……、ルカニっ!」
 
「いてつく波動!!」
 
「なんのっ!ルカニっ!!」
 
「アル……、何か段々ムキになってきてるわ……」
 
「……消えろっ!!」
 
「ルカニ!ルカニ!ルカニ!!ルカニ!!」
 
「無駄だ!!」
 
「……て~め~え~……、この野郎……」
 
「性格変わっちゃったよおお!!」
 
「……腹黒モード発動……」
 
「ジャミル、アルを止めないとよ……!」
 
「ったく……、おい、アル!」
 
「うふふ……、うふふ……、うふ、うふふ……」
 
「アル止めろよ、これ以上やってもMPが無駄になるだけだ」
 
「そ、そうだね……」
 
「……急に平常運転に戻んなよ!」
 
「え?何が?」
 
「……」
 
「面倒だけど、地道にダメージを与えて倒すしかねーな……」
 
ジャミルがもう一度稲妻の剣を握りしめた。……ダウドは倒れて
死んだふりをする。
 
「……熊じゃないんだから……、それに、本当は熊と遭遇した時は、
死んだふりは逆効果なんだよ……」
 
「え、ええーーっ!……アル、そうなの?あっ!」
 
倒れて死んでいたダウド。うっかり起き上がって復活してしまう。
 
「ダウドさーん!さぼらないでねっ!お給料減らしますよ!」
 
「いた……、いたいよ、ジャミルう!いたたた!!なんだよお、
報酬なんか出さない癖に!」
 
「ラ、ラリホー!」
 
「zzz……ぐうー!!」
 
「あ、あれ……?カバが寝ちまったぞ……」
 
「偶々だと思うけど……、何となく掛けてみたら効いたみたいで……」
 
ラッキーだったかなと……、アルベルトが苦笑した。
 
「よしっ!眠らしちまえばこっちのモンだな!アル、引き続き頼むぜ!」